2013年08月
キムチの乳酸菌は胃腸の働きを促し、消化を助ける作用をする。さらに野菜の繊維質は腸でぜん動作用を長時間する働きをする。乳酸菌とともに、ビタミンB系が豊富に入っている。
「望月幹夫、玄于亨著、超腸内革命、三一書房、1997年」の「第3章 キムチの話」の「キムチの科学する」は参考になる。 印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.キムチは生きた食物である。温度と時間的経過でどんどん中身も味も変わっていく。さらに、体の中に入ってからも分解と合成は進む。キムチは中毒性のような嗜好性がある。一度口にすると、後を引く。こうした特性があるのは、発酵食品だからである。キムチと納豆の常食をすすめたい。
2.ヤクルトは日が経つと、飲めなくなる。それと同じようにキムチも生きているので、あまり日が経ちすぎると乳酸菌は酢酸菌と変わり、さらに腐敗菌が発生する。腐敗菌の活動が活発になると、白っぽいカビがはえてくる。キムチは乳酸菌が一番活発に動き回る時期、つまり酢っばくなる前がもっとも旨い。酢っばくなったキムチ好きの人もいるが、食べても何の害もないし、それなりに美味しい。
3.乳酸菌が活発に動き回るのは、季節によって変わる。春夏秋冬の温度によるためである。春、秋は漬けて2日から20日あたりが食べ頃である。夏は、一週間もすれば酢っばくなる。漬ける手間を省くために、冷蔵庫を使った保存法が一般家庭では定着しつつある。
冬は、本格的な寒さにそなえ大量に漬け込み、翌年の春先の分までまかなう。
4.最低4週間から1カ月以上ほど漬けたキムチほど乳酸菌が多量に出る。一番旨いキムチは冬に漬けたものである。乳酸菌を、ゆっくり時間をかけて発酵させたので、とてもまろやかである。冬場につけたキムチを5〜6週間ほどたった翌年1月に食べると馥郁、芳潤な味わいが出る。分析してみると、乳酸菌の他、アミノ酸、リンゴ酸、クエン酸、マロン酸、シュウ酸などの、旨味のもとになる各種の酸味が検出される。
5.乳酸菌は胃腸の働きを促し、消化を助ける作用をする。さらに野菜の繊維質は腸でぜん動作用を長時間する働きをする。乳酸菌とともに、ビタミンB系が豊富に入っている。薬味や魚介類(塩辛の類)の入れ方によって、ビタミンの種類も違ってくる。魚介類によって動物性タンパク質と植物性タンパク質がうまく混ざり、そこヘアミノ酸が加わって、いっそう旨さを引き立てる。
6.唐辛子とニンニクをベースに、塩辛やコンブのダシ汁、生姜汁、リンゴやナシ、玉ネギの汁を加えると薬味ができる。
1950年以前のチベットには焼身自殺という抗議行動はなかった。今起きている理由は、中国共産党当局、特に地方の高官たちによる冷酷な抑圧である。
「池上彰著:池上彰と考える 仏教って何ですか? 、 飛鳥新社、2012年」が面白い。 第1章:仏教って何ですか?」の「三大宗教のひとつ、仏教はどこでどのように生まれた?」「仏教徒にとって、焼身抗議をする意味とは?」の小節の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2008年、中国政府による宗教への抑圧などへの反発から、チベット全土で大規模なデモなどの抗議行動が起こった。中国当局が武力でこれを押さえつけると、万策尽きたチベット人たちは、焼身自殺という抗議行動を行なうようになった。すでに30人以上が焼身抗議を決行した。一部の過激派イスラム教徒が聖戦として行なう自爆テロとの違いは、他人を一切傷つけないことである。ダライ・ラマ法王が貫いている非暴力の教えが、チベット人たちの間に浸透しているため、自分だけが犠牲になる焼身抗議が唯一、残された道となった。
2.中国当局は、チベット人たちに焼身自殺をさせているという罪を私に着せることで、中国当局の身代わりに罪を背負ってくれる贖罪の山羊を見つけたので、嬉しいことである。このような悲劇はチベットだけに起きたことではない。ベトナムでも僧侶や一般市民が焼身自殺という非劇的な行為に出ていたし、チェコスロバキアやアフリカでも起きている。中国国内でも文化革命の時に起きている。中国共産党がある僧院を破壊しにやってきたとき、そのお寺の僧院長は自らの命を犠牲にしてそれに抗議した。
3.1950年以前のチベットにはそのようなことをするチベット人はいなかった。今起きている理由は、中国共産党当局、特に地方の高官たちが冷酷で容赦のない抑圧をしているためである。中国共産党当局の指導者たちには、その本当の原因に取り組まなければならない。
4.焼身自殺もひとつの行為であり、悪い行ないなのか、よい行ないなのかを決める境界線は、その行為をしたときの心の動機によって決まる。その人が真摯な気持ちで仏教のことを考え、チベット人の人権を守ろうと考えなら、それはよい行ないになる。しかし、憎悪や怒りなど、中国人に対する強いネガティブな感情に基づいてされたとしたら、その行為は悪い行ないになる。よい動機による自殺は認められる。
