2009年12月

2009年12月31日

大雪 3

eb1cd659.jpg気象庁発表
年末年始は大雪
12月31日から1月2日
冬型の気圧配置
強い寒気が入り込む
北日本や東日本は風が強く
日本海側では大雪
太平洋側では晴れる日
沖縄・奄美では曇りや雨の日
初日の出
東北南部から九州南部
太平洋側では見られる
気温は31日から各地で急激に低下


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池上湖心の書 

経済至上主義の破綻をドラッカー氏は警告していた 3

「P.F.ドラッカー著、上田惇生訳:歴史の哲学、ダイヤモンド社、2003年」の「第7章経済至上主義の破綻」は今の金融危機以前の著書であるが、それを予言している名言がいくつか見られる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.社会は、一人ひとりの人間に位置づけと役割を与え、そこにある権力が正当性を持つとき初めて機能する。個人の位置づけと役割は、社会の枠組み、すなわち社会の目的と意味を規定する。権力の正当性は、その枠組みの中の空間を規定する。すなわち、社会を制度化し、諸々の機関を生み出す。
2.位置づけと役割を持たないものにとって、社会は不合理に満ち、計算できず、とらえどころのない存在である。位置づけと役割を持たなければ、社会からののけ者となる。根無し草の目には社会は見えない。自らの意思では、その生活と糧さえ、どうすることもできない。何がどうなっているかを理解できない。
3.人間を経済的動物(エコノミック・アニマル)とする理念は、経済活動をあらゆる目的を実現するための手段としてみるブルジョア資本主義社会、およびマルクス社会主義社会の基盤である。もっぱら経済的な満足が、社会的に重要であり、意味があるとする。
4.今日、自由と平等の約束が幻想にすぎなかったことを誰でも知ってる。経済発展は、機会均等という名の形だけの平等さえもたらさなかった。そのかわり、ブルジョワ階級というきわめて閉鎖的な恵まれた階級を生み出した。プロレタリアがそこに入ることは、そこから資産階級に入るのと同じように困難だった。
5.経済的な自由が、自動的にあるいは弁証法的に自由と平等をもたらすわけではないことが明らかになったために、資本主義と社会主義の双方の基盤となっていた人間の本質についての理念、すなわち「経済人」の理念が崩れた。
6.我々はすでに、経済発展が、いかなる場合においても、当然のこととして最高の目的であるという信念を捨てている。しかし、経済的な成果を最高の価値とすることをやめ、それを
数多くの価値のひとつに過ぎないものと見るようになるということは、つまるところ、経済活動をあらゆる社会的活動の基盤として扱うことをやめるということである。
7.もはや我々は、人間の本質および社会の基盤としての「経済人」の理念を維持することはできない。我々は、人間の本質および社会の目的について新しい理念を基盤として、自由で機能する社会をつくりあげなければならない。


歴史の哲学―そこから未来を見る (ドラッカー名言集)
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2009年12月30日

冷え込む 3

41c497fc.jpgヤクート自治共和国(現サハ共和国)
マイナス25℃になると
暖かい日
滑って転ぶ人がいる
マイナス50℃では
だれも転ばない
この国の人にとって
地球温暖化とは?

