2019年06月18日

巨大IT課税

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世界中で事業活動を
IT企業税金を納めていない
G20で議論の焦点
デジタル関連企業の税負担率は9・5%
一般企業の23・2%の半分以下
消費者のいる国に拠点
莫大な利益
各国共通の最低税率
巨大IT企業を抱える米国や中国
それ以外の国と利害が対立


yuji5327 at 06:43 
池上湖心の書 

EU残留と結果が出てくる。半年の猶予で「再投票派」が勢いを増しイギリスらしい英知を示すことを期待する。

PRESIDENT (プレジデント) 2019年 7/5号 [雑誌]
PRESIDENT 編集部
プレジデント社
2019-06-14

「大前研一著:メイ首相に伝えたいブレグジッドの解決策、PRESIDENT、2019.6.3」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.イギリスのEU離脱〔ブレグジット〕の期限とされてきた3月29日が何事もなく経過した。2016年6月23日の国民投票で「EU離脱」を選択〔51・9%〕が離脱を支持〕したイギリスは、17年3月29日に政府がリスボン条約第50条を履行した。リスボン条約第50条はEUからの離脱手続きを定めた条項で、イギリスがEUに対して正式に離脱を通告したことで、リスボン条約第50条は発動したことになる。それから2年間、イギリスとEUに離脱協定の交渉期間が与えられて、2年後の今年3月29日がタイムリミット、すなわちEUとの離脱交渉がまとまってもまと孝bなくても、イギリスがEUから自動的に離脱する期日とされてきた。
2.離脱交渉は17年6月からスタートし、18年11月にはイギリスとEUの間で合意された離脱協足案が発表された。しかし、今年-川のイギリス議会で、離脱協定案は歴史的大差で否決される。タイムリミットが差し迫った3月12日、メイ首相はEUとの再交渉の結果をまとめた修正案を議会に提出したが、これも大差で否決された。もはや案を作成して議会に通したうえでEUと再交渉する時間的余裕はなく、このままではEU側と何の取り決めもないまま、いわゆる「合意なき離脱」に自動的に突入してしまう。
3.イギリスとEUとの離脱協定案には、ブレグジットによる急激な変化を避けるための「移行期間」が設けられている。当然、離脱協定案がまと孝bずに「合意なき離脱」となれば、移行期間は発動しない。イギリスはEU諸国との貿易にいきなり閲税がかかるようになり、通関業務が必要になる。
4.ほかにも各種規制や法整備が間に合わずにヒト、モノ、カネの移動の自由がなくなれば、イギリス経済への影響は計り知れないが、EUも無傷ではいられない。メイ首相が持ち込んだ離脱協足案をことごとく否定したイギリス議会も「合意なき離脱」は避けたいらしく、3月13日に「合意なき離脱」を拒否する動議を可決、さらに翌日リスボン条約第印条を延期する動議も可決した。
5.具体案を持たずにブリユッセル(EU本部〕まで出かけてそのまま会談を拒否されて帰ってきたり、ようやくまとめた離脱協定案を議会に拒否されたり、議会に拒否された案の修正に固執したりと、迷走を続けてきたメイ首相だが、結局は3月29日の見切り発車は不可能と判断してEUに離脱延期を甲し入れた。
6.EU側はイギリスの求めに応じて、離脱協定案が議会で承認されれば5月22日、承認されなければ4月12日まで離脱期限を延期することを決定。これによって3月29日フレグジットは完全に消えた。その3月29日、メイ首相は「採決されれば辞任する」と自らのクビをかけて3度目の離脱協定案の議会採決に臨んだが、これも否決。4月12日の期日が迫った4月に入って、メイ首相はEUに離脱の再延期を要請した。
7.EUは臨時首脳会議を開催してイギリスの離脱日を10月31日まで再延期することで合意、イギリスもこれに同意した。「合意なき離脱」はひとまず回避された格好だが、離脱協定がイギリス議会で町決される見通しはいまだに立っていない。合意文書では5月に行われる欧州議会選挙にイギリスが参加しなければ、6月l日が離脱Hとされている。その場合、5月22日までに離脱協定案が可決されなければ、再び「合意なき離脱」のリスクにさらされる。
8.イギリスの国民の多くは国民投票をした時点でEU離脱がこれほど大変だとは知らなかった。今頃になって離脱をけしかけたジョンソン前外相やファラージ前独立党党首らの無責任ぶりを非難する声が聞こえてくるが、国民投票のときは「移民や難民が雇用を奪う」とか「ブリュッセルの指図なんて受けたくない」といった声が圧倒的で、EUにとどまるメリットを語る人は少なかった。
9.北アイルランドの国境問題をめぐる忌まわしい歴史が再現しかねないと誰が考えただろうか。アイルランド島の北側にある北アイルランドはイギリスの一部だが、同じEU加盟国であるアイルランド共和国との国境に検問を置かず、ヒト・モノ・カネの往来を自由にしてきた。しかし、ブレグジットとなれば北アイルランドとアイルランドの国境管理が大きな問題になってくる。
10.国境管埋が厳格化されて、ヒト・モノ・カネの自由往来ができなくなれば、アイルランド島は再び分断される。「イギリスに分捕られた北アイルランドを取り戻して、祖国を統一せよ」という勢力の台頭を招き、血生臭いことにもなりかねない。ブレグジット後に国境管埋を厳格化しないことで、イギリスもEU側も意見は.致している。しかし、「従来通りの国境管埋をしている限り、EUの言い分を聞かなければいけない。それではブレグジットの意味がない」とイギリス国内の離脱強硬派は主張するし、EU側にも「離脱しておきながらイギリスが北アイルランドを通じてEU市場にアクセスできるのはおかし
い」という意見がある。
11.北アイルランドを特別扱いするスキームがさまざま出てきているが、北アイルランドを中途半端な状況に置くことは、独立の気運を高めてユナイテッドキングダムの崩壊につながる、との見方も出ている。一方、スコットランドは14年にイギリスからの独立の是非を問う住民投票を行い、僅差で独立は否決された。スコットランド自治政府のスタージョン首相は「イギリスがEUを出たら、もう一度住民投票を行う」と公言していて、これが実現すれば、今度は独立賛成派が勝利するのは確実である。
12、イギリスがEUのメンバーでなくなれば、前回の国民投票と違って、スコットランドのEU加盟に反対する国はいないからである。ユナイテッドキングダムから北アイルランドが抜け、スコットランドが抜ければウェールズも独立運動を始めると思われる。スコットランドに先を越されるのは、ウェールズの人々は我慢できない。つまり、EUを離脱すればUK(連合王国〕はイングランド・アローン(イングランドだけ〕となる運命に向かう。
13.イギリスの失業率は4%台。歴更的に最低の水準である。人手不足で企業や飲食店などは経営が危ぶまれて、「難民でも誰でもいいから人を入れてくれ」という状況である。「雇用を奪われるとブレグジットを煽ったのはどいつだ?」と怒っている経営者は少なくない。イギリスの主な輸出品であるランドローバーや日産のクルマは、10%の閲税をかけられて競争力を失う。ジャガー・ランドローバーは4000億円の引当金を積んで、さらに4500人の雇用削減を公表し、ホンダは21年までにイギリス工場を閉鎖すると発表した。「ブレグジットで何かいいことがあるのか?」「再投票させろ!」という声は日増しに強まっている。
14.いくら離脱延期を繰り返しても、迷走して信任が地に落ちたメイ首相に有効な打開策は見出せないと思う。EUとしても、そう何度も離脱延期を認めるわけにはいかない。メイ首相が第一にやらなければならないのは、EUに出した離脱届を一旦引っ込めることである。EU側も一度提出した離脱届を引っ込めるのにEUの合意は要らない、というシグナルを送っている。
15.恥を忍んで離脱届を引っ込めて、時間をかけてブレグジットの損得を洗い出し、議論して、そのうえで再国民投票に持ち込む。離脱の緩和策が何通りも出ていて、ある一つの案に収束させることはもはや不可能である。メイ首相は「自分はもともと離脱に反対だったが、国民が離脱に投票したので、それを実現する任務を負っている」と言い続けてきた。離脱再延期の事態に至っても、「EUと協定を結び、できるだけ早く離脱する必要がある」と離脱協甲定にこだわっている。
16.「今の国民はEUに残ることのメリットのほうが大きいと考えているのではないか」という発想に至らずに、キャメロン前首相が掛けたボタンをそのまま引き継いでいるのだ。紳士の国ではボタンの掛け違えを指摘する人もいないらしい。賢明なはずの国の、頑固な女性首相が、2年以上前に自分に与えられた任務に忠実なあまり、その後の状況変化に気がつかずに目の前の崖から飛び降りようとしている。EU側は離脱届を引っ込めて再度国民投票することを密かに望んでいる。
17. その場合にはかなり明確にEU残留、と結果が出てくるだろう。分裂した保守党も、貧乏くじを引きたくない労働党も明確な方針を出せていないが、半年の猶予で「再投票派」が勢いを増しイギリスらしい英知を示すことを期待する。つまり大山鳴動してネズミ一匹出てこない。EUがイギリスにかなり長い時間的猶予を与えたのは、イギリスの七転八倒を見れば将来離脱に傾きかねない他の加盟国に対する明確な抑止力となる、と密かに思っているからである。


