2012年03月

2012年03月26日

囀の杼の飛び交へる木の間かな 3

ff0eb0cc.jpg機織りの道具

右へ左へ走らせる
杼のような小鳥
囀るりながら樹間を飛び交う
春という美しい織物
(読売新聞2012.3.24より)

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池上湖心の書 

日本の官僚は企業に対してレフェリーではなく監督やコーチの役割を果たす。日本の官僚が、レフェリーという本来の役目とは違った仕事をするようになってから、おかしくなった。 3

「佐高信、宮本政於著:官僚に告ぐ!、朝日新聞社、1996年」は、少し旧い本であるが、現在の東日本大震災、福島原発事故における霞ヶ関官僚の対応が1989年に大阪と東京で始まったHIV訴訟での官僚たちの対応と重なるところが多いことが分かる。「第2章:官僚システムといいう病気」の「官は“お上”で民は“下々”の小節の印象に残った部分の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.官僚制度が様々なひずみを抱えているのになかなか改まらないのは、先例主義がはびこっているからである。何をやるにも、常に前がどうだったかを調べ、その先例に倣う。だから、先例自体が時代遅れだったり不合理であれば、その後の政策もやっぱり時代遅れで不合理なものになる。
2.大蔵省は「野村証券霞が関出張所」、通産省は「新日鉄霞が関出張所」などと椰楡されている。官庁に業界を監督・指導する権限があるといっても、現実に業者指導を担当する官僚は現場をよく知らないし、それほどの知恵もない。それは当然で、大蔵省のキャリアはほぼ一年で部署が替わる。銀行や証券などの実体経済の入り口に立っても中に入ることなく、玄関前をすり抜けてしまう。そこで、具体的な政策課題を目の前にしたとき、証券問題なら野村証券の担当者に、鉄の問題なら新日鉄の担当者にレクチャーを受ける。厚生省も同じで、薬に関する分野のプロは民間にいるので、手落ちのない政策を要求されれば、どうしても専門家の意見を聞かざるを得ない。
3.官僚が意見をきく専門家がどんな人かということが重要である。役所は保身もあって、人選にはとても慎重になる。人文科学や自然科学の分野を問わず、専門家が集まった世界には大ボスがつきものである。役所は、そのボスがどんな人間かじっと観察して、役所にそれほど反抗的でない人だったら声をかける。その大ボスが、独創性豊かな人でなくても構わない。
4.医学、医薬の分野で大ボスになるには、厚生省から研究費という名の補助金を引きださなければならない。こうした人は厚生省の役人に対するごますりの天才である。厚生省からの研究費の額を当てにしているのではなく、それを踏み台にして関連企業からその数十倍もの研究費を狙っている。ある大学の教授が放射線の権威で、厚生省から肺がん治療のため、100万とか200万円ぐらいの研究費をもらったとすると、X線なりCTスキャンの医療機器の会社は売上高も巨額だから、この大学教授の補助金の話を聞きつけると、何億もの研究費を出すことになる。こうなる理由は、医療業界には自由競争がなく、厚生省が統制しているからである。企業は厚生省をウオッチしていれば、誰にどれだけのカネを出せば将来もうかるかがわかる。厚生省の補助金は、お墨付きなる。
5.戦前の日本国民は日本帝国・天皇制というカリスマ性に操られていた。50年たった今は、霞が関の官僚に操られている。エイズ事件の安部教授は殺人罪で告発されているが、責任が問われるべきは、厚生省という組織の意思決定機関である。アメリカのMITは、厚生省のミスのためにすでに400人が死亡し、これから亡くなる予備軍が2000人以上もいるのに誰も責任をとっていないことに疑問を呈している。
6.組織の中の個人の責任を問おうとしても、その個人の顔が見えてこないので、追及は難しい。旧大蔵省が住専をつぶさなかったのは、大蔵省の現役がOBの天下り先である会社をつぶすわけにはいかない、という後輩としての発想が幅をきかしていたからである。触れたら自分のクビも飛ぶことになる。現在の官僚たちの頭の中にあるのは、自分の省庁やOBや自分の天下り先のことだけで、国民のために仕事に励んでいると思うのは幻想だと言ってよい。
7.住専の問題で政府への攻撃がエスカレートしたとき、マスコミは異口同音に、「民間企業への行政介入だ」と言って騒いだ。あのマスコミの反応を非常におかしい。大蔵省統制経済下にある銀行は、お役所企業であって民間企業でない。大蔵省と銀行、あるいは厚生省と製薬会社の関係を見れば、銀行も製薬会社も本当の意味の「民」にはなっていない。
8.アメリカでは、日本で株を買っても、インサイダー情報を知らない限り絶対もうからないことがわかる。アメリカの常識からすればインサイダー取引は犯罪だが、日本ではそれが当たり前である。アメリカのマフィアは決して株には手を出さない。必ずもうかるとは限らないからである。日本のヤクザは株をやる。インサイダーをつかまえて、必ずもうかるからである。日本では市場がルールで動いていない。
9.役人はルールを背負ったレフェリーで、企業の行動に対して「これはアウト」「これはセーフ」と笛を吹くのが本来の仕事である。日本の旧大蔵省は銀行や証券会社に対してレフェリーではなく監督やコーチの役割を果たした。日本の官僚は、レフェリーという本来の役目とは違った仕事をするようになってから、おかしくなった。


