2011年06月

2011年06月25日

安全な原発とは 3

22f57d3b.jpg見えない放射線
牧畜業にも影響
科学的な研究のために
「希望の牧場」で
数十年にわたる
継続的な研究データを
世界に発信しよう
殺処分では
この貴重な経験が
この貴重な実験場が
無駄になる。



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池上湖心の書 

福島県の「希望の牧場」プロジェクトをみんなで応援しよう 3

6月23日付けの衆議院議員の高邑勉氏 (たかむらつとむ)のブログは「死亡畜の放置について〜もう待てない。心をこれ以上踏みにじるな」という標題の記事である。テレビ・新聞などではあまり報道されていないが、福島原発事故周辺の牧畜業の悲惨さ、凄まじさを現地に密着、滞在して取材したもので迫力がある。若さと善意の1年生国会議員の活動であり、一人でも多くの人に読んでもらいたい内容である。関連記事は23日よりずっと以前から続いている。全体を読むと今後の日本の政治にも希望の明かりが見えてくる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.6月20日に高邑氏は登山家の野口健さんと桜井南相馬市長との会談した。警戒区域内の動物について情報を得た。畜舎内で放置され、腐敗し悪臭を放っていること。ウジやハエが大量に発生し、環境は劣悪で、さらに夏場に向けて悪化の一途をたどる可能性があること。また一部は他の動物に食べられて、死骸が散乱していること。これらの現状について、一時帰宅された畜産農家の方々の気持ちを思えば、もはや放っておくことはできない。
2.既に、20膳外の搾乳業者の方から、ハエが大量に発生し、それが移動して困っているという苦情が寄せられている。死亡畜について、石灰を撒いてブルーシートをかけておくという対応もされていない。農水省は、2ヶ月前の質問に対して、「石灰を撒けば衛生上の心配は無い」と断言していたのに、やっていない。これについて、南相馬市が県に要請したところ、「予算が無くて出来ない」という回答だったとは、事実ならば論外の話しである。
3.同議員は23日、農林水産部門会議で第2次補正予算についての議論の中で「原子力損害賠償法」関連で特に緊急を要するものとして、死亡畜の処理費用と家畜研究について予算要求するよう発言した。
4.説明を待っていたら、政務の決済が下りていないので翌日になるとのこと。現場は待ったなしなので、即説明できる資料をえた。結局、21時半まで農水省の担当者から、警戒区域の家畜の対応について報告を受けた。今頃になって、ひと月以上前からの質問に対しての回答である。遅すぎる。役所は危機感、切迫感が全く足りない。
5.農家の安楽殺への同意確認は、316軒の農家に対してわずかに19軒、というのが県からの報告である。現時点での実際の安楽殺処分は、牛49、豚364という報告である。確認が出来なければ、立ち入りも出来ない、と建前ばかりである。言い訳はどうでもいい。市町村は被災農家に向き合い、矢面に立っている。困っているのは、職員ではない。被災した農家の方が、一時帰宅でショックを受けている。その心情を思えば、先に衛生処置だけでもしておくことが、せめてもの情けではないのか。死体を放置しておくこと。これは、日本では許されない。少なくとも、日本人はそんな残酷な民族ではないはずだ。
6.死亡家畜などの保健衛生に問題はない、と2か月前に言い切った役人が、現場を見ずに「専門家や獣医では無いので断言できないが」と前置きしたうえで「(伝染病などの)リスクはゼロではない」と説明している。担当課長に「私が案内するから、一緒に中に入ろう」と提案したら、翌日回答するとのことである。
7.とにかく、政治家も役人も、他人事のようである。現場感覚を忘れて、「指示しました、検討しています」というのは通用しないし、説明になっていない。一体彼らは、誰のために仕事をしているのか?被災した農家の皆さんは、何を信じたらいいのか?これでは、同意確認など、進むはずがない。
8.毎日新聞客員編集委員、政治ジャーナリストの岩見隆夫氏が同議員を取材した記事が今週の「サンデー毎日」に連載で、「希望の牧場」構想で取りあげている。概要は以下の通りである。