yuji5327 at 06:30 

2019年06月17日

年金に不安

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老後の金融資産が2000万円必要
試算した金融庁金融審議会
年金の不安解消
麻生太郎金融相
報告書を受け取らなかった
立憲民主党の逢坂誠二政調会長
意に沿わない報告書を受け取らない
前代未聞


yuji5327 at 06:35 
池上湖心の書 

新しい天皇皇后両陛下は、象徴というお務めをどのように受け継がれていくのか。新しい時代とともに、象徴のお姿も変わっていくのかもしれない。

PRESIDENT (プレジデント) 2019年 7/5号 [雑誌]
PRESIDENT 編集部
プレジデント社
2019-06-14

「池上彰と増田ユリヤ著:これからの時代を語ろう、PRESIDENT、2019.6.3」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.5月1日から新しい時代「令和」がスタートした。憲法第一条に、「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴」とある。上皇が天皇退位の意向を示した2016(平成28年)8月のビデオメッセージの冒頭で、「日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました」とおっしゃったことが、強く印象に残っている。
2.戦後に作られた.平和憲法の下で、初めて即位された天皇である。1933(昭和8}年生まれの上皇も、ひとつ年下の美智子さまも、小学生.の頃に疎開をされ、終戦で帰ってきて焼け野原になった東京をご覧になった体験をお持ちである。そのご記憶を原点に、国民が願う平和な世の中と、その中で象徴とはどうあるべきか、お二人で考えていらっしゃった思われる。
3.憲法には、象徴とは何かという具体的なことは書かれていないから、新しい象徴天皇像をご自分たちで築いてこられた。国民の一番の望みは平和にあるというお考えに重きを置かれて、そのことを行動で表されたのが、戦地への慰霊の旅と被災地へのお見舞いだったと思われる。
4.戦後50年の節目となった95年に、長崎、広島、沖縄と、東京大空襲の犠牲者を祀る東京都慰霊堂を訪問されている。その前年には硫黄島を訪問されている。沖縄は、皇太子時代を含めて11回も訪れている。戦後60年の2005年には、サイパンに行かれた。多くの日本人が身を投げたバンザイクリフで、両陛下が並んで頭をお下げになった。
5.サイパンでは、予定になかった韓国平和記念塔も訪問されている。米軍との戦闘で、徴用工な1000人以上の朝鮮人が亡くなったので、慰霊碑がある。ここは、両陛下が望んで足を運ばれた。
6.戦後70年の15年には激戦地だったパラオのペリリュー島をお訪ねになり、その翌年はフィリピンだった。マニラでは日本側の慰霊碑より先に、フィリピン人の犠牲者を祀る「無名戦士の墓」に拝札された。この場所の訪問も、両陛下の希望だったそうである。国籍を問わず、すべての犠牲者を慰霊するという強いお気持ちが伝わる。
7.被災地へのお見.舞いは、91年の雲仙普賢岳の噴火が最初である。とにかく現地に行きたい、と希望なさったそうである。スーツにネクタイ姿でいらっしゃったが、避難所に着くと、こんな姿は相応しくないと判断して、スーツを脱いでネクタイを外し、ワイシャッを腕まくりされた。膝をついて被災者と話をされ。被災者と目線の高さを同じにされたお姿は、衝撃だった。被災者が座っている畳より低い体育館の床に、直接お膝をつかれた。8.抗議電話が殺到した。「なぜ、天皇陛ドにあんな格好をさせるのか」と。国民とともにあるというのは、困っている人たちや立場の弱い人たちにこそ寄り添うことだと、お考えと思われる。平成の問には、その後も阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災と、大きな天災が相次いだ。そのたびに被災地の避難所を見舞われて、時間をかけてたくさんの被災者とお言粟を交わされるのは、当たり前の光景になった。しかもほとんど、日帰りである。被災地になるべく負担をかけたくない、というご配慮である。
9.東日本大震災のあと、電気を使わず、暖房も止めて、ろうそくを立てて過ごされた。宮内庁の職貝が「暖房をおつけになったほうがよろしいのでは」と申し上げたら、「寒かったら着込めばいいんです」とお答えになったとのこと。皇居のある千代田区には総理官邸や官庁もあるので、計画停電の対象地域ではなかったのに、計画停電が始まったら一定の時間帯は電気を使わないようにされていた。
10.被災地で電気もガスも使えずに困っている国民がたくさんいるのだから、ご自分たちも同じ思いを共有するというお考えだったと思われる。宮内庁の職員には守秘義務があるから、口外はしない。侍従長だった渡温允さんが定年退職して、対談したときに、お話ししてくれた。新しい天皇皇后両陛ドは、象徴というお務めをどのように受け継がれていくのか。あるいは、新しい時代とともに、象徴のお姿も変.わっていくのかもしれない。



yuji5327 at 06:27 
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2019年06月16日

「一帯一路」世界に亀裂

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イタリア、フランスなど欧州3カ国を歴訪
習近平国家主席
シルクロード経済圏構想(一帯一路)
欧州の国々の間に亀裂
中国マネーに引き寄せられれ
EUの「遠心力」は強まる


yuji5327 at 09:40 
池上湖心の書 

政治経験のないことを問題視する声もあるが、ウクライナの場合には政治経験の有無は特に大きな問題にはならない。従来的な政治に染まった政治家が大敗北を喫したことである。