官僚に告ぐ! (講談社文庫)
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2012年03月25日

地価公示 3

3870ac62.jpg東日本大震災で津波被害
宮城県の沿岸部で、浸水地域から
津波を免れた内陸や高台の住宅地に
全国の住宅地の上昇率トップ10に
石巻、気仙沼両市などの9地点
下落率でも1位と3位
上昇率60.7%と全国トップ
石巻市西部の高台「しらさぎ台」
宅地の人気を左右する
津波被災の有無
気仙沼市南郷地区の下落率
全国最大の18.3%

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池上湖心の書 

人間は運動することで能力が高まり、身体の実質が変化していく。その変化は,細胞が「自律的に環境に応答するシステム」を持つからである。 3

31d9652c.jpg「跡見順子著:“いのち”を知り生かす身心一体科学、学士会会報、2012−供廚涼者は、東京大学名誉教授東京大学アイソトープ総合センター特任教授で、お茶の水女子大の教育学部保健体育科卒という異色の経歴である。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「人間の生物学〜行動と思考の生理的基礎」(ボール・ショシャール著・岩波書店)で「生きている人間を科学する」という生涯の研究テーマを見つけた。医学は病気から始まるが、生理学や体育学は生命や生物、人間の機能への関心から始まる。人体に刺激が伝わる時、ナトリウムチャンネルを通じて細胞内にイオンが流入し電流が流れている。「体育学」「スポーツ科学」の大きな特徴は、自分が被験者であると同時に実験者でもあることである。
2.人間の運動の実験と併行して、動物実験を行い、細胞レベル・遺伝子レベルへと進み、遺伝子工学、生化学、細胞生物学も学んだが、原点は「人間の生物学」である。細胞から人体まで、「自分が丸ごと人間として生きている」ことの本質をつかむことが目的である。
3、人間は多細胞生物であり、身体は60兆もの細胞からできている。その60兆の細胞は、一個の卵細胞が互いの関係しあいながら分裂した仲間である。ニワトリの受精卵から切り離され培養された心筋細胞のシャーレを観察すると、心筋細胞は一つ一つばらばらにされても、1秒間に約1回の心拍リズムで収縮し力を発揮し続ける自動性・自律性を示す。
4.頸動脈で脈をとると、臥位、座位、立位の姿勢の変化の順に心拍数が増加する。シャーレ上の心筋細胞のリズムと指で感じる自分の心臓の拍動が、ともに生命の自律性の例として理解され、細胞が生命の単位であることが実感できる。心筋細胞をコラーゲンゲルの上に置くと、細胞が収縮するたびコラーゲンに皺ができるが、それは、細胞が周囲の上台に張力が働いているからである。
5.細胞一つ一つは「自律性」を持ち、周囲の環境変化に自律的、力学的に応答しながら生きている。そして細胞の「自律性」ゆえに、自分の身体でありながら自分でそれを意識的に制御できない。
6.人間は運動することで能力が高まり、身体の実質が変化していく。これを適応と言い、その変化は「変化していけるシステム」があって初めて可能だが、それは細胞が「自律的に環境に応答するシステム」を持つからであり。このことが重要である。