「この非常時に政治家は何をしているのか、政争にうつつを抜かしている時か、菅直人首相の辞める・辞めないゲームにはほとほとあきれ果てる。だが、そういう政治家ばかりではない。民主党当選1回の新人、睛己拿葦ゝ聴(比例中国、37歳)が、「牛です。福島第一原発の20膳内(警戒区域)には多くの牛が取り残されているのが、このままでは餓死か安楽死(殺処分)しかない。あまりにもかわいそうです。飼育者にとっては家族同然ですから。殺さずに生かして放射線の影響の研究に役立てる道がある。それが〈希望の牧場〉構想である。なんとしても実現させたい」熱っぽく語るのを聞いた。
9.すでに5月12日、原子力災害対策本部長(菅首相)から福島県に対し、警戒区域内の家畜について安楽処分をするよう指示が出ている。それを避けるのにどんな方法があるのか。
 3.11の直後、睛元聴は南相馬市に出向いた。桜井勝延市長の手伝いをしながら、郷里の山口県上関町に中国電力が計画中の上関原発について考えてみたいと思ったからだ。しかし、それどころではなくなる。気がついたら40数日も居つき、いまでは、〈南相馬担当〉と自任している。
10.圏内に残された家畜の生死が大問題だった。桜井市長はまず、「馬を助けてくれ。馬追い行事の馬を殺してしまったら相馬は立ち直れない」と言った。睛犬気鵑枝野幸男官房長官に掛け合うと、食用に供しないことを条件に20膳内の約百頭を移動させ南相馬市の管理下に置くことが認められた。次に豚約3万頭。養豚農家から、「殺してしまうのでなく、放射線の影響についての調査、研究に役立ててほしい」と要望が出され、結局、東大附属牧場が必要に応じ種豚として受け入れることが決まった。
11.難問は圏内の牛だ。約3千5百頭いたのが、餓死、逃走、殺処分などで2千頭ほどに減っている。4月下旬ごろ、睛犬気鵑郎井市長と対策を話し合い、「とりあえず生かそう。」という結論になった。〈希望の牧場〉構想の始まりである。睛犬気鵑まとめた企画書によると、〈殺処分は飼育者の家族同然である動物への受情を無にし、心の傷を深め、命の尊厳や動物福祉の理念に反する。国際社会の反発、批判は免れない。学術研究の視点からも被曝動物を保護観察下に置き、生きたまま国際的な研究に生かしたい〉と書かれている。
12.睛犬気鵑録首相を直接訪ね、「現地では殺処分総理と言われていますよ。汚名を残すことになる。牛を生かして役立てるのを認めてください」と談判した。安楽死を指示したばかりの菅さんは、「どうすればいいのか」と言うので、「農水省に指示してほしい」と頼んだという。しかし、その後、何の反応もない。退陣時期をめぐる綱引きで、それどころではないということだろう。
13.菅さんは、このままでは殺処分総理の汚名残す。だが、機運は盛り上がっている。協力する学者、研究者の動きも活発で、森田茂酪農学園大教授、佐藤衆介東北大大学院教授、吉川泰弘北里大教授らは、〈原発被災動物研究センター設立の要請〉という要望書を5月25日付で菅首相に提出した。また、〈希望の牧場〉構想のモデルになる候補地も内定している。牛の移動に伴う風評被害を避け、研究環境の保存のためにも警戒区域に設ける方針で、南相馬市と浪江町の間に位置する農業生産法人〈エム牧場〉が第一候補だ。社長の村田淳さん(56歳)は、「構想は学術的にも貴重だし、原発事故を後世に語り継ぐためにも実現してほしい。牛も土地も建物も全部提供して構わない。とにかく、殺処分された牛たちが農場に埋められる光景だけは見たくないですから」と全面協力の姿勢である。20膳では、南相馬市だけでなく、富岡町、楢葉町も「うちも殺したくない」と〈希望の牧場〉構想に同調の構えである。
14.モデル牧場を運営するには、年間2千万円の資金(うち3百頭生存のための最低限の餌代1千万円)が必要と試算されている。事業を15年計画として、圏外に生存する牛を2千頭とした場合、20億円の予算規模になる。睛犬気鵑燭舛蝋く支援を求めるため〈動物基金〉の創設を検討中である。昨年春、宮崎県で発生した口蹄疫では、県が義援金を募ったところ305億円の浄財が集まった例があるので、期待しているという。
15.安楽死には畜産農家の同意が必要である。先の村田社長ら同意を拒んでいる農家は相当数あって、国にも県にも無理強いして殺す権利はない。政府は一片の殺処分指示書で片付けるのではなく、どうすれば殺さないですむか、という発想に切り替えるべきである。睛犬気鵑蓮「みなさん、牛飼いの誇りにかけて殺せないという人がほとんどです。殺すも生かすも政治判断だが、そこに政治の心があれば農家も救われる。希望につながる。福島を家畜と放射線研究の拠点にして、成果を世界に提供すればいいのです。」と言った。菅さん聞いたか。心があるか。



