2010年03月

2010年03月26日

さくらさくらやよいの空は見わたすかぎりかすみか雲か匂いぞ出るいざやいざや見にゆかむ 3

aaef3e81.jpgさkら開花宣言
東京千鳥が淵
気象庁は22日午前
東京都千代田区の靖国神社
桜(ソメイヨシノ)開花宣言
平年より6日早く
昨年より1日遅い
同庁が長年観測を続けてい
桜の標本木による観測
西日本でほぼ咲きそろう
桜前線は静岡市や甲府市まで北上
東京管区気象台の井川利江子技術主任
同神社の標本木
10輪以上咲いている。前日は2輪ぐらい
午後の暖かさで咲いた
29日ぐらいが満開



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池上湖心の書 

LED電球は本当にお得です 3

3月24日付けのメルマガヨリモ 917号の「第12回/白熱電球をLED電球にチェンジすると本当にお得?の巻」は、われわれ消費者の関心事の一つであるこ。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「将来的に生産中止と言われている白熱電球(白熱灯)を、今、話題のLED電球に替えたら得かどうか? 値段は高いし、白熱電球との使い勝手の違いが知りたい」という声が多く効かれる。「蛍光灯の青い光では雰囲気が出ない」とか、「照明はもっぱら白熱電球のオレンジ色の光を好んでいる」とか、好みの意見もある。
2.白熱電球は光とともに熱も放出するので地球環境へ及ぼす影響も強い。近い将来、手に入らなくなる。昨年夏に業界初の調色機能を持たせたLED電球を発売したという、シャープの広報・松村俊之氏を訪ね、照明の未来を聞いてきた内容は以下の通りである。
(1)LED電球は値段は高いが数年使えば元が取れる。リモコンで電源のオン・オフはもちろん、調光/調色も可能である。普及モデルには、使用環境に合わせた設備側の調光機能に対応している。白熱電球と違いLEDの光には指向性があるので、天井含め全方向に光が拡散するようガラスに拡散塗料が塗られている。
(2)リモコン操作で光の色を、白熱電球のような光(電球色)から、蛍光灯のような光(昼白色)へと段階的に変えられる調色機能を持たせたLED電球『型式:DL-L60AV』もある。
例えば夏場は涼しい昼白色、冬場は暖かい電球色とか。あるいは、雨や曇りの日中は部屋を自然に照らす昼白色、夜のお食事時や就寝時はゆったりできる電球色とか。天候や季節、1日の時間帯、気分によって変えられる。
(3)そもそもLED電球のメリットは、寿命が4万時間と白熱電球の約40倍である。1日に10時間使っても10年以上、交換が不要である。面倒な交換の回数が減りる。結果的に省資源にも貢献する。処分する時も蛍光灯のように水銀を使ってないので環境にも良い。
(4)光量も『DL-L60AV』は430〜300ルーメンと白熱電球と遜色がない。蛍光管を使った電球は蛍光灯特有のチラツキがあるが、LED電球にはないので視認性(文字の認識性など)が向上している。白熱電球や蛍光灯と違って赤外線をほとんど出さない熱くない。紫外線もほとんど出さないので虫が寄りにくい。
(5)『DL-L60AV』は8000円前後とお高い。リモコン機能や調光器対応していない普及モデルの『DL-L601L』や『DL-L601N』は4000円前後であり、同じ条件で1年以上使うと元が取れる。蛍光管電球と比べても5年半で元が取れる。
(6)LED電球は、従来の裸電球(白熱電球)と形態は変わらない。使えば使うほどエコでお得な次世代の照明である。対応ソケットは昔から普及しているE26口金に加えて、昨今のマンションや戸建て住宅に広く採用されている小さめのE17口金の2種類がある。E26口金タイプの中には、従来の電球型に加えて、玄関やガレージなどに使われる大きめのボール電球型まで対応できる。それぞれ昼白色相当と電球色相当の2種類の色が用意されているので好みで選べる。
(7)フラッグシップモデルの『DL-L60AV』は少し高いが、リモコンで昼白色/電球色や明るさが切り替えられる。ただ白熱電球をLED電球に切り替えた以上の、新しい照明体験ができる。紫外線がほとんど出ないので、本や絵画などの色あせも少ない。居間や書庫の照明としても適している。
(8)ちなみに、シャープ株式会社 の問い合わせ先は「0120-50-8562、相談窓口受付時間:月曜〜金曜/午前9時〜午後5時※祝日および同社休日を除く」である。
詳細は「http://www.sharp.co.jp/support/led_lighting/index.html」を参照のこと。
(9)仕様は以下の通りである。
<調色・調光モデル>
■商品名:DL-L60AV ([E26口金]一般電球タイプ)
■価格:オープン価格
■LED光色:昼白色相当〜電球色相当
■定格電圧:100V
■全光束: 430 lm(昼白色相当)〜300 lm(電球色相当)
■消費電力:7.8W
■外形寸法:最大径60mm、全長114mm
■質量:184g
■口金:E26
■付属品:調色・調光リモコン
<スタンダードモデル>
■商品名:DL-L601L、DL-L601N ([E26口金]一般電球タイプ)
■価格:オープン価格
■電気代1円で約6時間使用可能(消費電力7.5W)
■LED光色:昼白色相当(DL-L601N)、電球色相当(DL-L601L)
■定格電圧:100V
■全光束:560 lm(DL-L601N)、360 lm(DL-L601L)
■消費電力:7.5W
■外形寸法:最大径60mm、全長114mm
■質量:168g
■口金:E26



