2008年10月

2008年10月31日

官の悪弊

542cb383.jpg流水腐らず
淀んで腐る
転石苔を生ぜず
軍の悪弊
組織の悪弊


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池上湖心の書 

異質な国とのビジネスには実態の把握も必要 3

「池上彰著:大衝突−巨大国家群・対決の行方、集英社、2008年」の第2章「ロシアvs.アメリカ・EU「異質な国との対決」」について、昨日は、ロシアのしたたかさについて紹介したが、民主主義という点で、欧米の国とはかなり異質であると著者は述べている。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.プーチン前大統領は経済改革で非常に前向きであり、土地の自由所有、労働者の保護、行政関連法など欧米食並みの制度をつくることに力を注いだ。欧米なみの市場経済を信奉するリベラル派のエコノミストたちを登用した。同時に、自分の出身組織の情報機関のKGB(国家保安委員会)の多くの関係者を自分の側近にした。
2.チェチェンをはじめ独立志向のロシア周辺の国への強行路線、国内ではプーチン批判のメディアへに対する弾圧など欧米と比較して異質である。
3.2002年のモスクワ市内の劇場がチェチェン独立派に占拠されたときの措置は、その強引なやりかたが欧米では批判されている。武装集団は劇場を58時間にわたり占拠を続けたがロシア軍特殊部隊が強行突入して人質850人中129人が死亡した。人質全員が殺害された。人質の死因がロシア軍の使った毒ガスであることが後でわかった。武装集団のメンバーの多くは女性であった。ロシア軍に夫や息子を殺された女性たちであった。チェチェンでのロシア軍の振る舞いがそうさせたとの見方である。
4.チェチェン紛争でロシア軍関係者が潤っていることを女性ジャーナリストが告発している。将軍たちは戦争の資金の一部を自分の懐にいれている。中間の将校たちは拘束したチェチェン人やその遺体を現金と引き換えに引き渡していた。下級の将校たちは民家を略奪することで潤っている。
5.独立系テレビ局はロシア治安当局により急襲され、家宅捜査され国家資産横領という名目で会長を逮捕している。次々に独立系テレビ局はつぶれ、メディアは国家のものになっている。放送内容は常にチェックされている。メディアは政権の御用機関になっている。
6.ロシアの秘密を握るロンドンに亡命したリトヴィネンコ氏は放射性物質を投与されて病院で死亡した。その放射性物質はロシアの原子力研究所で作られたものである。それが暗殺であることは明らかである。
ポリトコフスカヤという国際的にも著名な女性ジャーナリストも殺害されている。
7.社会の二極化は進み、軍隊の質が問題になっている。兵役のための徴兵検査を受ける若者の9割が採用担当官や医師などを買収し兵役を回避している。新たに入隊する人は貧しい家庭で育ち、教育水準は低く読み書きもできない人が多い。そのような人で構成される軍内部では新兵いじめなどが多く、深刻な問題になっている。上司による新兵からの所持金の収奪などは日常化している。

このような情報の取材にはかなり身の危険を覚悟しなければならない。民放のジャーナリストの人たちも命がけで真実を取材して欲しい。軽薄番組の多い日本のテレビは、国民の洗脳教育を別のかたちで進めているとも言われる。その意味で異質である。