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2011年06月24日

スパコン世界一 3

90664e69.jpg日本のスーパーコンピュータ「京」
TOP500リストで第1位
富士通で開発
2004年のNEC以来のこと
省エネでは第4位
TOP500リストに登場したシステム
地域別では米国がトップ、中国、ドイツ、英国、日本、フランス、ロシアの順




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池上湖心の書 

スパコン「京」が世界一になったわけ。エネルギー効率では4位。 3

6月23日付けの「モノづくり総合版 メールマガジン:EE Times Japan/@IT MONOist共同編集」の「なぜ「京」がスパコン1位を獲得できたのか」という標題の記事が目を引いた。(http://eetimes.jp/)。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.日本のスーパーコンピュータ「京(けい)」が、Linpackベンチマークで8.16PFLOPS(ペタフロップス)という世界最高性能を達成し、第37回(2011年6月版)のTOP500リストで第1位を獲得した。京は、富士通の「SPARC」プロセッサを6万8544個搭載し、巨大規模のクラスタ構成が必要な用途に向けて開発されたものである。
2.最高性能を実現した「京」は、理化学研究所(理研)と、SPARCアーキテクチャをOracleとともに保有する富士通が共同で開発された。日本のスーパーコンピュータがTOP500リストのランキングで第1位を獲得するのは、2004年11月の地球シミュレータ(NEC)以来のことになる。また、富士通のプロセッサとSPARCアーキテクチャが世界最速とされるコンピュータに搭載されたのも今回が初めてである。
3.完成時には864台の筐体が並ぶ。現在、744台を設置済みである。2012年6月末までにシステム整備を終え、同11月からサービスの供用を開始する。前回(2010年11月版)のTOP500リストで第1位の座を獲得したのは、2.6PFLOPSの性能を達成した中国のスーパーコンピュータ「天河一号A(Tianhe-1A)」だった。京は今回、この天河一号Aを3倍も上回る性能を実現した。今回のTOP500リストで2〜6位にランクインした5種類のコンピュータを合計した性能よりも、京の方が強力である。
4.また京は、825MFLOPS/W(メガフロップス/ワット)という高いエネルギー効率を実現し、省エネという観点でもTOP500リストの中で第4位にランクインされる。消費電力は9.89MWと大きく、リスト中第1位である。TOP500リストの中で、消費電力量が1MW以上のスーパーコンピュータは29台ある。IBMの「BlueGene/Q Prototype」は、TOP500リストでは110位だったが、エネルギー効率の面では最も高い2097MFLOPS/Wを実現し、第1位を獲得している。
5.TOP500リストに登場するスーパーコンピュータは年々、消費電力量が増大する一方、エネルギー効率も高くなる傾向にある。消費電力量の平均値は、2010年6月には397KW、2010年11月は447KW、そして今回は543KWだった。エネルギー効率の平均値は、2010年6月が195MFLOPS/W、2010年11月は219MFLOPS/W、今回は248MFLOPS/Wに改善されている。
6.コンピュータの電力効率を高める方法の1つとして、グラフィックス・コプロセッサを採用する傾向がある。TOP500リストのうち、アクセラレータとしてGPUを搭載しているスーパーコンピュータの数は、2010年11月には17台だったが、2011年6月には19台に増えている。
7.GPUを搭載しているスーパーコンピュータのうち、NVIDIAのチップを採用しているものが12台、IBMのCellプロセッサが5台、AMDのRadeonが2台だった。テネシー大学の教授であるジャック・ドンガラ氏は、「NVIDIAのチップが最も多く採用された背景には、ソフトウェアの影響が大きい。ソフトウェアの多くが、NVIDIAのCUDA環境で開発されているためだ」と述べている。
8.京は、独自に開発した富士通の「SPARC64 VIIIfx」プロセッサを大量に搭載した。GPUアクセラレータを採用するという新しい流れには逆行する。チップごとに8コアを内蔵しているため、全部で54万8352個のコアが搭載されていることになる。TOP500リストにある他のどのスーパーコンピュータと比べても、約2倍多い。TOP500リストに登場するスーパーコンピュータが搭載するコアの平均個数は、2010年6月に1万267個、2010年11月では1万3071個だったが、今回は1万5550個まで増加した。