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新技術 | エネルギー問題

2010年03月25日

Yes We Can 3

e5e8746f.jpgオバマ大統領
医療保険制度改革法案が成立
アメリカ史上初の国民皆保険
反対してきた人
民間保険に加入している国民
皆保険制度で負担増を嫌う
大手メディアの報道
中間選挙支持率回復手段
日本と同じ次元の低い軽薄報道
人間として大切なこと
自由の国アメリカの底力


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池上湖心の書 

5年、10年の腰痛が1ヶ月くらいで治る? 3

「安保徹著:こうすれば病気は治る−−心と体の免疫学、新潮社、2003年」の「第2章:毎日すっきり暮らすには−−身近な病気の対処法」として、頭痛、肩こり、腰痛、膝痛、痔症、歯周病、カゼ、めまい、耳鳴り、不眠、むくみ、不整脈、過敏性腸症候群を挙げて解説している。それぞれ、今までの常識と異なるご見解も記述されている。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.頭痛:頭痛など名前を付けて分類する必要はない。交感神経緊張の状態から副交感神経緊張の状態にうつることによる痛みがかわるだけである。バッファリンが効くのはプロスタグランジンという血流を邪魔する物質の産生を抑制して血管を開いて血流を多くしようとする物質がなくなり、組織が圧迫されることがなくなり、とりあえず痛みはとま。しかし、頭痛は完治していない。常用するのは避けるべきである。原因はストレス(職場の人間関係の精神的ストレス、エアコンのストレスなど)であり、それらは薬に頼らず我慢して治すのが好ましい。
2.腰痛:
(1)腰痛は病院に行っても治らないことが多い。理由は痛み止めを処方することと、コルセットを作るからである。医者は患者の懇願に負けて2点セットを処方するので、腰痛はひたすら悪化する。
(2)腰痛の原因は筋力低下による筋肉疲労が原因のことが多い。筋肉疲労では老廃物質で血流が悪くなる。腰痛自体は筋肉疲労を治癒するための血流回復反応の症状である。折角、体が回復しようとしているときに消炎鎮痛剤を湿布薬などで使うので薬で血流を止め、その上、コルセットで締め付けるのでさらに血流が低下する。筋力はさらに低下していくので腰痛はますます悪化する。
(3)椎間板ヘルニア、腰椎すべり症も同じメカニズムで起こる。血流が途絶えて組織が壊れて椎間板の弾力が失われて、周囲の骨も変形して神経を圧迫して変形痛が起きる。これらを治すには血流障害を治すしか方法はない。血流が増えれば組織はその時点から修復がはじまり、いずれ痛みもとれてくる。圧迫を取るために牽引とか消炎鎮痛剤を処方するのことが多いが、この治療方法で治った例はほとんどない。腰痛ほど間違った方法が蔓延している医療はない。
(4)ではどうするか。まず消炎鎮痛剤をやめ、コルセットをはずす。すこしずつ体を動かし、動かせる範囲を広げていくと筋力もついてくる。きちんと続ければ3週間くらいでどんな難治性の腰痛も治癒できる。5年、10年と治らなかった腰痛が1ヶ月で治っている。腰の痛みに耐えかねて病院に行くと、まずレントゲンを撮られて「ここが変形して神経を圧迫しているから痛みが出ていりのですよ」と説明される。写真をみて確かに変形があるので衝撃を受けてガックリする。歳をとれば誰でも変形はでている。しかし、あちこちの骨が変形したりつぶされたりしながら、知らないうちに、そこがまた自然に修復されて、たとえ腰が曲がっても不都合なく日常生活を送っている老人も多い。
(5)最近では、整形外科医もレントゲン写真と病気は一致しないことが分かってきた。腰痛の原因のほとんどは筋肉量の低下、筋力の低下、肥満が原因であることが分かってきた。「日本カイロプラクティック医学会*」でも組織的に活動している。大事なことは70歳、80歳になって筋力はつくので、鍛えなければならない。ラジオ体操程度の運動、腰を使う運動を意識的に行えばよい。痛みは血流回復の症状であり、組織が治されているのだと認識することが大事である。(認識することで痛みも多少やわらぐかもしれない)