大衝突―巨大国家群・対決の行方
大衝突―巨大国家群・対決の行方


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2008年10月30日

乱高下 3

edc9a5b2.jpg乱高下は続く
GMへの公的資金
アイスランドの財政破綻
ロシアの政府系ファンド
日本の内需拡大政策

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池上湖心の書 

北極の地下資源がロシアのものになったら? 3

「池上彰著:大衝突−巨大国家群・対決の行方、集英社、2008年」の第2章「ロシアvs.アメリカ・EU「異質な国との対決」」について、昨日に続いて、ロシアのしたたかさについて紹介したい。気になるところの概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.地球温暖化で北極海の地下に眠るエネルギー資源にアクセスし易くなり、虎視眈々と狙っている。2007年にロシアの海洋調査隊の深海調査船が、北極点の下、海底4261mの地点のロシアの国旗を打ち立てた。プーチン元首相は快挙だと賞賛している。
2.南極の場合は国際的な取り決めがあり、どこの国にも属さないことになっているが、北極は通常の「排他的経済水域」で領海が決められ沿岸国が資源開発を行なうことができる。北極海沿岸各国は猛反発し、北極はロシアのものでないと猛反発している。
3.北極海の海底資源は石油や天然ガスが大量に存在し、その量は、全世界での未発見分の4分の1を占めると言われ石油換算で1000億トン、日本の年間石油輸入量2億トンの500倍である。他にも金やプラチナ、ニッケルなどの資源もあると見られる。
4.ロシアはエネルギー価格の高騰と巧妙な資源獲得戦略で潤沢な資金を得ることにすでに成功している。ロシアの外貨準備高は中国、日本につぐ世界3位になり、2004年に政府系ファンドを設立している。政府系ファンドとは海外に投資する資金であり、自国の資金を世界で運用する仕組みである。
5.世界の政府系ファンドを合わせると、2兆ドル、200兆円となっている。最近の運用は、海外の資源や技術、情報をもつ企業を買収する投資が増えている。例えば、ロシアの最大級の鉄鋼メーカセベルスターリはアメリカの業界5位のルージェ・インダストリーズを買収した。さらに2005年にはイタリアの大手鉄鋼メーカ、ルッキーニも買収した。2006年には米国オレゴン・スチール、2007年にはクレイモント・スチールの経営権も取得している。
6.ロシアは自国の通貨ルーブルを国際的な基軸通貨の一つにすることを狙っている。これまでドルが圧倒的に強かったがユーロの存在でゆれ始め、今はドルとユーロに2分されているが、今回の金融危機で、第3の基軸通貨としてルーブルを押し上げたいというのが、ロシアの野望である。
大衝突―巨大国家群・対決の行方
大衝突―巨大国家群・対決の行方


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2008年10月29日

戦略的

a58c6626.jpgしたたかな戦略
金融危機での
日本の政策
金融機関の戦略
製造業の戦略
小売業の戦略
庶民の戦略

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池上湖心の書 

体制の異なる国とのビジネスは難しい? 3

「池上彰著:大衝突−巨大国家群・対決の行方、集英社、2008年」の「第1章:中国vs.アメリカ「太平洋をめぐる対決」を紹介した。第2章「ロシアvs.アメリカ・EU「異質な国との対決」」には、最近のロシアの情報が紹介されている。ロシアのしたたかさは気になるところの概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.ロシアとウクライナの間でヨーロッパの安全保証に係わる深刻な問題が表面化している。ウクライナのクロミア半島のセパストポリ軍港をめぐる問題である。同軍港は帝政ロシア時代から黒海に臨む軍港として重要視されてきたがウクライナが独立してから、ウクライナはロシアに20年間基地をを貸与するかたちになっていた。ウクライナが西側よりになり、NATO加盟の話がでてくると、ロシアの黒海艦隊への貸与を2017年に打ち切る宣言をしたのでロシアも黙っていない。ロシア系住民の多いところなので住民の反発もあり新たな火種になる可能性がある。
2.ロシアの軍事予算はこの数年急増している。2005年には約600億ドルになった。アメリカ5200億ドルより少ないが、EUの2倍以上になる。ロシアの持つ核弾頭が5700発はアメリカと拮抗している。長距離弾道ミサイルは506基でアメリカの550基とほぼ同じである。2005年にはロシアと中国の共同軍事演習が行なわれている。
3.三井物産と三菱商事が欧州のロイヤル・ダッジ・シェルと組んで開発していたサハリンの石油・天然ガス事業(サハリン2)が軌道に乗り始めると、ロシアはこの事業は業務停止命令をだした。理由は「環境を破壊する」ということが単なる口実である。交渉の末、事業の持ち株比率がシェルが55%から27.5%、三井物産は25%から12.5%、三菱商事は20%から10%に減らされた。外資の資金で開発させて安価で事業の主導権を奪い、利益の半分を手にしている。これは、ロシアのエネルギー戦略の一端で、世界の企業を国の資金で買収する動きを示している。
大衝突―巨大国家群・対決の行方
大衝突―巨大国家群・対決の行方