9.SPARC64 VIIIfxは、最大動作周波数である2GHz動作時に、128GFLOPSの演算処理性能を実現する。このとき消費電力量は58Wである。こうした性能を実現する上で重要な鍵となるのが、高性能のクラスタに向けた一連の拡張機能である。この拡張機能を利用すれば、プロセッサが内蔵する6Mバイトの共有L2キャッシュをアプリケーション側から管理できる。SPARC64 VIIIfxは、SIMD(Single Instruction Multiple Data)対応であり、1コア当たり256本の浮動小数点レジスタを備え、コア内部でハードウェアの同期処理を実行することができる。
10.ドンガラ氏は、この他にも京が成功した要因として、「プロセッサとインターコネクトを同時に設計し、単に組み合わせるのではなく、互いに性能を引き出せるようにうまく適合させた」ことを挙げている。「Tofu」と呼ばれる京のインターコネクトのトポロジ構造は、6次元のメッシュ/トーラスであり、5Gバイト/秒の転送速度を実現する。外部スイッチは不要である。上限である10万ノードの接続を構築すると、10PFLOPSの性能を実現できる。
11.さらに設計面で優れているのが、ノードがシングルCPUであるという点である。このため、比較的シンプルなメモリ階層をサポートできる上、より高いメモリ帯域幅を実現することが可能である。ドンガラ氏は、「高速なコンピュータシステムを構築するためには、バランスがよく、うまく統合されている必要がある。京は、まさにそれを実現している」と述べている。
12.京は今回、大差をつけて首位を獲得したが、新たな挑戦者は既に迫ってきている。ドンガラ氏によれば、首位の座を狙える可能性を秘めたスーパーコンピュータは、IBMの「Blue Waters」とCrayの「XK6」である。Blue Watersは、イリノイ大学と、同大学にある米国立スーパーコンピュータ応用研究所、IBMが共同で開発した。IBMの「Power 7」プロセッサを最大で30万個搭載している。Power 7は、1つのチップに8コアを集積し、1コア当たり4スレッドの並列処理が可能である。ドンガラ氏によると、Blue Watersは現在、設計面で遅れている。
13.Blue Watersは、インフィニバンド(Infiniband)やIBMの独自設計などから得たアイデアを組み合わせた新型のインターコネクトを採用している。IBMのシングルのハブチップがインターコネクトを実行し、合計1128Gバイト/秒のピーク帯域幅を、各ノードやスーパーノード、汎用入出力タスクなどに振り分ける。
14.CrayのXK6は、AMDのx86プロセッサとNVIDIAのGPUを搭載したハイブリッド型のスーパーコンピュータだ。カスタム設計のインターコネクトを採用している。IntelのCPUが8割近くを占める
15.今回のTOP500リストでは、初めて上位10位にランクインした全てのスーパーコンピュータが、PFLOPS級の性能を達成した。米国が5台をランクインさせて先頭に立ち、日本と中国からそれぞれ2台ずつ、フランスから1台が上位10位に入った。
16.Intelのプロセッサを採用したシステムは今回、TOP500リストのうち387台(シェア77.4%)に上り、圧倒的な優位を維持した。ただし、前回の2010年11月の時点では398台(79.6%)だったことから、今回はわずかに減少した。Intelの「Westmere」プロセッサの採用台数は、2010年11月には56台にとどまっていたが、今回は大幅に増えて169台で採用されている。
17.AMDのプロセッサは、2010年11月に57台が採用していた。今回は65台(13.0%)に増え、Intelに続く。IBMのPowerプロセッサは、前回は40台、今回は45台(9.0%)に増え、第3位で、3社のプロセッサを合計すると、497台に採用されている。京のSPARCが例外的であることが注目される。
18.TOP500リストのうち212台のスーパーコンピュータ(42.4%)が、コア数6以上のCPUを採用している。231台(46.2%)が、クアッドコア・プロセッサを採用している。インターコネクト技術では、10Gビットを含むギガビットイーサネットが最も利用されており、233台(前回227台)が採用した。次いで各種インフィニバンド技術が205台(前回214台)だ。しかし、インフィニバンドを採用したシステムの平均PFLOPS性能は23.0PFLOPSと、ギガビットイーサネット採用マシン(11.6PLOOPS)よりも2倍も高い。
19.TOP500リストに登場したシステムを販売しているのは、IBMとHewlett-Packard(HP)の2社のシェアが高い。性能は拮抗している。IBMは213台(42.6%)、HPは153台(30.4%)である。前回はIBMが200台(40%)、HPが158台(31.6%)だった。
20.地域別では米国が256台(前回は274台)とトップであり、欧州が125台、アジアが103台だ。アジアは前回84台だったので、上昇傾向にある。国別では中国に勢いがあり、今回は62台に上り、2位の位置にある。国別順位は、米国、中国、ドイツ(30台)、英国(27台)、日本(26台)、フランス(25台)、ロシア(12台)である。