2019/5/10付けの大前研一さんの「 ニュースの視点 」(発行部数 162,198部)は「ウクライナ大統領/米朝関係/ロ朝関係」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.ウクライナ大統領選挙の決選投票が先月21日実施され、コメディ俳優のウォロディミル・ゼレンスキー氏が約7割の得票率で大勝した。ペトロ・ポロシェンコ現大統領も敗北を認め、ロシアとの対立が続くウクライナを政治経験がない大統領が率いることになる。
2.政治経験のないことを問題視する声もあるが、ウクライナの場合には政治経験の有無は特に大きな問題にはならない。それよりも今回の選挙で大きなことは、従来的な政治に染まった政治家が大敗北を喫したということである。
3.ゼレンスキー氏が、より一般民衆に近い自分の立場を上手に利用した結果である。ゼレンスキー氏は、テレビ俳優で、米トランプ大統領と同様に知名度が高い人物である。あるテレビドラマの中で、「偶然大統領になってしまうという役」を演じたことがあり、今回の選挙でまさにそのドラマが現実になった。
4、選挙では、イホル・コロモイスキー氏という富豪が財政面でバックアップしたと言われている。コロモイスキー氏は、ロシアとの会話を求める路線らしいので、今後ロシアに近づいて、ミンスク合意に戻る可能性もあるかもしれない。
5.ポロシェンコ現大統領は、一貫してロシアと対立する姿勢だったが、結局、その成果としては何も残っていない。ウクライナ国民はそれを不満に思っているし、本心を言えば、ロシアと対立しても、大きな意味はないと思っている。
6.ゼレンスキー氏はそうした国民の心境にうまく同調できた。ロシアのプーチン大統領との関係で気になるのは、選挙直後にプーチン大統領が、ウクライナ東部地域の住民にロシア国籍を付与することを認める大統領令に署名したことである。プーチン大統領の早とちりかも知れないが、タイミングが早すぎる。
7.今回の選挙は、「出来合い」だったと勘ぐりたくなる。物理的な占領はしていないものの、ロシア国籍を与えることで、パスポートの力で人を吸引しようという行為に対して、他のウクライナの地域からも反発を招く可能性は高い。
8.ソ連邦崩壊以降、ウクライナは政治家による利益誘導の政治が横行してきた。ろくでもない政治家しかいなかった。今回、ゼレンスキー氏という「無色」の人が大統領になることで、それが一新されることを願う。一般常識がある人として、良いスタートを切ってもらいたい。
9.非核化を巡る米朝交渉で、北朝鮮外務省の対米担当の幹部が先月18日、2回目の首脳会談が物別れに終わった責任は、ポンペオ国務長官にあるとして、交代を求める声明を発表した。これに対し、米国国務省は北朝鮮と建設的な交渉を行う用意があるとし、あらためて非核化に向けた協議に戻るように呼びかけた。
10.北朝鮮の担当者のほうが、お話にならない。北朝鮮側の担当者が考えているのは、
金正恩委員長とトランプ大統領が直接2人で話し合えば何とかなるということである。そのためには、前哨戦に登場するポンペオ国務長官やボルトン大統領補佐官が邪魔と思われる。こんな要求に応じて、ポンペオ国務長官が退くことはあり得ない思われる。
11.北朝鮮の金正恩委員長は先月25日、極東ウラジオストクでロシアのプーチン大統領と初めて会談した。プーチン大統領は、北朝鮮が主張する段階的な非核化を支持し、制裁と圧力路線を維持する米国を牽制した。金正恩委員長は、自らの立場を米国のトランプ大統領に伝達するようプーチン大統領に要請した。要請されたプーチン大統領にしても、現在の立場を考えれば、とてもトランプ大統領にそんなことを言える状況ではない。
12.プーチン大統領は金正恩委員長に「6者協議」の復活を提案したが、打てる手立てがないことを証明しているようなものである。6者協議は、米国、韓国、北朝鮮、中国、ロシア、日本の6カ国で北朝鮮の核開発問題について直接協議を行う会議体だったが、2009年北朝鮮は離脱を表明し、さらに「6者協議は永遠に終わった。6者協議には絶対に参加しない」とまで発言した。6者協議を北朝鮮の発案で復活させるというのは、あり得ない話である。


yuji5327 at 06:26 
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2019年06月15日

香港デモ

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犯罪容疑者の中国本土への引き渡し
逃亡犯条例の改正案に反対
香港で数十万人がデモ行進 
香港はかつて、150年以上にわたってイギリスの植民地
一国二制度の下に香港が1997年に中国に返還
外交と国防問題以外では高い自治性


yuji5327 at 06:48 

健康を研究する流れは、米国や英国や中国で、大規模なゲノム解析である。13年もかかったDNA解読が、現在では30分以内に終わる。


「池谷裕二著:闘論席、週刊ダイヤモンド、2019.5.14」は面白い。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.発症してからでは遅い。健康なうちに先手を打つべし、と予防医学がうたわれる近年だが、いまだに体調の異変に気づいてから病院に足を運ぶ人が多い。現存す.る中国最古の医学書『黄帝内経」に収録された「素間・四気調神大論」には「聖人不治巳病治未病」〔聖人は既病を治すのではなく未病を治す)と記され,「未病」という概念が提唱されている。
2.未病のブームは臨床だけではない。基礎研究界でも病気の研究から「健康」の研究にかじを切っている。これまでは疾患を解明することで治療に役立てようというアプローチが主流だった。
3.しかし改めて考えてみれぱ、患者の数より健常人のほうが圧倒的に多い。健康について理解が進んでいないということは、人聞という生命体の動作原理が解明されていないに等しい。
4.健康を研究する代表的な流れは、米国や英国や中国で進められている大規模なゲノム解析である。 2003年に完了した「ヒトゲノム計画」当時は13年もかかったDNA解読が、現在では30分以内に終わる。 
5.こうした技術革新に後押しされ、海外では100万人規模の健営人のゲノムを解読」て「健康」の原理を解明しようとしている。健康状態を監視するヘルスケアツールも普及しつつある。
6.よい例はアップルが昨年発売した腕時計型の「アップルウオッチシリーズ4」である。加速度計や心拍計のみならず心電計も内蔵する。膨大な.身体状態がデータセンターに集約される。すでに不整脈の予備軍が発見され、思恵を授かった「健康な人」も少なくない。7.問題は日本である。大規模な健常人ゲノム計画はおろか、アップルウオッテの心電計の使用さえ、国の認可の壁に阻まれ認められない。倫理規制や承認制度など難しい問題もあるだろうが、有益な試みには柔軟な対応が望まれる。



yuji5327 at 06:37 
新技術 | 健康

2019年06月14日

老後2000万円

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金融庁の「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」
麻生太郎財務大臣
表現が不適切だった
年金保険料を払わせるだけ払わせておいて、
もらえないのは詐欺だ!
こうした声は「的外れな批判」
評論家や有識者ですら不安をあおるような発言
長寿化の進展
年齢別、男女別の平均余命
今までも一般的にいわれてきたこと
目新しいことは何も言っていない