(*カイロプラクティックは世界保健機構:WHOも代替医療として位置づけており、欧米ではカイロプラクターの資格が法制化されているが、日本では公的資格は定められていない。熟練者が治療しないと逆に神経を痛める危険性もある「Wikipediaより」。本書のラジオ体操程度で筋肉を鍛えるのであれば問題ないと思われる)

こうすれば病気は治る―心とからだの免疫学 (新潮文庫)
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健康 

2010年03月24日

高齢 3

0aef2ed5.jpg高齢者のパワー
選挙民の票数
若者層より多い
若者向けテレビ番組
軽薄トークショー番組
大新聞テレビメディア
恣意的報道への嫌悪感
高齢者は騙されない


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池上湖心の書 

高齢者の高血圧治療の正しい方法は? 3

「浜六郎著:高血圧は薬で下げるな!、角川oneテーマ21、 2005年」を昨日の「安保徹著:こうすれば病気は治る−−心と体の免疫学、新潮社、2003年」の、「自ら経験した高血圧」に関連して読み直した。浜六郎氏の「高血圧は薬で下げるな」に対するの書評を、57歳の杉並区のお医者さんのブログを読ませていただいた。医者の間でも疑問が残るテーマと分かり少しは安心した。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.浜医師は薬の副作用について長年とりくんでいる。「高血圧は薬で下げるな!」という意味が「高血圧はよほどでなければ下げなくてもよい」という見解と、「下げるメリットと降圧剤のデメリットをよく考えて治療を考えろ」という主張が混ざり合って論旨がわかりにくい。
2.内科外来の高血圧、高脂血症、糖尿病の患者さんのほとんどは、症状がまずないから、治療効果の判定がきわめて難しい。個々の医師による判定はほとんど困難である。その効果が判定できるのは5年先、10年先である。たとえば高血圧治療をしていた患者さんが脳梗塞になったとして、これが治療の失敗であるのか、それとも治療によって3年前におきていた病気を今日まで起こさずに済んだのか、それも判定のしようがない。また、高血圧を治療していた患者さんが癌になった場合、その癌と高血圧治療に因果関係があるのか分からない。すべては疫学的データによって判断するしかない。
3.血圧の数値は変化しているので、どこから高血圧症であると判定するかはその人によるものである。どの程度の血圧では合併症が増えてくるかで決まる。たとえば拡張期血圧(下の数値)が95以上のひとでは、年間1000人あたり30人が脳梗塞に罹る。95以下の人でも15人であるというデータがあると、95以上の人でも、970人は脳梗塞にならない。年間にであるから10年では300人ということになる。それでも700人にはなにも起きないことになる。それならその700人には治療する意味がないということになるか? こういう議論には決着がつかない。なぜなら人の人生は一回だけだからである。がんの手術をして5年生存率が95%ですと言われたとしても、5年後には生きているか分からない。手術が完璧にうまくいった直後に交通事故で死んでしまうこともある。あるいは明日大地震が起きて死ぬかもしれない。今痛みがあるのならば、明日世界が滅ぶとしても、今日治療する意味はある。しかし5年先、10年先のための治療の価値を評価するのは難しい。
4.浜医師が問題にするのは、高血圧の治療ガイドラインが改定のたびに治療すべき血圧の指標が下方修正されていくことである。それまで160/95以上が「高血圧」とされていたが、2000年には60歳未満130/85、60〜69歳で140/90、70~80歳で150/90、80歳以上で160/90となった。2004年の改定では、65歳未満で130/85となり、65~75歳は140/90、75歳以上150/90)になっている。
5.1964年米国退役軍人病院での重症高血圧(拡張期115~129)のプラシーボ(偽薬効果)を考慮した大規模調査では降圧剤の劇的な効果が示された。さらにもう少し軽症(拡張期90~114)の高血圧症でも降圧剤投与で合併症が劇的に減った。この二つの研究によって高血圧治療の有効性を誰も疑わなくなってしまった。
6.2000年改定のもとになった調査(HOT研究)では、最低血圧が低いほど心筋梗塞が少ないというデータが得られた。しかし総死亡率でみると推計学的に有意ではないものの(70%の危険率でしか有意ではない)血圧を下げるほど死亡率が高くなっていた。この研究は欧米でのものであり、日本では心筋梗塞がはるかに少ないことを考えると、このことは特に問題である。そもそも年齢が進むにしたがって血圧が上がっていくということは生理的適応という側面もあるのではないか? やみくもに高齢者でも血圧を管理することに意味があるのであろうか? 降圧剤には副作用もあるからである。