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池上湖心の書 

マイナス50℃の世界ではスケートは滑らない 3

「米原万里著:マイナス50℃の世界、清流出版、2007年」は、200年も前にシベリアに漂着した日本人たちの足あとをたどって、1984年〜1985年、TBS取材班が酷寒のシベリアを横断しときの記録である。その中でヤクート自治共和国(現サハ共和国)は、真冬になるとマイナス50℃以下になり、世界一寒い国として知られている。そんな寒さの中で人々がどんな生活を送っているのかを記述した本である。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ヤクートからの便りに、「こちらもすっかり暖かくないました。外の気温はマイナス21℃で暑いほどです」と書かれているのには驚いた。12月の平均がマイナス50℃なので実際にそう感じるらしい。ヤクートの東部、オイミャコン地区でマイナス71℃の記録がある。首都ヤクートの人口は20万人で、近代都市である。
2.防寒着を着て飛行機から降りるとき、外気はマイナス39℃と機内放送で知らされていたが、
機外へ一歩踏み出すと、鼻の周りがチクチクと痛い。あわててマフラーで顔を覆う。目だけ出すが、目の表面の水が氷の膜になり、瞬きも力をいれないとままならぬ状態である。
3.生活している地帯は「居住霧」が発生して、景色の写真がうまくとれない。人間や動物のはく息、車の排気ガス、工場の煙、家庭の煮炊きででる水蒸気がことごとく凍って霧のようになる。この地帯は風が吹かないのでそれが空中に漂い、ミルク色になり4m先も見えなくなることがある。太陽は午前11時ころ地平線にぼんやり表れ、午後2時に隠れてしまう。車の運転手は大変である。
4.ヤクート市内の家は木造家屋が多いが、どの家も傾いている。理由は永久凍土地帯だからである。凍土が溶けたり凍ったり繰り返すうちに建物は土台からねじれて、傾いていく。従って、建物の寿命は長くて50年である。水道、下水、給湯、暖房用の配管はあえて地上80cmあたりにあり、断熱材が厚く巻かれているので見栄えは良くない。地下に収めれば、建物同様に破損してしまう。
5.最近、コンクリートの5階建てのアパートができ始めているが、鉄筋を凍土の下まで深く15m以上打ち込むことで、凍土の溶解凍結の繰り返しによるひずみを避けているが、高床式アパートは見栄えが良くないので、ブリキやベニヤ板でスカートのようにその部分を隠しているが、それでも見栄えはよくならない。建築労働者は40分間作業し20分間あたたかい屋内に戻って体を温める。
6、極寒地帯のメリットは天然の冷凍庫が豊富なことである。どの家の床下にも食料貯蔵用の穴倉があり、スイカやメロンが蓄えられ、お正月のご馳走になる。
7.ヤクーツ近くにはレナ川が流れている。全長4300kmは信濃川の12倍、川幅は18kmで対岸は見えない。重要な大量輸送の水路になっている。ただし、使えるのは6月から9月までの4ヶ月間だけである。冬は自動車道路になる。天然の橋の役割も果たす。
8.氷上の釣りは住民の最大の楽しみになる。ドリルで氷に穴を開け釣り糸をたらす。釣りあがった魚はピクツと2,3回動くが3度目には凍ってしまい動かなくなる。天然瞬間冷凍機となる。
9.マイナス50℃の世界では氷上はすべるという常識はない。車もチェーンなど滑り止めは不要、スキーやスケートができるのは春先の暖かくなってからである。マイナス50℃のヤクートからマイナス25℃のイルクーツク市に行くとやたらに足を滑らせて尻餅をつくことになった。
10.ビニール、プラスチック、合成皮革の類はここでは使えない。戸外に出ると一瞬のうちにコトコチになりひびが入りちぎれてしまう。プラスチックのビンも粉々に崩れてしまう。帽子も手袋もオーバーもブーツも毛皮であり、下着は純毛、純綿のでなければならず、全て天然の製品である。
(自然界の産物がいかに頼りがいがあるかを教えられる。本書には地球温暖化の問題が触れられていないが、やがて影響が出てくるはずである。自然界の順応性の方が人間の小細工に勝るのであろう)