yuji5327 at 06:48 
池上湖心の書 

社会保障費増大の影響を考えると、消費税の税率をさらに引き上げる必要があるが、そうした議論は全く行われていない。MMTの影響力を軽視するのは危険である。


「野口悠紀雄著:MMTが問題なのは無駄な支出を増やすから、週刊ダイヤモンド、2019.5.11」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.現代貨幣理論(MMDという考えがアメリカで注目を集めている。日本でも、参議院の決算委員会で議論された。これは、自国通貨建てで政府が借金して財源を調達しても、インフレーションにならない限り、財政赤字は問題ではないという主張である。ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授などが提唱している。この考えに対して、主流派経済掌者や政策当局者は、異端の学説として強く批判している。
2.MMTは、幾つかの理論を根拠としている。一つは、ドイツの経済学者、ゲオルク・フリードリヒ・クナップによって20世紀初頭に唱えられた貨幣理論(チャータリズムと呼ばれる)である。これは、貨幣は素材の価値があるから通用するのではなく、国が価値があると宣言するから通用するという考えである。もつ一つは、20世紀中ごろのアメリカの経済学者、アバ・ラーナーの主張である。内国債は、国から見れば債務だが、民間の国債保有者から見れば資産である。両者は帳消しになる。従って、「将来時点で、外国に利子と償還金の支払いをするために国が使える資源が減る」という意味での「国債の負担」は発生しない。この点で、内国債と外国債は経済効果が異なる。さらに、ケインズ経済学がある。これは、経済が不完全雇用にあって遊休資源があるなら、財政赤字によって財政支出を増やすべきだとする。
3.MMTが「インフレにならない限り」と言っているのは、「不完全雇用なら」というのとほぼ同じである。だから、これはケインジアンの理論そのものである。ところでチャータリズム、ラーナーの理論、ケインズ経済学は今では縫済学者に広く受け入れられており、格別新しいものではない。クナップのチャータリズムは、金本位制が万能と考えられていた20世紀初頭の世界では異端の考えだったが、管理通貨制に移行した現代の世界では、ごく当たり前のものである。ラーナーの考えは、今でも一般には理解されていないことが多い。 財政赤字を家計の借金と同じようなものと見なして、「負担を将来世代が負うから問題」という考えは、マスメディアではごく普通に見られる。
4.しかし、経済学者の間では、内国債が自分自身への借金だという考えはすでに1940年代に確立されており、正統的なものである。アメリカの経済学者、ポール・サミュエルソンは、この考えを、戦争の費用を内国債で戦後に転嫁することはできない」と表現している。ケインズ経済学も、多くの経済学者によって広く受け入れられている。
5.以上で述べた限りでは、MMTは「モダン」と称してはいるものの、あまり目新しい老えではない。どこが新しいのかは、財政赤字を、長期的な施策の継続的な財源としていることである。
6.今、MMTが論争となっているのは、アメリカ民主党左派にグリーン・ニューディール(地球温暖化対策)や国民皆医療保険などの大型の歳出拡大が必要との意見があり、その財源としてMMTが提唱されているからである。そして、民土党の急進左派を中心に支持者が増えている。これが、アメリカの大統領選挙で争点となる可能性がある。
7.ケインズ経済学で財政支出を増やすという場合に考えられているのは、短期的な需要を調整するための一時的な支出である。これらは、経済が完全雇用になれば、すぐにやめることが想定されている。ところが、上に述べたような施策は、完全雇用になったからといってすぐにやめられるものではない。「インフレにならなければ問題ない」というのだが、政策をすぐにやめられなければ、インフレになる可能性がある。
8.そうなれば、大きな問題が生じる。ケインジアンと見なされている論者までもがMMTに反対を表明しているのは、このためである。さらに、インフレが生じない場合においても、問題がないわけではない。無駄な支出が行われる可能性が高いからである。イギリスの経済学者、ロイ・ハロッドは、ケインズの理論は「ハーヴェイロードの仮定」に立っているとした。これは、財政支出が賢人たちによって決められるということである。しかし、現実の政治プロセスでは、この仮定は満たされず、大衆迎合的な決定がなされる。このことは、アメリカの経済学者、ジェームズ・ブキャナンなどによつて、60年代から70年代に指摘された。ブキャナンの理論はノーベル経済学賞を受けた。問題はこのように、純粋に経済的な問題というよりは、政府支幽に関する政治的なメカニズムの問題なのである。9.簡単に言えば、増税で賄うとすれば反対が強くて実行できない政策でも、財政赤字で賄うとすれば通ってしまう。例えば、増税して戦費を賄おうとしても政治的な抵抗が強くてできないが、財政赤字で賄うことにすれば、負担が意識されないので財源が調達できてしまい、実際に戦争が起きる。こうしたことによって資源配分がゆがめられれば、将来の生産力が低下する.このような意味において、「国債の負担」が発生し得るのである。
10.日本はすでにMMTを行っているという指摘がある。これは、日本銀行の異次元金融緩和政策によって、大量の国債を市中から買い上げたことを指している。国会の議論でも、こうした指摘が行われた。ここで注意すべきは、日本の場合、大量の国債が購入されたのは事実だが、まだ貨幣化までには至っておらず、日銀の当座預金.が増加したままの状態になっていることである。これは、MMTの主張者が言っていることそのものではない。
11.ただし、市中から国債が減少した結果、財政赤字に対する危機感が弱まったことは否定できない。第1に、金利が上昇すると、銀行保有国債の価値が下がり、これが銀行(特に地方銀行)のバランスシートで問題を起こすと懸念されていた。銀行保有国債が減った結果、この問題への関心は薄れた。第2は、国債利子の支払いや償還金だ。まず金.利が低下した結果、新発債の利子負担が減少した。さらに、既発債についての負担も、次の理由で減少した。国債を民間主体が保有している場合、国が支払う利子や償還金.は、民間に対する支払いになる。ところが、国債を日銀が購入してしまうと、これらは日銀納付金を通じて国に還流する。だから、国庫にとって負担がないような状態になってしまった。
12.以上を考えると、今後の日本で、「財政赤字は問題ないのだから、歳出を拡大(あるいは減税)せよ」という声が強まる危険は否定できない。実際、財政赤字幅縮小への努力は、すでに減少している。消費税率の10%への引き上げは、これまで2回延期された。また、将来の社会保障費増大の影響を考えると、消費税の税率をさらに引き上げる必要があると考えられるが、そうした議論は全く行われていない。異端の学説であるからといってMMTの影響力を軽視するのは危険である。


yuji5327 at 06:34 
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2019年06月13日

安倍首相イラン首脳と会談

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安倍晋三首相
イランの首都テヘラン
ロウハニ大統領と会談
イランと米国の対立
意図しない衝突を防ぐべき
中東の平和と安全
世界の繁栄に必要不可欠