7.日本では血圧の関する二重盲検法の研究はほとんどない。唯一の研究は1992年のJATE研究であるが、これは血圧が高い人にプラセーボ(偽薬)を投与することは非人道的であるといった医師の見解のため、十分な症例数が集まらず、途中で打ち切られてしまった。そのため症例数が少ない。しかし一応データが公表されているので解析は可能である。その結果は死亡率、心疾患、脳卒中の発生率などに統計学的な差が認められなかった。一方、がんの発生率は投薬群のほうで高かった。使用した薬剤はCa拮抗剤で推計学的に有意である。
8.「NIPPON研究」という14年間にわたる追跡調査がある。これは降圧剤の使用の有無、自立している(健康に暮らしている)か否かが調査されている。死んだ人は自立していないほうに数えている。それによれば、拡張期血圧(下)が140を超えると自立度が下がってくる。しかし降圧剤服用歴のないひとのほうがあるひとよりも自立率が高い。これは高齢者にとっては血圧が高いということは合目的的で生理適応的であることを示している。
9.確かに160/95以上の血圧では総死亡率が増える。しかし、その人に降圧治療をするとさらに死亡率は悪化する。ヨーロッパでは高齢者を対象としたプラシーボコントロールの研究がある。降圧剤使用群では心臓病と脳卒中は減っている。しかし死亡率は減っていない(推計学的に有意ではないが減ってはいる)。75歳以上では循環器系の死亡は減らず、80歳以上ではかえって増えている。一方フィンランドの研究では高血圧に介入すると脳梗塞は減った。しかし総死亡は増え、心筋梗塞も増えた。その後の継続調査でも高血圧した介入群のほうが死亡率が高い。
10.久山町での調査では140/90以上の人ではっきりと脳梗塞の発生率が増える。それはしかし多く60歳以下の人であり、若くして高血圧になった人の危険度は高いということはいえる。そういうことを勘案すると、60歳以上の人であれば180/100までの血圧は許容範囲なのではないだろうか?
11.以上4.から10.の項目が浜医師の意見で、それなりに筋が通っている。若年の高血圧は“病気”であり治療対象であるが、高齢者の高血圧は“生理的変化”であり、むしろ“積極的意義”があるものであって、よほどのことがなければ治療しなくて良いという意見は十分に検討に値すると思う。
12.ここまでの議論で、データの扱いが恣意的であるのが気になる。HOT研究では推計学的に有意のない死亡率の低下をとりあげ、ヨーロッパの高齢者の研究では推計学的に有意でないとして死亡率の低下をとりあげていない。自説の展開に有利であれば、推計学的に有意でなくても数字の変化に意味ありとし、不利であれば推計学的に有意でないとしてとりあげないというのは、浜医師の主張の信憑性にマイナスになる。
13.真の血圧とは何かという問題を提起し、一時的な高血圧と恒常的な高血圧は違うから一度測って高かったからといってあわてて治療する必要はないと言ている。それなのに、浜医師は、減塩、運動、ストレスの解消、十分な睡眠、バランスのとれた食事で様子を見ようとか、体重の減少を図れと言っているが、やはり血圧は低いほうが良いと思っているらしい。論理的に矛盾がある。ストレスによって血圧があがるのはストレスに対応するための身体の生理的反応であるとすれば、その時には高いほうが良いということか? ストレスを避けた生活をせよということは、やはり血圧は高くないほうが良いと思っているのだろうか? 浜医師の主張は、血圧はよほどでなければ薬によって下げないほうが良い、ということになる。
14.治療するとしても、治療薬としては利尿剤、ACE阻害剤、β遮断剤を薦め、Ca拮抗剤、ARIの使用に浜医師は反対している。ACE阻害剤の副作用である空咳について述べた部分「咳が出るおかげでウイルスなどの細菌をすばやく排出し、感染症を予防しているとも考えられる。ACE阻害剤が心不全でも寿命を延長させるのは、早く異物の存在に気づき排除できるためとも考えられ、軽い副作用はあったほうがかえって有利なことの典型かもしれない」などというのはおかしい。
15.浜医師のいうように製薬会社の宣伝によって、本来治療の必要のない人までもが治療対象とされようとしているということは間違いないと思うが、それを批判しようとする姿勢が空回りしている。
16.手許にある「疫学ハンドブック」(南江堂1998年)を見ると、重症あるいは中程度高血圧に関しては治療の効果が証明されているが、軽度の高血圧症に関しては確実なデータは得られていない。コレステロールにしても血圧にしても以前には治療不要とされていた状態が最近では要治療とされることが多くなってきた。これの背後には製薬会社の思惑があることは間違いない。
17.杉並区のお医者さん個人は、以前は漠然と160/100を高血圧の基準と考えていたように思うが最近では140/90を基準にするようになってきた。いつの間にか洗脳されてきているのであろう。