5.チベット人が持っている仏教的精神は、過去約60年にわたって大変強く堅固に維持されている。今、チベット問題は、中国の正しい発展に大いに依存している。中国が適切な法に基づいて開かれた社会になったなら、チベット問題は簡単に解決できる。今日の中国を30年前と比べてみると、非常に大きな変化が見られる。民主主義、人権、宗教の自由を求める声は急速に大きくなってきている。中国は変化している。
6.多くの中国人たちが、チベット人に共感を持ち、支援してくれている。中国人たちからそういう手紙を何通も受け取っている。状況は変化しつつある。
今まで、中国共産党当局の検閲が厳し過ぎて、ゆがんだ情報しか伝えられていなかった。中国の人々が現実をあるがままに知ることができれば、中国の人たちは私たちのとっている「中道のアプローチ」を完全に支援してくれる。実際に、私はそういう趣旨の手紙をたくさん受け取っているのです。千人にものぼる中国の学生、記者、教授、教師などが理解すると、私たちを完全に支援してくれるようになる。
7.「中道のアプローチ」とはチベット人の自治が実現できれば、中国からの独立は求めないという妥協案である。法王はより長い目で、大局的な視点でとらえている。いつも正直に真実を語り、慈悲深い態度を維持しているから、悲しんだり、後悔したりする理由は何もない。それが楽観的でいられる主な理由である。ダライ・ラマ法王はひとりの仏教僧であり、家族もないので、自分ひとりのことだけを考えていればよく、家族のことを心配する必要もない。家族がいて、子供、孫、曾孫などがいたら、心配の種がたくさんあって、考えなければならないこともたくさんでてくる。
ストレスのない生活など、現代社会では考えられない。ストレスを感じても、それを持続させずに、その場で受け流せば、免疫力を落とすこともない。
「安保徹著:まじめをやめれば病気にならない、PHP研究所、2011年13刷」の「第3章 いつも笑顔が病気にならない秘訣」の「ホルモンの分泌と一日のリズム」の小節は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.私たちは、日中は活動し夜は休む。自律神経のリズムも日中は交感神経優位の状態が続き、夜は副交感神経優位な状態である。ホルモンの分泌もそのリズムにともなっている。
2.日中は交感神経に支配されているホルモンが盛んに分泌され、夕方から夜にかけては副交感神経に支配されているホルモンが分泌される。朝の目覚めが悪い、あるいは夜の寝つきが悪いというような場合は、ホルモンのバランスが悪くなっている。
3.興奮系の副腎皮質ホルモンは早朝4時ごろに分泌量がピークに達し、日の出とともに活動を始められるように、からだの活力を高めていく。リラックス系の男性ホルモン、女性ホルモンの性ホルモンは夜間に分泌され、女性の場合、夜遅くまで仕事をしなければならないような状態が続き安眠できないと、女性らしさが失われて肌艶が悪くなるだけでなく、精神状態もギスギスし、ひどいときには生理が止まることもある。
4.白血球の顆粒球が交感神経に支配され、リンパ球が副交感神経に支配されているが、自律神経とホルモン、そして免疫系の白血球は日内リズムと連動している。夜ぐっすり眠れると風邪が治るのは、リンパ球が活発にはたらくからである。逆に日中のストレスが強すぎると、交感神経刺激によって顆粒球が過剰反応を起こし、傷口があれば化膿がひどくなったり、歯周病や痔があれば悪化する。
5.昼間はバリバリと仕事ができるように、夜はリラックスして気分が落ち着き、昼間の疲れをとるようにからだのリズムを整えているのが、自律神経である。ふだんの生活が安定していれば、喜怒哀楽の感情がそれほど激しく動くことはない。人間関係でこじれたり、悲しいことがあったりすれば、感情のリズムが乱れる。
6.日常的には、不安などの感情に襲われ、交感神経が緊張して甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンが出るケースが多い。 なかには副交感神経に偏る場合もあるが、それは無気力、自信喪失、絶望に陥ったときである。
7.不安が進んで悲しみにいたると、泣いて涙を流すことがある。これは、泣くことによって副交感反射をして和らげている。泣いたり、笑ったりすることは副交感反射で、それまで交感神経緊張状態にあったのを、一気に副交感神経優位にもっていく作用である。人間はそうやってバランスをとっている。
8.悲しいときに我慢に我慢を重ねて泣くことができないと、交感神経の緊張状態から逃れることができない。病気へといたる悪い流れだから、たとえ大きな悲しみに見舞われても、泣いて吹っ切ることができる人は、病気にならない。しかし、吹っ切れないで悲しみに沈んでしまうと、生きるエネルギーはどんどん落ちることになる。白血球全体の数も減ることになる。その人のからだの状態は白血球にも左右されるから、ますます悪循環になる。