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2008年10月28日

霜降

df81cbd1.jpg霜降は二十四節気の1つ
10月23日ごろから立冬まで
楓や蔦が紅葉し始める
この日から立冬まで
寒い北風を木枯らし
霜降の期間の七十二候
初候
霜始降
豺乃祭獣
次候
霎時施
草木黄落
末候
楓蔦黄
蟄虫咸俯
寒露 → 霜降 → 立冬
「Wikipediaより」

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池上湖心の書 

中国の少子高齢化による社会不安が引き起こすこと 3

「池上彰著:大衝突−巨大国家群・対決の行方、集英社、2008年」は約400頁という大きなテーマに挑んでいる本である。「第1章:中国vs.アメリカ「太平洋をめぐる対決」」の、中国の「急激に進む高齢化社会」も中国を見るときに見落としてはならないと述べている。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.13億を超える人口を擁する中国は「人口の多さ」ばかりが話題になるが、近い将来急激な少子高齢化社会をむかえる。
2.毛沢東の「産めよ増やせよ」の時代が去り「一人っ子政策」に移った。伝統的に男子を求める家庭が多く、2005年の男女比率は女児が100に対して男児が118という比率である。将来、5人の一人の男性は結婚できなくなる。
3.平均寿命が伸びて、65歳以上の高齢者が1億人を突破している。日本人全員が65歳以上ということである。若者の数は減るばかりである
4.中国は年金制度が整備されていない。老人たちの生活を支える仕組みはない。これが中国の大きな社会不安であり、表面化するのは時間の問題である。
5.社会不安はナショナリズムの高揚のかたちで現れる。それは健全なかたちとは限らない。例えば、アメリカに留学した中国人女子学生が、中国人とチベット人のケンカの仲裁に入っただけで「売国奴」と呼ばれ、インターネットでその女子学生のプライバシーが暴き出され、中国の実家に汚物が投げ込まれるという被害も出ている。かっての日本のように偏狭なナショナリズムは国内の政治テロから始まり、民衆から突き上げられた政府が他国との戦争という手段に走ることも想定しなくてはならない。大衝突―巨大国家群・対決の行方
大衝突―巨大国家群・対決の行方


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2008年10月27日

医療改革 3

c53e1660.jpg産科医不足は問題
医者不足は医療改革で
病院経営と
会社経営は違う
医者と看護士の医療行為
責任を問う市民
軽病で救急車を呼ぶ市民
本質を見てないマスコミ


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池上湖心の書 

世界の長寿地域に共通する食生活 3

「家森幸男著:食でつくる長寿力、日本経済新聞社、2008年」は、食生活と長寿の関係を世界25カ国、61地域を実際に訪問して調査した結果をまとめた本で説得力がある。結論は日常てよく聞く身体に良い食べ物とそれほど違わないが、再認識することは有意義と思う。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.長寿の食文化の残っている地域として、日本では那覇、中国では貴陽、広州、梅県、トルファン、ホーティエン、中央アジアではグルジアのジャワ、アフリカではタンザニアのエンギカレッジが挙げられている。長寿文化が崩壊した地域にブルガリアのソフィア、ハワイのホノルル、エクアドルのキト、ブラジルのカンボグランデを挙げている。
2.共通して言えるのは「イソフラボン」、日本、中国では大豆パワーである。中国の長寿地域では豆腐をよく食べる。著者はイソフラボンの効果をラットで実験で証明した。ラットの卵巣を取り除き、女性ホルモンが出なくなり更年期状態のラットができる。毛がばさばさになって皮膚のつやもなくなり、肥えてくる。脳卒中にもなりやすくなり、骨からカルシウムも溶け出す。その更年期症状ラットに大豆の胚軸を混ぜた餌をやると、みるからに若さが保たれる。どのラットも肥満傾向が改善され毛のつやも良くなった。骨重の減少も歯止めかかり、高血圧も抑えられ、脳卒中の発症も少なくなった。癌の勢いを止める効果も確認された。
3.それ以外の食生活をまとめると「マゴワヤサシイ」となる。マメ、ゴマ、ワカメ(海藻)、ヤサイ、サカナ、シイタケ、イモとなる。
4.日本食の欠点は塩分過剰、カルシウム、カリウム、マグネシウム不足である。後者、発酵乳で補うことができる。
食でつくる長寿力 (日経プレミアシリーズ 19)
食でつくる長寿力 (日経プレミアシリーズ 19)


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健康 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
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を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

書道教室(自宅)
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日



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