18.実は治療には本書で批判の対象になっているCa拮抗剤を用いることが多い。Ca拮抗剤が市場にでてきた時にその効き目にびっくりしたというのがその大きな理由である。それまでは利尿剤を用いても、交感神経遮断剤を用いてもなかなかよいコントロール状態にならない人が多かった。Ca拮抗剤の出現以降血圧のコントロール自体がうまくいかなくて困るという症例はほとんど経験しなくなった。
19.すぐに十分な降圧効果が得られるということが、患者さんの精神状態にも効果があると考えている。血圧で病院を受診するひとは健診で偶然指摘されてという人が多い。健診で指摘をされても全員が病院にくるわけではない。受診をするのは病気というものに神経質であり、自分の健康状態に多大の関心をもっているタイプの人である。健診で高血圧を指摘されることにより病気になってしまうのである。血圧の上下に一喜一憂してしまう。自分の身体状況をすべて血圧と結びつけて考えてしまう。そういう人が投薬を開始してもなかなか良好な血圧にならないと不安は増すばかりである。そういう人に効果の発現に時間がかかる利尿剤などはなかなか出す気にならない。早くいい血圧にして“患者さん”から“健康人”へと戻してあげたい。なにしろ何の症状もないのである。本当なら薬がいらないかもしれない人なのである。そういう人が早く病人状態を脱して血圧など気にせず普通の社会生活をおくってほしい、そのためには手っ取り早くいいコントロール状態にもっていきたい、そうするとCa拮抗剤はいい薬である。
20.血圧も怖いが薬も怖いというタイプの人がいる。どういうわけか血圧の薬は飲み始めたら一生飲むという神話がある。血圧も怖いが、薬も怖い。そういう患者さんは外来で悩みに悩む。150/90という血圧も怖いが、薬の副作用も怖い、飲むべきか飲まざるべきかそれが問題だということになる。こちらはもう少し様子をみてもいいなと思っているから、患者さんが薬はのみたくないといえば、「ではもう少し経過を見ましょう」という。そうすると、「でも、先生、ほうっておいて大丈夫ですか?」という。「血圧の治療目的は将来の合併症予防ですから、一月くらい様子をみてもどうってことないですよ」というと、「一月の間に、脳の血管がパンとはじけるなんてことはないですよね」という。「それは100%ないと思いますが、不安でもいけませんから薬使います?」「どんな副作用がありますか?」「副作用のない薬はないですが、この薬は・・・」「やっぱり怖いな」「じゃあ、様子みます?」「脳の血管が・・・」(以下、繰り返し)。こういう患者さんに薬を使って、それでも下がらなかったら大変である。自分は薬も効かない大変な重症患者だと思い込んでしまう。本来、血圧の治療は長い先の健康状態に配慮しておこなうもののはずであるが、実際には現在の精神状態の安定のためにしているようなことになってしまう。血圧というのがあらゆる健康状態のバロメーターであると思い込んでいるひとが結構多くて、血圧は血圧だけの問題でなくなってしまうのである。
21.浜医師のいっているのは狭義の血圧治療の問題であって、日常臨床はなかなかそれだけではすまない。つまり問題の根底には、“健康シンドローム”とでもよぶべき過度の健康への関心があり、現在の明らかに過剰な薬物使用の大きな原因となっている可能性が高い。そこをなんとかしないと、血圧の疫学だけではどうにもならないように思う。
22.定年すぎたら話題は年金と血圧などという状態である限り、本来は必要のない薬でも使われ続けてしまうのではないだろうか? 最近、もはや資本主義を成立させるような新しい商品はない、携帯電話が最後の大型商品である、といった議論がある。ところが、医療の世界では無限に人為的に需要を産生できる。病気の定義を医療者の側が変更すればいいのだから。しかし、もっといい手がある。患者さんの側の健康不安を煽ればいいのである。自然に病人が増えてくる。そうだとしたら、“健康シンドローム”は製薬会社をふくめた医療業界が密かに煽っているのだろうか? どうもそうではないような気がする。患者さんの側が勝手に転んでいるというか、そういう方面にしか関心がないひとが増えてきている。狭義の医療を超えた人間の生き方自体が変わらない限りどうしようもないと思う。
(お医者さん仲間の本質的な分かりやすい議論を読ませてもらった。健康や医療の問題に関して、さらに専門家の議論を広く展開してもらいたい。その議論が1000円以上もするベストセラーを何冊も読まなければ分からないのも困る。出版社の利益と著者の印税だけが確実に増えることも事実である。その点でインターネットの情報は貴重である。さらに、厚労省の官僚や薬事審議会の学会のボスたち、製薬会社の連中も正直な議論を行い、統計データも含めてその内容をネット上で公開し、最終的には国民の自己責任で判断できるようにしてもらいたい。何となく不安を煽り年間数万円の治療費を払わされている医療行政はどこかおかしい)