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新技術 | ものづくり

2011年06月23日

ろうそくがともされて 3

cd200a90.jpg被災地を思うアンソロジー朗読会
・・・
ろうそくがともされて
いまがむかしのよるにもどった
そよかぜはたちどまり
あおぞらはねむりこんでいる
谷川俊太郎
「ろうそくがともされた」
(読売新聞2011.6.17より)


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池上湖心の書 

資本主義社会は競争社会ではない。共生社会のルールもある。 3

「内橋克人著:節度の経済学の時代、朝日新聞社、2003年」の「地域主権の時代:多元的経済社会とフリーコミューン」の小節は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.私たちの生きる社会は「競争セクター」のみで成り立っているわけではない。馴れ合いでなく厳しい競争こそ現実社会だ、という議論もある。しかし、人間相互の切磋琢磨と、いま叫ばれる市場競争原理の競争礼賛とを混同してはならない。
2.私たちが、もっとも尊重すべきは「共生セクター」である。競争セクターと共生セクターは明らかに原理が違う。競争セクターは何よりも、人間の生きる社会に「分断」「対立」そして「競争」を持ち込む。都市と農村、消費者と生産者、それらを分断し、両者を激しく対立させることで、その間に「市場」というビジネスチャンスをつくり上げる。日本の米の値段が高いのは怪しからん、と都市の消費者を煽る。カリフォルニア米の輸入が可能になり、商社が利潤追求の機会を手に人れる。(企業は身体障害者を雇用する義務があるのに商社は法律を無視して、暴利を得て、社員にはメーカなどよりはるかに高い給料を支払っているが、これには誰も怪しからんと声をあげない)
3.資本主義市場経済において、これは避けることができない宿命だと唱える人もいる。それによって馴れ合いや、談合を排除し、究極において技術も進む、消費者の利益になると主張する。しかし、競争セクターのみで社会は成り立っているわけではない。市場そのものも同様に競争セクターだけで成立するはずもない。
4.金融でいえば、「マネタリー・ディシプリン」(金融節度)が、市場そのものを健全に保つために必須のものである。これを失って、われわれはバブルとその崩壊につづく長い「10年の不幸」に耐えねばならなかった。
5.重要なことは社会の根幹をなすのは「共生セクター」であり、その原理とは人びとの「連帯」であり「参加」であり、そして「協同」である。市民の身近な「自治コミューン」が、ものごとを決める「決定権」と、それを実行に移す「実行権」をもつべきである。市民、住民の連帯、自立、参加、共生により「自治コミューン」の熟成が必要である。
6.多元的経済社会とは、適度の「節度ある競争」と「共生」の両セクターが併存する多様な価値観を許容する社会なのであり、国家、企業による一元支配社会の対局にあるものである。市民資本の形成、正統な政府機能、そして食糧(フード)、エネルギー、人間ケアの権利などなど、それらを実質あるものにして、私たちは今日の「不安社会」を超えていくことができる。
(アメリカのウオールストリートや日本の大商社に巣食う資本主義経済のマイナス面を常に監視していく必要がある。東日本震災の復興計画で、水産業に商社などの資本を入れて漁師をサラリーマン化するような話があるが本質的に間違っている)



「節度の経済学」の時代―階層化社会に抗して (朝日文庫)
「節度の経済学」の時代―階層化社会に抗して (朝日文庫)
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2011年06月22日

スパコン世界一 3

cb2f6d91.jpg力仕事の得意な
日本の技術者
遅れている日本のソフトウエア
今後のソフトウエア開発の
お手並み拝見
科学技術計算でも、
情報検索でも
行政改革でも
世界一には程遠い