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健康 

2012年03月24日

ガソリン高 3

639b5ece.jpgレギュラーガソリンの小売価格
イラン情勢の緊張
原油価格の上昇
外国為替市場で円安
全国平均で1リットル当たり155.6円
3年5か月ぶりの高水準
石油情報センター今月19日時点
平成20年10月の157.4円以来
3年5か月ぶりの高水準
北海道が157.5円
九州が157.4円
中部が156.1円
小売価格の上昇傾向は今後も続く
(3月24日NHKニュースより)

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池上湖心の書 

シャープも「何で飯を食っていくか?」というビジネスモデルの構造が変わらない限り、今後の発展は難しい。 3

3月23日付の大前研一さんのニュースの視点は『企業の成長とビジネスモデル〜構造のシフトを考える』と題する記事である。経済記事に関してもさすがに読みが深い。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.半導体材料大手のSUMCOは8日、450億円の第三者割当増資を実施すると発表した。 円高や半導体市況の低迷から、2012年1月期決算の純損益は843億円の赤字になった。工場閉鎖や1300人の人員削減を打ち出し、2013年1月期の純損益は30億円の黒字を目指す考えである。
2.エルピーダが倒産した際に、大前氏は「限界供給者の悲哀」という言葉を使って説明したが、今回のSUMCOも全く同じ状況に陥ったと言える。限界供給者は、景気の良いときは黒字、景気が悪くなると赤字、というように業界の景気動向に経営が左右されてしまう存在である。SUMCOと業界トップの信越化学の業績推移を見ると、売上高・営業損益など ほぼ同じカーブで推移しているのが分かる。信越化学が上がればSUMCOも上がり、信越化学が下がればSUMCOも下がる。ただし下がった時には、SUMCOだけが赤字に転落する。
3.今までと同じようにシリコンウェーハを作っていても、信越化学と同じビジネスモデルの構造になってしまい、「同じ構造で規模が小さいだけ」という存在から抜けだせない。つまり一生、限界供給者の悲哀を味わうことになる。信越化学とは「異なるビジネスモデルの構造」を確立することが必須である。
4.同じような立場にあったマイクロン・テクノロジーはフラッシュメモリ分野に乗り出し、活路を見出そうとした。産業再生をいくらやってみても、この「ビジネスモデルの構造」が 変わらない限り、改善は見込めない。
5.株式市場はこの辺りのことをよく分かっているので、信越化学とSUMCOの株価推移を見ても、ほぼ同じようなカーブで推移している。業績でも株価でも常に信越化学の後塵を拝する形で同じように推移するのみ、というまさに限界供給者の悲哀の典型例である。
6.ビジネスモデルの構造を再確認するという意味では、先日社長交代があったシャープについても同じようなことが言える。15日の東京株式市場で、シャープ株が前日比28円安の503円と急落した。14日は社長交代に関する会見があると伝わると、経営改革への期待などで22円高となっていたが、この上げが帳消しになった格好である。シャープの場合、社長が交代しても町田会長が残るのかどうかが重要である。今回は町田会長も退任し相談役に退くということで、前回の社長交代とは違った形になった。
7.ニュースでは株価が4%上がったものの5%下がったといった面を強調しているが、もう少し長期的に見ると、全体的には下がっている傾向にほとんど影響は出ていない。結局のところ、シャープにしても「何で飯を食っていくつもりなのか?」というビジネスモデルの構造が変わらない限り、今後の発展は難しい。
8.ACCESSが12日発表した2012年1月期連結決算は最終損益が43億円の赤字でした。 携帯電話の需要がスマートフォンにシフトするなか、主力の従来型携帯電話向けのソフト事業が低迷している。欧州など海外子会社の清算に伴う損失もあり、特別損失は45億円に膨らんだ。任天堂、ソニーのプレイステーションがスマホシフトで割を食ったのと同様、これは完全にスマホショックの影響である。
9.少し違う見方だが、ヤフーの井上社長の退任も同じ理由である。スマホ対応に遅れたヤフーとして、この分野は若い人に任せようということで退任された。従来、携帯電話の開発には莫大なコストがかかっていた。1つの携帯電話の開発に50億円〜100億円という時代もあった。そんな中、数社で共同開発しようという動きを見せていた矢先、スマホが登場して、あっという間にアンドロイドとiPhoneに市場がシフトしてしまった。ACCESSのように携帯電話で利益を上げていた会社にとっては、まさに交通事故にあったような痛手である。 ビジネスモデルの構造・利益構造ががらりと変わってしまったのですから、ある意味では、致し方がない。
10.その意味で、面白い動きを見せたのが全日空である。全日本空輸の伊東社長は日本経済新聞の取材に応じ、今年本格稼働する格安航空会社(LCC)の売上高規模について5年後に「1500億〜2000億円を目指す」と述べた。「やらなければ、パイを奪われるだけ」だから、LCCに乗り出すというのが伊東社長の言い分だが、非常に面白い人である。ただし、この新しいビジネスモデルの中で「ANAの利益構造で」勝てるのか、という点が大きな課題である。
11.AirAsiaとANAではユニットコスト(1座席を1キロメートル運ぶコスト)が4倍違う。LCCの競合企業を見ると、一部を除いて、途上国の航空会社である。ANAのような会社がLCCに乗り出すとするなら、日本の航空会社という発想を捨て去る覚悟が必要である。アイルランドのライアンエアーは利益を出しているから、ANAが利益を出せる構造もあるはずである。ANAが「カンタス航空を上回る利益を上げているジェットスター航空」のようになれるのかどうか。売上を目指すのは構わないが、利益が伴う構造を作り出せなければトラブルが増えるばかりである。ANAの今後に期待したい。