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健康 

2010年03月23日

桜の開花 3

e8e7da0f.jpg千鳥が淵
気象庁の
開花宣言
行政職の仕事
開花の定義を
説明すればよいこと
時代遅れ
ツイッター社会
行政もツイッターを
活用する工夫を


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池上湖心の書 

「高血圧の薬は一生の飲み続けなさい」の疑問は晴れない 3

「安保徹著:こうすれば病気は治る−−心と体の免疫学、新潮社、2003年」の、「第3章:対処法を誤ると重大な事態を招く」の「自ら経験した高血圧」は、毎日降圧剤を飲んでいる人にとって一読に値する記事であるに違いない。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.高血圧の薬は一生の飲み続けなさいと著者も言われてきた。学校でもそのように習った。先輩医師もそういう方針で処方していた。自分で患者を診察していたときもそのことに疑問を持っていなかった。「本態性高血圧」という病名で原因不明だからそういうものだと思っていた。
2.実際は違う。高血圧も交感神経の緊張で起こる。生活習慣で薬を飲まずに治すことができればそれが一番良い。しかし、一番大切な交感神経の緊張の原因を調べずにあいまいな「本態性高血圧」で片付けているのは疑問である。
3.著者の経験談によると、大学の研究室の隣の助手の部屋で火事が発生し自分の部屋も他の部屋も全焼した。それから半年間、著者の血圧は上が180、下が120という状態がずっと続いた。人間のストレスとは物凄いものだと分かった。時の経過とともに血圧は下がり、1年後は上が150、下が90くらいになり、最近ではさらに下がり正常化している。
4.高血圧の症状も経験した。耳鳴り、飛蚊症、肩こり、残尿感、不眠、寝汗などである。時間とともにその辛さは絶対に消えると確信していたので、症状を一つ一つかみしめて薬は飲まなかった。しかし、いろいろ勉強した。
5.飛蚊症は目の血流障害が原因で、目の中で虫が飛んでいるように見える症状になる。尿を出し切れないのは交感神経の緊張で副交感神経支配の分泌現象が抑制され、副交感神経反射が阻害されたために起こる症状である。
6.進化した人類は大脳皮質が肥大化し、余計な知識で悩むという新しいストレスを感じるようになる。時には、逆境と闘うばかりでなく、許容範囲を超えたストレスに遭遇したら、「もうやってられない」と開き直る勇気をもつことが大切である。闘っても無意味な相手には飄々と気楽に受け流して、最後には自分に有利な状態に持っていくという生き方も自分の健康のためには大切な事である。
7.大腸ポリープはストレスによる血流障害でる。ガンに移行するという危険な面があるが、安易に摘出するのも危険である。なぜポリープができたのか原因を考察する機会をもつことも必要である。ストレスのある生活を改善して自然に消滅するポリープもある。
8。昔は血圧の目安として年齢に90を加えた値といわれていた。最近、一般の病院では正常なな血圧を年齢によらず一律に120-80として、それを越えると降圧剤を処方しているが、どうみてもおかしい。人は年齢を重ねると交感神経緊張状態に偏りはじめ、白血球が顆粒球型に変化し血圧も高くなる。降圧剤で腎障害や早くボケる人が増えているという話も聞く。
(本書にも、今飲んでいる降圧剤をすぐ止めなさいとは書いていない。医師間のマナーかも知れないが徹底的に議論してほしい。当ブログでも、「浜六郎著:高血圧は薬で下げるな!」を紹介したことがある。メールで確認したら通っている医師に黙って薬を止めて、血圧が変化しないか下がってきたら事後報告したらよいという回答であった。しかし、今も薬を止める勇気もない。医者に申し出て2種類の薬を1種類にした程度である。ヨーロッパで一般に使われている利尿系の安価なジェネリック薬品について訊ねたら本病では扱っていませんと言われた。医療の世界では絶対的に正しいという情報はないようである)