yuji5327 at 06:57 
池上湖心の書 

イチロー選手が、「自分のバッティングに影響するため、下手な人のバッティングは見たくない」と言った。自身の動作に影響を受ける。

「藤田一郎(大阪大学教授):ヒトや動物が生まれつき持つ光の点から動きを検出する力、週刊ダイヤモンド、 2019.5.11」は面白い、概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.面接などにおいて相手の顔を見て話すことは重要であるとよくいわれる。目と目のコンタクトをしっかり取ることが有能さや誠実さといった好印象を与えるからである。これに加えて、あまり語られることのない注点がもう一つある。
2.私たちは、思っている以上に他者の動作に敏感である。他者の振る舞いのほんのわずかな変化を見ることで相手の意図や感情を読み取り、自分の次の行動や相手とのコミュニケーションに役立てている。これは.時に無意識のうちになされる。
3.ヒトがこのような能力を持つことは、グナール・ヨハンソン博士初めて示した。彼は、主要な関節に豆電球を取り付けた人物に暗闇の中でさまざまな動作をしてもらい動画を撮影した。この動画は、黒の背景に十数個のドットが動いているだけだが、それを見ると人物の動作がビビッドに感じられる。歩いているのか、走っているのか、ダンスをしているのかがはっきりと分かる。
4.ほんの十数個のドットの中に動作に関する情報が含まれている。その情報は想像以上にリッチである。私たちは、このような動画から動作の種類だけではなく、人物がどちらに向かって歩いているか、自分なのか他者なのか、男性か女性かが分かり、場合によっては感情まで読み取ることができる。この能力は「バイオロジカルモーション知覚」と呼ばれる。
5.十数個のドットから成るこの刺激は容易にかつ厳密に操作ができるという利点があり、それを利用して魅力的に見える動作はどのようなものかも研究されている。得られた結論の一つは、「速く歩く人は魅力的に見える」ということである。面接の話に戻ると、面接者が志願者から受ける印象は、志願者が人室して着席するまでの間にすでに形成され始めていることを意味している。のろのろ、もたもた歩くよりも、すたすたと席まで歩くことが大事である。
6、バイオロジカルモーションを示す刺激には、ドット集団が織り成す形の変化と、ドットの動きそのものの二つの要索が含まれている。これらの情報は、運動前野、側頭葉上部、縁上回など大脳皮質の複数の場所が処理.している。加えて、間脳の一部である視床でも処理されていることが、香港大学のドリータ・チャン教授、脳情報通信融合研究センターの番浩志研究.員らの最近の研究により明らかになってきた。
7.バイオロジカルモーション刺激が持つ動きの要素のうちでも特に大事なのは、ドットとドットの間の相対的な関係である。例えば、腕を振って歩いているとき、手首の関節は肘の関節に対して振り子運動をしている。私たちの視覚系はこのような相対運動を検出している。相対運動を検出する仕組みは、他者の動作を読み取るときだけではなく、他の物体の動きの知覚にも使われている。その良い例は、自転車の車輪に貼った小さなシールが回って動いて見えることだ。実際にはシールはサイクロイドと呼ばれる軌道に沿って動いている。
8.サイクロイド軌道は、平行移動〔自転車の進行方向への移動)と回転運動(車輪の回転方向の移動〕の組み合わせで生.じている。シールは空問の中ではサイクロイド軌道に沿って動くが、平輪中央のハブに対してはその周辺を回る回転運動をしている。脳は、後者の運動すなわちシールのハブに対する相対運動を計算しているのだ。
9.バイオロジカルモーション知覚は、ヒトだけでなく、サルやネコやハトも持っている。ジョルジオ・ヴァロルティガーラ博上は暗室で育てたひよこに、親烏が歩く様子を示す刺激と対照刺激(ドットの位置をスクランブルした刺激Vを見せて、どちらに歩み寄るかを調べた。ひよこはこのテストを行うまで視覚経験がないにもかかわらず、前者の刺激を示す映像の方へ近づいていった。
10.同様に、生まれて2日目のヒトの赤ちゃんがバイオロジカルモーション知覚を持つ.ことも実験的に確かめられている。ヒトでもニワトリでも.バイオロジカルモーション知覚は生まれつき備わっている。
11.他者の動作を知覚し現解する能力は、学習や経験の影響を受ける。スポーツやダンスの経験者は、自分の専門種目の動作に人並み外れた鋭い感受性を持つ。自身の経験によって、他者の動作の観察が精密になる。また、その逆に他者の動作を感じることが自身の動作に影響を及ぼすこともある。
12.池上剛博士とゴウリシャンカー・ガネッシュ博上は、ダーツのエキスパートに素人がダーツをしている映像を見せ、標的のどこに命中するかを予測してもらった。予測のたびに正解を伝えると、エキスパートはやがて素人のパフォーマンスを正確に予測できるようになる。驚くべきことは、そのようになったとき、エキスパート本人のダーツの命中率が落ちてしまう。ところが同じような映像を見せながら、予測が合っていたかどうかの正解を伝えないという実験を行うと、エキスパートは素人のパフォーマンスを予測することができるようにならず、自身のダーツの成績は高いレベルが保たれていた。
13.つまり、最初の実験でエキスパート自身の命中率が下がってしまつたのは、素人の下手な動作を見たこと自体が原因ではない。そのことが原因であるならば、2番目の実験でも自身のダーツの成績は下がるはずだからである。この実験結果は、他者の動作の結果を予測する仕組みと、自分の動作の結果を予測し、動作を正しく実現する仕組みが脳の中で共有されていることを示唆している。
14.かつて、ある新聞記事の中で野球のイチロー選手が、「自分のバッティングに影響するため、下手な人のバッティングは見たくない」と語っていた。他者の動作を見て、どういうスイングをすると打球はどのように飛ぶかを真剣に検討する選手ほど、自身の運動の予測シミユレーション、動作の実行が影響を受けてしまうのである。イチロー選手はそのことを実感していたのか興味ある。



yuji5327 at 06:48 
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2019年06月12日

充電池「ごみ」発火多発

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スマートフォンやパソコン、加熱式たばこ
リチウムイオン電池
ごみ処理施設で発火・発煙
昨年度は128件
施設が全焼
1回の充電で2〜3倍は長持ち
国内の生産量は18年には12・9億個