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池上湖心の書 

思考停止している霞ヶ関官僚が日本の復興を遅らせている 3

「稲葉清毅:霞ヶ関の正体、晶文社、国を亡ぼす行政の病理、2005年」の「第2章:能なき役人は法規をかざす法規・前例依存症」を既に数回紹介している。現在、東日本震災の復興は地方自治体の頑張りで何とか進んでいるが、国の対応は遅れている。その理由が本書の「行政の論理の再構築神話からの脱却」の小節を読むとよくわかる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.従来の地方公務員は、自らが主体となって政策を立案し、意思決定を行っていくという意識が乏しく、担当する事務事業をそつなく遂行していく、いわゆる能吏が目指されていたため、気概や覇気を欠いていた。もっと住民が地方行政に関心を寄せ、地域にとって必要な施策は住民と行政の協働によって立案して行くという習慣が形成されれば、地方公務員の資質はさらに向上し、埋もれていた才能も開花していく。
2.霞ヶ関の官僚が行ってきた行政は、現実を見ずに頭のなかで形成された理念だけで統一性や整合性を追い求めていた。本来、国民と共有される良識によって、試行錯誤的に運営されるべきものである。そういう観点に立てぽ、クニ・ムラ体制下における歪んだ理念や価値観に汚染されていない地方の公務員の方に大きな期待がもてる。
3.国の官僚も見捨てるわけにはいかないが、大幅削減は可能である。クニ・ムラという偏った世界に閉じ込められ、その掟としがらみにがんじがらめにされてきた。自らの初志に反し、国民全体ではなく一部既得権者のための奉仕者となることを強いられている現在の境遇に満足していない者も少なくない。彼らを地方に移籍させ、住民のニーズに即応した現実的な行政の実現を担当させれぽ、水を得た魚のように、その力を発揮させることは可能である。4.地方分権が、諸悪の根源であるクニ・ムラ体制を克服するための特効薬になり得る。クニ・ムラは彼らのエゴイズムに基づいたタテ割の構造を地方にまで持ち込み、住民との接点である行政をバラバラで非効率なものにしてきた。行政の総合調整は、これまでも行政改革の重要な課題となり続け、内閣機能の強化などが図られてきたが、内閣自体がクニ・ムラの総合出先化していたために成功していない。都道府県や政令市、中核市等に権限を移譲し、現場における総合調整を実現していく方が現実的である。
5.国の各省庁が立案する画一的、硬直的なサービスと手続面の冗長性もこれまでの弊害であった。安っぽい全国一律のメニューでは、多様化し、高度化した国民のニーズに対応できなかった。住民も負担と受益の関係が良く分からず、行政全体に対する関心を失い、自分のエゴが先に立ってしまった。