マイナス50℃の世界
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2009年12月29日

世の中変える 3

8c24f1b9.jpg日本の世の中を変える
最後のハードル
高給取り集団の
大新聞社、TV局の
既得権集団
欧米のジャーナリスト
根本的な違い

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大メディアの幹部と記者がバカになるわけ 3

田中良紹氏のブログ「国会探検」は面白い。<?だらけの日本のメディア><なぜ記者はバカになるか>は的をついている。同氏はTBSディレクターを辞めた後、フリーのジャーナリストとして「国家探検」というブロードバンドでの情報発信をしている。
<なぜ記者はバカになるか>の概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.「記者って何であんなバカな質問ばかりするのですか」とよく聞かれる。鳩山内閣の新閣僚や小沢幹事長の記者会見で多くの人達がそうした感想を抱いている。以前に「頭が悪くないと新聞やテレビの記者にはなれない」という同氏はコラムへの反響に、「だから新聞やテレビの報道を信ずる方がおかしいのです。新聞やテレビを見ないようにして、彼らの会社が倒産寸前まで行かないとダメです」と答える事にしている。
2.戦後の日本は「ものづくり」に力を入れ、自動車や家電を中心に製品を輸出して外国から金を稼いだ。その構造で日本は経済成長し、賃金を増やし、生活水準を押し上げてきた。しかい、稼ぎ頭である製造業労働者が賃金で優遇されたかと言えばそうではない。熾烈な国際競争を勝ち抜くためにはコストを抑える必要があり、製造業労働者の賃金は相対的に低かった。
3.誰が高い給与を得ていたか。高度成長の時代には「銀行とマスコミ」が高給取りであった。だから学生の就職希望では銀行とマスコミが人気の的だった。銀行とマスコミ」の給料が高い理由は「護送船団」と呼ばれ、政府が新規参入を認めずに特別に保護する競争のない寡占体制の業界だったからである。
4.政府が新規参入を押さえてくれるから製造業のように血のにじむ競争はない。そのくせ「社会の公器」と呼ばれ、世間からは一目置かれる特権的な地位を保ってきた。しかし特権階級は必ず腐敗する。銀行はバブル期に利益追求に狂奔し、暴力団に食い物にされて巨額の不良債権を発生させた。政府は後始末をするため国民の税金を投入して再建と再編を図った。銀行はもはや従業員に高給を支給出来ない。
5.残ったのはマスコミである。こちらも利益追求に狂奔し、部数至上主義と視聴率至上主義で報道内容の劣化を招いた。しかし銀行とは違い破綻の淵の一歩手前で未だに高給を払い続けている。銀行業界が破綻した時、「大蔵省に手取り足取り指導されてきたため銀行員はバカばかりです」と言った人がいたが、新聞とテレビも同様である。記者クラブ制度を維持して新規参入を阻止する以外に自分で生き延びる術を知らない。
6.高給の記者が真面目に仕事をするはずはない。嫌われても他人と競争をし、リスクを犯して真相に迫るより、右を見て左を見て、みんなと同じ事をした方がずっと楽だ。世間が羨ましがる地位と収入を捨ててまで危険な事はしたくない。何よりも記者はサラリーマンなのである。
20年ほど前にある政治家がこう言った。「俺が話をした後、記者達はみんなで輪になって話の内容を付き合わせる。同じ記事を書くためだろう。昔はそんな事はなかった。一体最近の記者はどうなっているのだ」。しかし、その政治家は腹の中で記者をバカにしながら、その方が都合が良いと思っている。