yuji5327 at 06:39 
池上湖心の書 

企業価値が500万ドルだつた頃のウーバーに2万5000ドルの投資を行った投資家、ジェイソン・カラカニス氏、リスクマネーでベンチャーを育てる米資本市場の懐の深さ。

「森川郁子(本誌):ライドシェア首位が情状へ ベール脱ぐウーバーの実態、
週刊東洋経済、2019.5.11」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.米ライドシェア最大手のウーバー・テクノロジーズがいよいよ上場する。5月にもニューヨーク証券取引所に株式を公開する。3月29Hには米2位のリフトが先立って上場し、初値ベースの時価総額は約2・7兆円を.記録した。企業価値10兆円前後とされるウーバーはまさに超ユニコーン企業である。
2.設立は2009年。パリでタクシーが拾えずに困っていた創業者のトラビス・カラニック氏が、空いている自家用車と利用者を仲介するアプリの着想を得たことに始まる。原則、仲介に徹するライドシェアアプリ事業は、車両を保有しドライバーを雇用するタクシー事業よりコスト競争力で有利である。
3.高い利便性もあって、瞬く間に利用者の支持が集まった。空いた時問に簡単に稼げることからドライバーも増加。需要と供給がともに増える正のスパイラルを描き、ライドシェアアプリ「ウーバー」は世界63力国に拡大(うち自家用車のシェアは57力国)。昨年は50億回以上使われた。
4.米調査会社マーケッツアンドマーケッツによると、ライドシェアの市場規模は現在約613億ドル。 25年に約2180億ドルまで拡大する見通しである。米国ではリフト、中国では滴滴出行、東南アジアではグラブなど新勢力の台頭も著しい。それでもウーバーは依然トップランナーである。
5.ソフトバンクグループは「ライドシェアは自動車業界の地図を丸ごと塗り替える」(孫正義社長)と、これまでウーバーに約77億ドルを出資し、16・3%を握る筆頭株主である。トヨタ自動車も18年に5億ドルを出資しており、自動運転やライドシェアで共同開発を行う。さらに独ダイムラーやスウェーデン・ボルボとも提携している。
6.輝かしい未来が約束されているかのようなウーバーだが、4月11日に開示された上場目論見書からは収益化に苦しむ現実がうかがえる。18年の売上高は約1・2兆円。17年比4割増、16年比では約3倍に拡大している。だが、営業損益は約3300億円の赤字。過去3年間の合計営業赤字は1兆円を超える。
7.18年の最終損益はl100億円の黒字だが、これは東南アジアの事業をグラブに譲渡した際の売却益などによる一時的なものである。営業キャッシュフローは赤字が続いており、優先株などで調達した資金.で赤字を埋めながら走っている。かつての米アマゾンのように、初期に赤宇でも一定規模まで成長すれば利益を出せるという考えがある。
8.ウーバーの収益構造を分析すると先行きは楽観できない。現状、利用者が支払う料金の総額から80%弱をドライバーに支払い、残った20%強がウーバーの売り上げとなっている。売上原価にはドライバーの保険料や運行費用、デバイス提供費、カード手数料などがある。売上高に占める原価比率は17年に52%。4割増収になった18年でも50%と高止まりしたままである。加えてサポートの人件費やマーケティング費用、研究開発費、一般管理費もかさむため、営業里…宇化が見えてこない。
9.肝心の成長率も鈍化している。18年10〜12月の利用者がドライバーに支払った料金は、同年7〜9月比で9%増加した。だが、同じ期間のウーバーの手数料収入は横ばいだった。これは主力の米国市場でリフトの攻勢を受けてシェアを落としており、従来の手数料率を維持できていないからである。もっとも、シェア拡大を図るリフトも18年の売上高が約2400億円と前年から倍増したが、営業損益は約l100億円の赤宇。互いに採算割れの中でしのぎを削っている。この先も競争が続けば、手数料率の引き上げは容易ではない。
10.グローバルで見ても、ローカル企業との競争が激しく、中国と東南アジアでは、滴滴出行とグラブに事業を譲渡した。対価として一部株式を得たものの、事業からは撤退している。
11.大赤字を垂れ流しながらも投資のアクセルは踏み続ける。18年の研究開発費15億ドルは2年前のおよそ2倍。ウーバーATGという自動運転の開発事業部門に研究開発費の3割をつぎ込むほか、「空飛ぶクルマ」の開発や中東のライドシェア企業「カリーム」の買収など先行投資も積極的である。
12.16年に立ち上げた出前事業「ウーバーイーツ」は世界500都市で展開するまでに育っているが、手数料率が10%前後と低いうえ、こちらもプラットフォームへの投資が続く。4月19日には、自動運転部門のATGを分社し、トヨタグループやソフトバンク・ビジョン・ファンドから合計10億ドルの出資を受けると発表した。トヨタは21年までに最大3億ドルを開発費用として拠出する。上場後は投資家の視線も厳しくなるためか、外部資金.を引き入れて開発投資の負担を軽減する狙いである。
13.それでも、事業上のリスクは山積している。世界各国でタクシー業界がライドシェアへの反発を強めており、ドライバーの雇用を求める訴訟や規制強化の動きがある。近年はカラニック元CEOの退任騒動、自動運転実験中の死亡事故なども起きた。存在感の拡大とともに、社会との軋櫟も大きくなっている。こうしたことから目論見書ではリスク情報の文章が延々と続く。
14.さまざまなリスクを抱え巨額赤字であっても、資金が集まり、10兆円前後の値段がつく。日本企業で時価総額10兆円を超えるのはトヨタとソフトバンクグループのみである。リフトの株価も初値から3割ド落したとはいえ、時価総額は依然約1・9兆円ある。15.SBI証券の遠藤功治アナリストは「タクシー代わりのウーバー、というだけでは先は知れている。乗り物の役割がサービスへと変わっていく中、ライドシェアや自動運転の領域で主役になるとの期待が高い」と解説する。
16.企業価値が500万ドルだつた頃のウーバーに2万5000ドルの投資を行ったエンジェル投資家、ジェイソン・カラカニス氏は「シリコンバレーでは規格外のリターンを得られる可能性が世界一高い」と話している。本当にすごいのはウーバーやリフトではなく、リスクマネーを供給してベンチャーを育てる米資本市場の懐の深さである。


yuji5327 at 06:28 
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2019年06月11日

人口減時代に成長するためには

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人口減少の見通
合計特殊出生率2.08
1970年代半ばにこの水準を割り込み、
低下傾向
昨年は過去最低の1.25
日本の総人口は
2000年国勢調査の1億2693万人
30年には約1億1760万人
50年には約1億60万人
生産年齢人口(15〜64歳)
95年の8717万人をピークに減り始め
30年には7000万人を割り
50年には5389万人
03年時点で日本の実質GDP(国内総生産)
雇用の約7割をサービス産業
93〜03年の間に実質GDPの伸びの約93%
少子化対策が急務
日本経済の安定成長を持続するために
一人当たりの生産性の向上


yuji5327 at 09:57 
池上湖心の書 

IoTが進み、自動車がサイバー化していく時代に、オートモーティブが持つ技術は重要になる。

2019/5/3 付けの 大前研一さんの 「ニュースの視点 」(発行部数 162,406部)は、「LIXILグループ/TKP/日本電産」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.LIXILグループは先月18日、潮田洋一郎会長兼CEOが、5月末に取締役を辞任し、6月の定時株主総会を経て、会長とCEOからも退くと発表した。会見で潮田氏は、2019年3月期の連結業績が赤字に転落する要因は、前CEO瀬戸氏の業務執行にあると強調。自身が全役職から退くことで瀬戸氏を任命した責任をとるとしている。
2.今期約500億円の赤字を計上した原因は、瀬戸氏を招く前にあり、全てを瀬戸氏の責任とするのは間違いだと思う。潮田氏は、自身の38年間の取締役人生の中で、最大の失敗は瀬戸氏を招いたことだと述べている。しかし、潮田氏が手がけたイタリアのPermasteelisa S.p.A社の大型買収も結果として大失敗だった。やはり瀬戸氏だけをクローズアップするのは違和感がある。
3.機関投資家はLIXILの経営状況に鑑み、臨時株主総会を要求していましたが、潮田氏・山梨氏の取締役退任が決まったので、定時株主総会だけで収まるかもしれません。ただし、大株主の状況を見ると、アクティビストファンドが臨時株主総会を要求し、潮田氏を追求する可能性もある。
4.潮田氏の信託財産を扱う野村信託銀行の持分比率は約3%に過ぎないから、プロキシーファイトになった場合、ほとんど力を持っていないと言える。また従業員持ち株会の2%も、潮田氏を支持する可能性も低い思う。
5.このような状況を受けて、潮田氏は本社の移転やシンガポールの企業による買収など、色々と画策しているという報道もある。しかし、今の状況で潮田氏や山梨氏が状況を打開することは難しい。瀬戸氏が返り咲いたとしても、この会社を経営できるのか疑問である。LIXILは「ヤマタノオロチ」に例えられる。頭がたくさんあって、制御不能ということである。
6.国内企業の合併だけでも未だにしっくり来ていないのに、縁もゆかりもないグローエなども買収し、グループ全体としてのまとまりがない。この会社の経営は非常に難しく、
まともに経営できる人はほとんどいない。
7.ティーケーピー(TKP)は先月15日、スイスのIWG傘下の日本リージャスHDを買収すると発表した。5月末までに発行済み株式の1万3700株を467億円で取得し、完全子会社化とするものである。TKPはレンタルオフィス市場での展開を加速する考えである。TKPは売上も営業利益も驚くほど伸びている。
8.その状況からも、買収はもちろん可能だが、やや懸念がある。TKPとリージャスではビジネスモデルが異なるため、シナジー効果が本当に期待できるのかわからないからである。
9.TKPは貸会議室を展開している。料飲・ケータリングや宿泊などオプションをつけて付加価値を提供しているのが秀逸ですが、ビジネスモデルの根幹は会議室を貸すことである。
10.リージャスのビジネスモデルはWeWorkと同様にレンタルオフィスである。一括して不動産を借りておき、煩雑な不動産契約などを省き、それを貸し出す。ネットで簡単に申し込めて非常に手軽で、特にスタートアップ企業やフリーランスなどにはありがたいサービスである。
11.今、レンタルオフィス市場の代表的な存在であるWeWorkに対して、三井不動産、住友不動産、森ビルなどが大いに警戒していて対抗する動きを見せている。乱戦模様になってきていて、今後も今までと同じような収益が見込めるのか疑わしい状況になりつつある。
12.TKPの売上が約300億円だから、リージャスはほぼ同程度の規模と言える。シナジー効果は一部あるにしても、この点からもややリスクが高い買収だと感じる。貸し会議室市場は、TKPがユニークに開発してきた市場だが、レンタルオフィス市場はそうではない。伝統的な企業がひしめきあうなど競合が非常に多い市場である。今回のリージャスの買収も吉と出るか凶と出るか、わからない。それほど簡単にシナジー効果を期待できる状況ではない。
13.日本電産は先月16日、オムロンの子会社で、車載電装部品を手がけるオムロンオートモーティブエレクトロニクスを買収すると発表した。買収価格は約1000億円を見込み、これにより日本電産は重点成長事業と位置づける車載事業を強化する考えである。
14.100社以上の企業買収で1つも失敗したことがない、という日本電産の永守氏だから、今回の買収も問題ないと思う。しかし、単純計算すると買収額を回収するまでに数十年かかるので、この点をどのように見ているのか、理解できない。
15.日本電産は売上高2兆円を目指して成長しているが、本業の精密小型モーターが伸び悩んでいる。そこで、M&Aで特に成長著しい車載などの事業に1000億円を投資し、さらに大きく伸ばしていこう、ということである。オムロンオートモーティブの利益は30〜40億円程度である。
16.永守氏が経営するとなると、さらに利益を出せるのかもしれないし、あるいは永守氏には外から見えない別の秘策があるのかもしれない。オムロンの立場から見ても、売却した理由がピンとこない。
17.これから先、IoTが進み、自動車そのものがサイバー化していく時代において、今回のオートモーティブが持つ技術や資産は重要になってくると思う。なぜ、その事業を今手離してしまうのか。永守氏の狙いもオムロンの売却理由も、現時点で理解できないが、今後の展開を注目した。