6.このような不自然な状況を改め、それぞれの地域の現状と将来のヴィジョンについて、自然や環境の視点を含めて再構築し、財政状況を踏まえながら、社会資本の整備や行政サービスのレベルを住民とともに再検討し、創意を発揮して地域間競争を行ってゆけば、より満足度と質の高い行政の実現が可能になる。その過程で、公務員が襟を正し、信頼を取り戻し、それでも不足する財源を増税の形で住民にお願いしていくのが、わが国の再建の途である。
7.地方分権とは、霞ヶ関の官僚や永田町の議員の権限を地方の公務員や議員に移すことではない。住民自治、すなわち「住民の住民による住民のための行政」を実現することである。
都道府県については、統合や道州制への転換が検討されつつあるが、自治の推進にとって両刃の剣になりかねない。都道府県や国の各省庁の出先機関の統合は、行政の専門性や総合調整力の向上と担当範囲の広域化をもたらし、国からの権限の移譲をより容易にする。反面、新しい組織の実権が国の官僚によって握られることに注意が必要である。
8.クニ・ムラは、省庁の壁を越えて独立の王国を形成している。この構造を温存したまま、都道府県の再編成を行うならぽ、彼等は、新しい組織、たとえば道州にタテ割り構造を持ち込み、クニ・ムラ王国の新たな植民地として支配しようとする。外交、防衛等、国の存続にとって不可欠な機能を除く国の各省庁、たとえぽ文部科学省、厚生労働省、国土交通省などを解体し、その機能と権限の大部分を道州に帰属させるならともかく、単に都道府県と国の出先機関の統合に止まるなら、自治は後退し、行政の病理は治癒するどころか、より悪化する。
9.情報化社会の進行はボーダーレス社会を形成するとともに、中間に介在する機能を不要にする。政令市、中核市レベルの能力をもった基礎的自治体と国との間に、道州などのような中間的機関が本当に必要であるかも、まず検討されるべきである。それぞれの自治体が、地域に固有の歴史、風土、自然、景観、産業、文化を再評価し、魅力的で住み良い地域の形成のために効率的な行政サービスを展開することを目指すべきである。
(今年も、上級公務員試験合格者数の大学ランキングというばかげたニュースが報道されている。中央官僚は相変わらず受験偏差値で思考停止した固定観念で大事な国の行政を動かそうとしている。メディアもそんな中央官僚の恣意的なリークなど無視すればよいのに、それに迎合している。こんな時代遅れが残る先進国は日本だけである)


霞ヶ関の正体―国を亡ぼす行政の病理
霞ヶ関の正体―国を亡ぼす行政の病理
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2011年06月21日