こうすれば病気は治る―心とからだの免疫学 (新潮文庫)
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健康 

2010年03月22日

旅立ち 3

97253da8.jpg卒業
故郷を離れて
大学進学
就職
転勤
老後を田舎で
年金生活者
様々な旅立ち
期待と不安



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池上湖心の書 

白血球が顆粒球型かリンパ球型かはバランスが問題である 3

「安保徹著:こうすれば病気は治る−−心と体の免疫学、新潮社、2003年」のような健康読本を当ブログでは何度か紹介している。著者の持論は交感神経と副交感神経が関わる顆粒球とリンパ球の増減と病気との関係である。「第1章:心とからだの免疫学」の「長寿の体質とは」の記述が目を引いた。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.現在健康な人を外見から見ると、その人が顆粒球型人間かリンパ球型人間かがおよそ区別できる。顆粒球型人間は皮膚の色は浅黒く痩せ型で筋肉質である。どちらかと言えば攻撃的で働き者が多い。顆粒球が多いということは交感神経が緊張している状態であり、脈が速くて便秘がちで、胃もたれや胃潰瘍の人も多い。ガンにもかかりやすい。
2.顆粒型の人は活動的で、野外で日に焼ける機会が多くなることも原因の一つと考えられるが、それ以上に活性酸素の量によって皮膚の色が変化する。顆粒球が非常に多い人は太陽にあたっていなくても皮膚が黒くなる。末期ガンの患者やエイズの患者は太陽に当たっていないのにみんな色がとても黒い。これは活性酸素焼けしているためである。体の内部から焼けているのである。
3.リンパ球型の人は色白でぽっちゃりして、優しく穏やかな性格である。副交感神経が優位の状態であるから、脈も遅く、下痢気味で、アレルギーになりやすい。顆粒球が少ないのでガンになりにくく、長生きの体質である。
4.暮らしている土地の気圧も寿命に関係している。2002年現在の百歳以上のお年寄りは約18000人いるが、人口10万人当たりで百歳以上の人数が一番多いのは沖縄県である。気温が高く空気が湿っていて上昇気流が多、低気圧を生じる。低気圧ということは空気中の酸素が少なく副交感神経優位の状態になる。低気圧の土地に住む人は基礎代謝も少ないので塩分の摂取量も少なくなる。
5.寒冷な地方に住む人は気圧が年中高めであり、寒さが基礎代謝量を上げているので、その逆に塩分の摂取量が多くなる。長者番付が西高東低になる理由は自律神経の関係で説明がつく。北海道は低気圧の通り道になっているので寒い割には長生きの傾向がある。
6.百歳老人の白血球とリンパ球の比率を見ると、白血球数は6000/μl程度であり、普通の中高年者とあまり差はないが、リンパ球型の比率は中高年者では37%であるのに対して百歳老人27%程度で、顆粒球型の比率が多い。
(結局、矛盾しているような話であるが、元気な百歳老人は適度な顆粒型である。ガンになりやすいといっても、それに打ち勝つ力があるということらしい)


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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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