7.記者は「誰かがこう言った、ああ言った」と書き連ねるのが報道だと思っている。しかし世の中に本当の事を言う人間はいない。都合の悪い事は控えめに、都合の良い事は大声で言う。政治家ならなおさらだ。政治は毎日が戦いの連続である。地元にも党内にも国会にも敵がいる。それらの敵に勝たない限り、自らの理想は実現できない。そして戦いの武器は情報である。敵に不利な情報を流し、自分に有利になるよう情報を操作する。それは当然の話である。だから悪意はなくとも政治の世界は嘘だらけである。記者の仕事は嘘から真相を読み解く事だが、新聞にもテレビにも、読み解いた報道にお目にかかった事がない。誰かの話を鵜呑みにして政治解説が作られている。
8.権力は常に世論を意識する。だから報道機関を世論操作の道具と考える。思い通りの情報を流す報道機関は有り難い。しかし権力の言いなりになっている事が見破られては意味がない。だから論説委員、テレビ司会者、コメンテーターはバカな方が良い。言いたいように権力を批判させながら権力の思い通りに操作する。バカは最後までその操作に気がつかない。「年金未納問題」も「居酒屋タクシー」も権力がリークして、それにバカな報道が乗せられ、未だにそれに気づいていない。
9.「この世に正しい報道などあるはずがない」と私は思うが、この国には「正しい報道をすべきだ」と考える国民が多い。独裁国家ならいざ知らず、アメリカやイギリスなど普通の民主主義国家で新聞やテレビを頭から信じ込む国民はいない。ところが日本人は新聞やテレビを信じたがる。外国と何が違うのかを考えるとNHKの存在に行き着く。NHKは日頃から「不偏不党で公正中立の報道」を宣伝している。養老孟司氏が「バカの壁」で喝破したように、この世に「不偏不党で公正中立の報道」などない。しかし日本人はそれを信じ込まされている。NHKがそう宣伝するのは国民全員から受信料を徴収するためだが、それによって国民はこの世に「不偏不党で公正中立な報道」があると信じている。
10.NHKの予算は国会で承認されないと執行できない。つまりNHKにとって国会は株主総会である。企業が大株主の意向に逆らえないのと同様にNHKは国会で多数を握る与党の意向に逆らえない。逆らったら予算の執行を止められる可能性がある。だからこれまでNHKは自民党の意向を汲みながら、決して戦わないよう報道に配慮してきた。そこがイギリスのBBCと異なる。BBCは王室から放送免許を与えられ、政治の介入は排除されている。だからしばしば政府と真っ向対立する。その姿勢でBBCは国民から支持されてきた。これとは逆にNHKは政治に監督されている。しかし権力の言いなりだと思われては受信料不払いが起こる。そこで「不偏不党と公正中立」という「嘘」を国民に刷り込み、政府と対立する問題はなるべく取り上げないようにしてきた。災害報道やスポーツに力が入るのはそのためである。こうして日本国民に「報道は正しい」という幻想が植え付けられた。
11.その幻想で新聞とテレビは国民から一目置かれてきたが、自民党長期政権が官僚機構に依存して切磋琢磨を忘れ、気がつけば組織の力を失っていたように、新聞とテレビも官僚の庇護の下、特権的地位に甘んじてきたため、バカな質問しか出来なくなった。それが国民の目にも明らかになった。もはや新聞やテレビを目にしなくても困ることは全くない。むしろ目にすると判断を誤る事が多く有害である。実社会から得る教訓を政治と重ねてみる方が政治を正しく読み解く事が出来る。記者達には自民党と同様に再生の努力をして貰うしかない。一番良いのは競争に身を晒すことだ。記者クラブ以外の人間と質問を競い合うようになれば、バカな質問は出てこなくなる。そうしないと銀行と同様の破綻が待っている。
(特に最近の、読売新聞の鳩山首相、小沢幹事長の政治資金問題追及の一面記事はどうみても恣意的で作為的である。彼らの存在は同新聞社の利害に関わっている。見え透いているので読者は離れていく。米国では10年以上もまえにMITのノーム・チョムスキーがこの問題を指摘している。日本の大学教授たちもしっかりしてもらいたい)