yuji5327 at 06:29 
新技術 

2019年06月10日

スポーツの判定

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スポーツの試合
判定の正確性
勝敗を左右しかねない誤審
サッカー明らかな得点がノーゴールと判定
副審の新たな導入
ビデオ映像の活用
技の出来栄えを競う採点競技
体操、レーザーを照射して選手の動きを捉え
人工知能で技の精度を解析
サッカー
選手が相手に倒されたのか、
倒されたふりをしたのか
見極めるのは、人間である審判

yuji5327 at 06:49 
池上湖心の書 

世界中の複数の集団でアルコール代謝に選択圧が働いていた。アルコール摂取量を減らす遺伝子変異が選択された。酒は百薬の長という言葉は、見直される。

「岡田随象(大阪大学教授)著:遺伝統計学で迫る日本人集団の適応進化、學士会会報No.936(2019-)」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.15万〜10万年前、アフリカの森の樹上で暮らしていた類人猿がサバンナに進出した時、ヒト(ホモ・サピエンス)への進化が始まったと言われる。その後、ヒトはアフリカ大陸を出て、多くの集団に分岐しながら、世界中に拡散していった。拡散の過程でヒトは他のホモ属と交雑したようで、現生人類のヒトゲノムの数%は、ネアンデルタール人由来
と考えられる。世界中に拡散したヒト集団は、異なる地理的環境で異なる選択圧に晒された。その結果、アジア人、欧米人、アフリカ人など集団ごとに、遺伝子変異の頻度に著しい差が生じました。この遺伝子変異に着目し、それがどんな環境や表現型に対応しているかを調べることで、その集団に特有の選択圧が分かる。
2.代表例がマラリアで、マラリアが蔓延する中央アフリカ地域では、ヘモグロビンβ鎖の遺伝子変異による「鎌状赤血球症」という貧血が高い発生率を示した。これは、マラリア耐性を獲得するため、この遺伝子変異が急速に広まったことに由来する。このように生物の形質が世代を経るごとに周囲の環境に応じて変化することを、「適応進化」と言う。います。
3.適応進化には、「優れた生き物に変化する」という意味はない。限定的な環境に適応し過ぎたため、結果として絶滅した生物も数多くいる。例えば、三葉虫はかつて世界中の海に生息し、長い棘の生えたもの、目玉が飛び出たもの、5伉度のもの、70冂兇里發痢甲羅を2つ折りに丸めるものなど、環境に適応して一万種以上の種がいたが、各種は徐々に絶滅し、最後まで生き残ったのは、最初に登場したのと同じ位シンプルな形の三葉虫だった。
4.「適応進化の検討」とは、「ヒトゲノム配列のどの遺伝子領域が、どの集団で、どの表現型との関わりで、選択圧を受けてきたか」を検討することである。この作業はホモ・サピエンスの歴史を知る上でも、現代人の疾患の背景を理解する上でも重要である。
5.ある集団内で特定の遺伝子変異が高い頻度で起きる時、「その集団は過去に何らかの選択圧を受けた」と考えられる。しかし、「その選択圧はいつ起きたイベントの結果か」については「おおまかに数万年前」としか分析できない。ある集団内で、ある遺伝子変異が高頻度で起きるまでには、数万年かかるからである。
6.数万年前、日本人の祖先はまだ日本列島に入っておらず、ユーラシア大陸や東南アジアにいた。近年、「集団内で極めて低頻度の遺伝子変異に注目すれば、数千年前という近い過去の選択圧を分析できる」と分かってきた。発生して数千年(ほぼ百世代)の遺伝子変異は頻度が低いまま保たれているからである。
7.低頻度の変異の例に、シングルトン(集団内で1サンプルしか観測されていない変異)がある。このシングルトンの分布を次世代シークエンサーで解析する手法を、SDSと言う。2016年、イギリスの研究グループが開発した。SDSにより、世界各地の集団がその地域に定住する過程で生じた、最近かつ集団特異的な選択圧の検討が可能になった。
8.イギリスの研究グループは、欧米人集団3000人の全ゲノムシークエンスデータにSDSを実施したことで、「過去数千年間で、身長を高くする遺伝子変異の頻度が急増した」と判明した。欧米人は身長が高くなる方向に選択圧を受けていたのである。これは「北方適応」(北方の寒冷な環境に適応するため、寒さに強い大きな体格になった)と考えられる。
9.「日本人集団は、どのような環境の中でどのような選択圧を受け、どのような形質を形成したか」については、長らく不明だった。大阪大学の研究グループは、理化学研究所及び慶慮大学との共同研究で、日本人集団約2200人を対象に、全ゲノムシークエンス解析を実施し、日本人集団の適応進化の謎に迫った。日本人集団に低頻度で起きた遺伝了変異の分布を検討したところ、「近い過去(約3000年前)に、日本人集団は4カ所の遺伝子領域において、強い選択圧を受けた」と判明した。
10.日本人が罹りやすい疾患と、その原因となる遺伝子変異は既に分かっているので、各疾患に対する選択圧の強さを定量的に検討したところ、「日本人集団は、飲酒量などアルコール代謝と、脂質や血糖値、尿酸値など栄養代謝に関わる形質に強い選択圧を受けた」と判明した。日本人集団が強い選択圧を受けて獲得したのは、高身長やマラリア耐性ではなく、アルコールや栄養に関わる形質だった。これら4カ所の遺伝子領域のうちの2つは、ADH1B、ALDH2という遺伝子で、ここで遺伝子変異が起きると、お酒に弱くなる。日本人集団では、過去数千年の間に、お酒に弱くなる変異の頻度が増えた。これらニカ所の遺伝子変異は、日本人集団だけでなく、稲作を営んできた東アジア人集団でも高い頻度で観測される。今回の解析を東アジア人集団に対して実施しても、おそらく近い結果が得られると考えられる。
11.日本人集団にアルコール代謝に関する強い選択圧が働いたのは、^酒が各集団におけるコミュニティ形成や生存競争に大事だった、古代日本人(縄文人、弥生人)の地理的な移住パターンを反映している、水田に住む淡水生の寄生虫への防御反応に、アルデヒド代謝が重要だった、で帯雨林と違い、日本では自然発生するアルコールはなく、酒が飲めなくても問題はなかった等が考えられるが、本当の理山は不明である。
12.最近の研究では、程度の差はあるが、世界中の複数の集団でアルコール代謝に選択圧が働いていたと指摘されている。アルコール摂取量を減らす遺伝子変異が正の選択を受けていた。「酒は百薬の長」という言葉は、近い将来に見直されるかもしれない。
13.「日本人集団の持つネアンデルタール人由来のゲノム配列に、選択圧は働いたか」について調べたところ、有意の結果は得られなかった。「ネアンデルタール人由来のゲノム配列は、選択圧を介して、ヒトの疾患の発症に寄与した」という従来の学説には、必ずしも一致しない結果だった。
14.遺伝統計学の研究を通じて一番に感じたことは、「歴史の研究は面白い。数千年前の日本に確かに存在していた自分たちの祖先に、何が起きていたのかを考えるのは、とても楽しい」ということである。しかし、日本は遺伝統計学の分野で顕著な人材不足に陥っている。この分野を研究する中国人とインド人は大勢いたのに、日本人研究者は本当に少なく、将来、日本はこの分野で大幅に立ち遅れると悲観されるので、次世代を担う若手研究者の育成を目指し、様々な活動を始めている。実際にゲノムデータ解析をしてもらっている。