言葉は浅く意は深く 3

dee7bf56.jpg人道主義
民主主義
人権
博愛平等
平和主義などなど
耳障りのよい言葉を
軽々しく語る
メディアの人たち
たまには
重々しく語れば・・

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池上湖心の書 

欧米先進国も「悪の帝国」であった 3

「鶴見俊輔監修 Noam Chomsky ノーム・チョムスキー リトル・モア社、2002年」が面白い。2002年3月21日にカリフォル一一ア州バークレー、バークレー・コミュニティシアターでの講演会の記録は、歴史を別の視点から見ることの大切さを教えてくれる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.イギリスも世界の覇者であった時代は、今のアメリカと同じことをしていた。例えばクルド人に対して、、英国の学校では教えてないが、機密扱いを解かれた文書から知ることができる。イギリスは世界一の大国だったが、第一次大戦の頃には、戦争の影響でその力にかげりが出てきた。内部の秘密文書を見ると、戦後イギリスは、実際にはアジアから軍隊を撤収してしまったが、いかに覇権を維持するかを考えていた。
2.一つの案は、空軍に頼るというものであった。空軍は第一次大戦末に登場したばかりで、空軍を使って一般人を攻撃しようという考えで、「未開人」を鎮圧するコストを削減するには、良い方法だと考えた。当時、植民地相だったチャーチルは、それでは不十分だと考えた。
3.チャーチルは、カイロのイギリス空軍が「頑固に抵抗するアラブ人に毒ガスを使用する」ことを申請したので、それを許可した。反抗的なアラブ人というのは、クルド人とアフガン人で、全アラブ人ではなかった。しかし、人種差別主義者の基準からすると、殺したいやつはみんなアラブ人である。したがって問題は、毒ガスを使用すべきか否かであった。第一次大戦の時代の当時は毒ガスを使うことは、最も残虐な行為であった。
4.この文書は大英帝国の各地に回覧された。インドの植民地政府は反対した。クルド人とアフガン人に毒ガスを使えば、今でもたくさんの問題を抱えているのに、またインドに新たな問題が生じる。暴動が起き、民衆は激怒する。そのように植民地政府は懸念を示した。
5.本国の人々は気にもしないだろうが、インドでは大変な問題になるおそれがあった。チャーチルはこれに激怒し、「未開の部族民に毒ガスを使用することについて、なぜこのような神経質な反応を示すのか理解できない。毒ガスは未開人に強烈な恐怖を与え、イギリス人の生命を救うだろう。我々は、科学が約束したあらゆる手段を利用する」と言った。
6.10年前にイギリス政府が、政府の行動をもっと透明化し民主主義に近づけるために、いわゆる「開かれた政治制度」を設けた。この制度によって国民は政府が何をしているのか、知ることができるようになった。しかし、この開かれた政治制度のもとで、真っ先に行われたのが、反抗的なアラブ人、すなわちクルド人とアフガン人に対する毒ガスと空軍による攻撃に関する記録を公文書館から持ち去り、全て破棄した。
7.第一次大戦後、イギリスは民間人への空爆を阻止しようというあらゆる努力を殺ぐことに成功した。かの有名なロイド・ジョージは、1932年に、空爆反対の動きを再度阻止した政府に賞賛の言葉を送っている。彼は「我々は黒人を爆撃する権利を留保しておかなければならない」と言っている。これがもう一つの大国、イギリスの民主主義である。
8.アメリカを悪の帝国と表現するのは間違いかもしれないが、1945年以後の世界の最強国であった。この土地に前から住んでいた大勢の人々をを殺した。アメリカはメキシコの半分を征服した。また1世紀前にフィリピンをキリスト教化し、文明化した際、20万人ものフィリピン人を殺害している。
9.ベルギー、ドイツ、フランスも同じである。フランスの国防相は、キリスト教化と文明化の一環として、「アルジェリアの人民を根絶する」と決意を述べている。したがってアメリカだけを「悪の帝国」と呼ぶのも誤りということになる。


Noam Chomskyノーム・チョムスキー
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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