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2012年03月23日

地熱発電 3

b9db0d60.jpg地熱発電に反対する
国立公園の観光業者
ここでも既得権者に阻まれる
おかしな日本の社会
経済産業省と環境省の
縦割り行政の弊害は
官僚たちの表面的な弁解
根は深い、業者との癒着
日本の地熱エネルギー埋蔵量
世界有数の地熱エネルギー資源国



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池上湖心の書 

世界の危機はアメリカ型資本主義の根本的な欠陥によるもので、個人の失敗が重なったものでもない。政策を微調整では済まない。 3

「ジョセフ・E・ステイグリッツ著、楡井浩一、峯村利哉訳:フリーフォール、徳間書店、2010年」の序「大不況の震源となったアメリカ型資本主義」には本書で訴えようとすることが端的に記述されている。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.目下進行中の危機は、資本主義というシステム、20世紀後半のアメリカに出現した特殊な形態の資本主義(アメリカ型資本主義とも呼ばれる)の、根本的な欠陥によるものである。それは単に個人の失敗や特定の過誤が重なったものではなく、また、いくつかの政策を微調整したりすればすむものでもない。
2.対立の構図として、硬直化したヨーロッパの社会モデルとアメリカのダイナミズムの違いは明らかであったが、1980年代、日本の成功によって、アメリカ人の心に自分たちのシステムがほんとうに日本株式会社よりすぐれているのかという疑念が芽生えたが、10年にわたる1990年代の日本経済の不振を、アメリカ人は胸をなで下ろし、日本にもアメリカ方式の資本主義を採用させたいという自負心は持った。
3.アメリカ経済は中国を除くほぼすべての国より急速な成長を示していた。中国は金融システムに大きな問題を抱えているので、下降に転じるのは時間の問題だろうと平均的なアメリカ人は認識していた。1990年代、アルゼンチンはラテンアメリカの大成功の例としてたたえられ、南半球における市場原理主義の勝利といわれた。しかし、アメリカ合衆国と同様、その成長は持続不可能なレベルの消費を支える負債の山の上に築かれたものだった。2001年12月、負債の額がついに限界を超え、アルゼンチン経済は崩壊した。
4.今でも、アメリカの市場経済が直面する問題点の大きさを、多くのアメリカ人が否定している。現在の苦境を乗り越えればどんな不景気にも終わりはない。ふたたび力強い成長が始まるだろう、というのが彼らの見かたである。しかし、アメリカ経済をつぶさに眺めてみると、もっと深刻な問題があることがわかる。中流層ですらここ10年ほど収入が伸び悩み、格差は拡大の一途をたどっている。アメリカの貧困層に属する人間が最上層にのし上がれる確率は、ヨーロッパより低く、標準的な学力テストで世界の中位を占めるのが精いっぱである。
5.金融のほかにも、保健、エネルギー、製造など、アメリカの主要な経済分野のいくつかが難局に陥っている。そういう問題点は、アメリカ合衆国の国境の内側だけで対処できるものではない。危機以前の世界を特徴づけていた地球規模の貿易不均衡は、ひとりでに解消したりはしない。グローバル経済においては、広い視野を持たなければ、アメリカの問題に全面的に対処することはできない。世界的な成長を決定するのは世界的な需要であり、世界経済が活況を呈さないかぎり、アメリカが1990年代日本の不振の轍を踏まず勢いを取り戻すのはむずかしい。
6.世界の一部の国々が消費するよりはるかに多くを生産し、別の一部の国々が生産するよりはるかに多くを消費する状態が続くかぎり、グローバル経済が健全に運営されるのはむずかしい

フリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのかフリーフォール グローバル経済はどこまで落ちるのか
著者:ジョセフ・E・スティグリッツ
徳間書店(2010-02-19)
販売元:Amazon.co.jp
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2012年03月22日

国の指導者 3

a7b3c7d6.jpg日本の電子政府(IT化)
日本は韓国、シンガポールにも
10年以上遅れる後進国
膨大な行政コストを国民が負担
日本の行政官僚の無能力
その原因は受験競争だけの
偽エリート集団のため。
国家公務員採用大幅削減では
解決できない大問題
ハングリー精神のない
ぬくぬくと居座る大集団


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池上湖心の書 

日本の電子政府(IT化)への取り組みは10年以上遅れている。日本は韓国、シンガポールにも遅れる後進国である。 3

3月21日付の大前研一さんのニュースの視点は『国家公務員改革 2013年度の新規採用を大幅減』と題する、号外の記事である。これまでに多くの国家公務員改革に関する論文を見てきたが、それらとは視点の異なる、ユニークで本質的な内容である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.政府の行政改革実行本部は3月6日に、2013年度の国家公務員の新規採用を大幅に抑制する方針を決めた。政権交代前に採用が決まった09年度と比べて4割超の削減幅を目指す方針である。そもそも国家公務員に採用枠というものがあること自体、疑問である。
2.今、一番に着手しなければならないのは、共通背番号制を背景とした「業務のIT化」である。まずコンセプトとして「公的業務はどうあるべきか?」「公的業務をどのように変えるべきか?」ということを決め、その上で必要な人材を考えるべきである。
3.IT化によって自動化できる業務は少なくない。特に「窓業務と許認可業務」は最たる例であり、アウトソーシングやクラウド化を進めることで一気に経費を削減することができる。その結果、必要な人数は何人なのかを考えることが出発点である。どうしても人の手が必要となる介護のような業務も存在する。しかしこのような業務でも、改善の余地は十分にある。
4.大前氏の経営するBBTの大学・大学院はサイバー化されている。その結果、先生がゼロになることはないが、1教室に1先生という形式ではなく、カウンセラーとしての先生がいれば十分に対応できる体制が実現できている。
5.国民が怒っているので対処療法として「とにかく新規採用を削って目に見える削減をする」というのはおかしな話である。今、公務員としてぬくぬくと仕事をしている人を削って、ハングリーな若者を新規採用して組織の刷新を図るほうが良いかも知れない。あるいは、民間企業で経験を積んだミッドキャリアの人材を中途採用し、彼らを軸に改革を進めることができる。
6.民主党の見せかけだけの改革というのは非常に危険である。シンガポールなどはこの種の改革を上手に進めた。今、シンガポールでは、電子政府の進展が著しく、対市民、対企業ともに手続きや許認可業務の電子化が整備されている。
7.日本では「姉歯事件」の影響もあり、ますます許認可の手続き・申請が面倒になっている。シンガポールが1980年代から行政サービスのコンピューター化を進めてきたのに対して、日本の電子政府への取り組みは10年以上遅れている。どちらの国が先進国なのかと分からない。シンガポールにしても韓国にしても、特にこの10年間で行政のIT化には目を見張るものがある。一方の日本での進捗は遅々としたものである。
8.「日本はこの10年間で20年遅れた」という感覚があるが、行政のIT化というのはその典型的な事例である。前提を問い正さない限り、全ては対処療法となってしまう。本質を外した場当たり的な行動は、かえって解決までの道のりを長くする。確かに、国家公務員という大きな枠組みを変革することは、相当な労力を要するが、削減だけでは希望が見出せない。ハードを整えた上で有力な人材を迎え入れようとする方針こそが、改革と言える。改めて、ゼロベースで考え直すことの大切である。


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池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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