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2009年12月28日

日米同盟 3

c0282e7a.jpg日米同盟についての質問
メリットとデメリット
メリットを答えない
社民党福島党首
共産党はメリットはない?
書生論か現実論か?


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池上湖心の書 

世界遺産的建造物を文化の罪深さの観点から見ることも大切 3

「五木寛之著:人間の覚悟、新潮社、2009年」の最終章「人間の覚悟」は「引揚げの光景」、「生きている私は悪人である」、「悪人ではないという傲慢」、「文化の罪深さ」、「人間は一貫して情の生き物」、「ボランティアは石もて追われよ」、「何でもいいから世のため人のため」、「淡く流れる人との付き合い」、「薄氷を踏んで一人生きる」、「ミニマムのところで感謝する」、「”カモメのジョナサン”と一本のライ麦」、「いかに生きるかを問わない」、「一日一日を感謝して生きる」の小節で構成される。いずれも感銘を受ける内容である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.「引揚げの光景」は当時13歳の五木寛之少年が感じた、国家の無責任さと大人たち醜さについて記述したものである。終戦直後、一般市民は「動くな」という通達があり、おとなしくしていた一般市民を尻目に、高級官僚とその家族たちは家財道具を山のように積み出し平壌駅からさっさと列車で南下していた。それ以来、政府が「動くな」と言ったらすぐ逃げることにし、「逃げろ」と言ったら動くまいと思うようになった。引揚げの行軍を監視するソ連兵から「女を出せ」と言われて、水商売らしい女性に手をついて頼みこんでいた大人が、翌日、明け方にボロボロになって呆然と帰ってきた来た女を、合掌して出迎えるかと思っていたら、汚らわしい素振りで近づこうともしない光景が五木少年の目に焼きついている。
2.「生きている私は悪人である」は、親鸞の言葉「人は皆、悪を抱えて生きている。人は誰もが悪人である」という言葉を引用して、引揚げで生きて帰って来られた人は皆悪人であると感じている。「お先にどうぞ」と他人を逃がそうとする優しい心の持ち主は皆、置き去りにされ、途中で倒れてしまった。人を犠牲にして走った人間だけが生き延びたという意識は一生、自分の中から消えることはない。
3.「悪人ではないという傲慢」では、ナチスのアウシュビッツの虐殺、非人道的残虐行為と非難するキリスト教圏の人たちは、ヨーロッパ各地にあった収容所に列車で運ばれるユダヤ人の姿を見て、彼らがどんな風になるかを知っていたはずである。ポーランド人の子供が歌う「クリマス・キャロル」の歌詞には「罰当たりのユダヤ人」「罪深いユダヤ人」という言葉がある。ヨーロッパの人たちが、ヒューマニズムの視点だけでナチスを断罪するのは、自分たちを悪人ではないと言っているように傲慢に聞こえる。
4.「文化の罪深さ」は、ツアーの観光客が感心して眺めている多くの文化遺産、世界遺産が、権力と富が偏在する格差社会の中で絞られた万人の涙と汗と血、命なしでは生まれてこないことまで思いを馳せる人は少ないように思える。それらは奴隷制度と無関係なものはない。日本でも明治以来の軍国主義のなかで、公・侯、伯などの華族階級と三井や岩崎などの財閥が残したものが文化財として残されている。その見事な出来栄えは多くの庶民の犠牲によるものと考えることも必要である。


人間の覚悟 (新潮新書)
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2009年12月27日

本との出会い 3

bcdee37e.jpg書店よりインターネット
ブログでの紹介
新しい発見
やはり翻訳は必要

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池上湖心の書 

世界不況の中でインド経済も影響を受けている 3

「近藤正規著:世界不況下におけるインド経済、ファイナンシャル・レビュー、財務省財務総合政策研究所、2009年9月」は、一般の大新聞やテレビで報道されていないことも多く参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.世界経済不況は、インド経済にも少なから影響をもたらした。過去3年間にわたり9%台の高度成長を続けてきたインドの経済成長率は、2008年には6.7%へと低下した。
2.産業別に見ると特に大きく影響を受けたのは、繊維や宝石加工などの労働集約型産業や消費者ローンに頼るところの多い自動車産業である。
3.こうした経済不況に対して、インド政府と中央銀行(RBI)は景気刺激策を打ち出し、財政赤字の深刻な中で、タイムリーな減税と金利引き下げは、一定の効果をあげた。輸出の落ち込みや金融機関の貸し渋りはまだ改善できていないが、今年に入ってインド経済は急速に回復している。
4.特に、農村における消費拡大がインド経済を支えている。5月に行われた総選挙で現職のマンモハン・シン政権の続投が決まったが、今後は、財政赤字の削減と貧困層の支援、インフラ整備のバランスの取り方が、新政権の課題である。
5.これまで、インド経済は世界経済不況の影響は受けにくいといわれてきたが、インド経済が世界不況の影響を大きく受けた理由は輸出の拡大や株式市場への海外からの資金流入などにより、世界経済との統合が急速に進んだためである。このため、GDPで見ても株式市場で見ても、「デカップリング」現象は見出しにくい。インド国内の農村にいる膨大な貧困層は国際社会とのつながりが少なく、彼らが緩衝地帯になり、今のインド経済を支えていることは注目に値する。
6.日本企業も、こうしたインド経済の特徴を踏まえて、これまでのような高所得者だけでなく、もう少し低所得者層に目を向けたビジネスを行っていく必要がある。その場合、買収先、あるいは取引先企業の企業統治や流動性確保に留意しておく必要がある。
7.政府間レベルの経済協力において、デリーとムンバイ間の貨物専用鉄道や日印EPAの締結など、重要な大型案件が進んでいる。これまで、インドで出遅れていた日本勢も今後の巻き返しが期待できる。



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池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

書道教室(自宅)
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日



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