yuji5327 at 06:35 
健康 

2019年06月09日

梅雨に入る

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7日、東海、北陸、東北南部
関東甲信も梅雨入り
平年並みの梅雨入り
梅雨期間が長い可能性
6月下旬から7月は梅雨前線が本州付近に停滞
7月の降水量は平年並みか多い
気温は平年並みで、極端な暑さの日は少ない
いつも以上にカビ対策を


yuji5327 at 09:56 
池上湖心の書 

ヒトゲノム研究は商業化が進んでいる。ゲノム配列の高速解読には次世代シークエンサーの最新型は約1億円と高額では大学では型落ちになる。最新型を持つ企業が多い。

「岡田随象(大阪大学教授)著:遺伝統計学で迫る日本人集団の適応進化、學士会会報No.936(2019-)」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2008年には国際プロジェクト「千人ゲノム」が始まり、複数集団に属する2500人のゲノムが解読され、約1億個のSNPが明らかになった。ヒトの塩基配列は約30億だから、30カ所に1カ所の割合で世界中の誰かが遺伝子変異を持つことになる。こうして頻度の低いSNPも含め、現世人類のヒトゲノム多型の全容が明らかになった。
2.「国際パップマップ計画」の頃は手作業でゲノム配列を解読していたが、「千人ゲノム・プロジェクト」の頃には、大規模かつ自動的に配列を解読する「次世代シークエンサー」が開発され、効率が劇的に上昇した。コストも劇的に低下した。2000年頃は1人当たり百億円かかったが、現在は十万円以下である。特に日本人集団に代表的なSNPは数十万カ所なので、そこだけを限定して調べる場合、4千円)である。
3.「次世代シークエンサー」の登場以降、ヒトゲノム研究は大規模化した。イギリスの「UKバイオバンク」では50万人の全ゲノムSNPデータが取得され、アメリカの「TopMedプロジェクト」では10万人の全ゲノム配列データが取得された。10年前なら数百人でも大規模だったが、今や50万人ですから、凄い進歩である。しかも、イギリスは50.万人のゲノム情報を安価に配布している。世界中の何千人もの研究者がこのデータを使っている。自分でデータを抽出しなくても、他からデータを安く購人することで研究できる時代になった。
4.遺伝統計学とは、「遺伝情報」と「形質情報」の関連を、統計解析を通じて評価する学問である。「遺伝情報」とはゲノム塩基配列(DNA)のことで、個人間で99.9%同じだが、少しずつ違う。「形質情報」とは表現型のことで、性別、身長、体重、外見、病気など、個人の形質として外から観測可能なものである。
5.わたしたちを含む研究チームが実施した「血液型を決める遺伝情報と貧血に関するヒトゲノム解析」では、血液型は、関連する遺伝子領域のSNPの組み合わせ(遺伝情報)によって決まる。一方、貧血になりやすさは血液成分(形質情報)がある。両者の関連を解析した結果、「B型になる遺伝子を持つ人は、そうでない人と比べ、貧血関連指標(ヘモグロビン)の量が少し多いので、貧血リスクが低い」と判明した。
6.遺伝情報の個人差と形質情報の個人差を結び付ける研究が現在、大流行している。代表例が「ゲノムワイド関連解析」(GWAS)である。数10万人を対象に、数千万カ所のSNPのタイピング(新たなSNPの同定ではなく、既知のSNPの検出)を実施し、形質との関連を評価するものである。ちなみに、GWASが数十万人分のゲノムを解析する際、1人分のゲノムデータはメール1通分(70KB)に圧縮されるので、少し切ない気持になる。
7.GWASは2002年に理化学研究所が世界に先駆けて実施し、その後、技術の発達に伴い、世界中の研究施設が実施するようになった。その結果、2016年までに、千以上の形質(背の高さ、太りやすさ、髪の毛の癖、酒の強さ、病気のかかりやすさなど)に対し、2500以上のGWASが報告されている。主要な疾患の発症に関わる遺伝子変異も、見つかっています。昔は研究者の一生で、疾患の発症に関わる遺伝子が一つでも見つかれば本望でしたが、現在では数千個規模で発見されています。
8.ヒトゲノム研究のもう1つの特徴は、商業化が進んでいることである。ゲノム配列の高速解読には次世代シークエンサーが必要だが、最新型は約1億円と高額である。大学で購入しようとすると、審査などで1〜2年はすぐ経ってしまい、その上、機械は約3年で更新されるので、やっとの思いで購入できた頃には型落ちになってしまう。そのため、最新型を持つのは企業が多くなってきている。しかし、そのお蔭で研究者は高額機器を購入しなくても、最新型を持つ企業にゲノム解読を依頼することで、安く研究できるようになった。
9.ゲノム研究の金銭面での敷居が非常に低くなった結果、ゲノム研究は大容量のゲノムデータを低コストで収集し、スーパーコンピュータを用いてビッグデータ解析をする時代になった。今やゲノム研究は医療現場も巻き込み、個別化医療が始まろうとしている。研究者の意識も、数年前までは「ゲノムは研究者の研究のためのもの」だったが、今では「ゲノムは患者の健康のために使うもの」と変化しつつある。
10.突然変異によってある集団に発生した新たな遺伝子変異は、子孫に受け継がれる過程で頻度が変化する。ある変異は頻度が減少し、消失する。別の変異は頻度が増減を繰り返す。この場合、集団内でその変異を持つ人は増えたり減ったりする。頻度が増大し、集団に拡散していく変異もある。全員に拡散すれば、もはや変異でなくなる。ある変異を持つことが生存に有利(不利)な場合、変異の頻度はその集団内で急増(急減)する。これを「選択」と呼ぶ。「環境に適応する過程で、変異への"選択圧"が働き、変異の頻度が変化して遺伝的多様性が生じた」と考えるのが、ダーウィンの「自然選択説」である。一方、「変異のほとんどは生存に有利でも不利でもない。変異の頻度の変化は、単なる.遺伝的浮動"である(どの変異が子孫に受け継がれるかは、無作為抽出で決まる)」と考えるのが、木村資生博士の「中立進化説」である。両者の間には長い論争があり、現在では「どちらの現象も存在している」と考えられている。

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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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