9.ストレスを感じやすい人のほうが短命で、ストレスに鈍感な人のほうが長生きという単純なものではない。生物は生命か脅かされるような危険に遭えは、ストレスを感じて、その危険や不安を乗り越えようとするようにできている。アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されるのは、それに対処するためである。これらの分泌は短時間でせいぜい、20分程度である。
10.ストレスを感じたときの最初の反応はアドレナリンやノルアドレナリンの分泌、ついでコルチゾールの分泌という順番になる。コルチゾールを分泌してストレスを和らげようとするからだの防衛反応だが、出つづけて過剰になれば、血圧を上げて動脈硬化の原因にもなり、免疫力を落とすことになる。
11.まったくストレスのない生活など、現代社会では考えられない。ストレスを感じても、それを持続させずに、その場で受け流していくことができれば、健康を損なうことも、免疫力を落とすこともない。ストレスに敏感な人が、早めに危険を察知できたからこそ健康に長生きできることもある。
12.おとなしく神経質な人は、日ごろから自分の感情を抑えているので、それが高じてうつ病になったりすることがある。しかし、このタイプはもともとが元気のいい状態はあまりなく、うつな状態がふつうなので、うつ病になっても、それほど重くならない。重いうつ病になる人は、ふだんは意外に自信過剰な人で、躁と欝の揺れが激しいタイプである。どちらの性格がいいとか悪いとか、一概にはいえない。
13.攻撃的で脂ぎっていて筋肉質の人は、無理を重ねていて、いつも興奮状態にあります。酸素の消費量が多く活性酸素がふえて酸化が進みやすいので、色黒になる。つねに興奮系のホルモンが分泌された状態が続くと、高血圧、高血糖になり、いずれは生活習慣病につながる。働きすぎの人が、糖尿病や心臓疾患になるケースが多いのはこのためです。たとえがんになっても、がんにかかったおかげで生活習慣を変えられると感謝するくらいの気持ちで前向きに生きていくことで、ホルモンの作用も変わってきて、がんが退縮することもある。
麻生太郎元総理はカトリックだが、それが話題にさえならなかった。ドイツの新聞では、日本にカトリックの総理大臣が誕生したと報道された。
「池上彰著:池上彰の宗教がわかれば世界が見える、文藝春秋社、2012年代9刷」の「宗教大国アメリカ」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.アメリカでは、カトリックの信徒は大統領になれないと言われていた。1960年にケネディが大統領選挙に出たとき、ケネディはカトリックの信者だった。保守系のプロテスタントの聖職者たちは「ホワイトハウスがバチカンに支配される」と訴えた。カトリック教徒はローマ法王の命令を聞かなければいけないから、ケネディが大統領になったら、ローマ法王の傀儡になるだろうと危惧された。
2.ケネディは、「自分の信仰と国家への忠誠は別だ」と宣言した。「私はカトリックであるけれども、アメリカのために尽くす。国家においては他国の指示は受けない」と政教分離を宣言した。アメリカではいまでも、カトリックの大統領候補が出てくると、ローマ法王との関係が問われる。
3.日本では、総理大臣がどんな宗教でも気にされない。麻生太郎元総理はカトリックだが、それが話題にさえならなかった。ドイツの新聞では、日本にカトリックの総理大臣が誕生したと報道されていた。大平正芳元総理はプロテスタントだったが、総理に就任したとき、正月に伊勢神宮に参拝するのかどうか問題にされた。伊勢神宮の参拝は問題ないかと聞いたら、答はあいまいだった。日本では総理大臣の宗教が問題になることはない。
4.アメリカの首都ワシントンDCには、独立宣言の文章を起草した第3代大統領、トーマス・ジェファソンの記念館がある。ジェファソンが草した独立宣言には、「人間たちは平等に作られている」という文章があり、作ったのは創造主、すなわち神のことである。
5.1ドル紙幣には、「私たちは神を信じる」と書かれている。アメリカはイギリスから新天地を求めてやってきたキリスト教徒たちがつくった国である。みながキリスト教徒であることを前提としてできた国家である。ひとつの宗教を押しつけるとはけしからんと、大騒ぎになることはない。
6.アメリカの首都、ワシントンDCで街頭インタビューしたところ、90%の人が神を信じていると答えた。さらに聖書の言葉を一言一句、信じているという人が、34%もいた。都会ですら、この結果であり、日本人には信じがたい数字である。1998年に行われた国際比較調査でも、神を信じる人の割合は、アメリカがヨーロッパ諸国を大きく引き離している。
7.移民国家であるアメリカは、多様な宗教を平等に受け入れるという建前がある。アメリカ国内にいるユダヤ教の人々への配慮もある。彼らの影響力はとても大きい。アメリカの一大産業であるハリウッド映画の製作者や俳優にユダヤ人が多い。スピルバーグ、キューブリック、ウディ・アレン、20世紀FOXやパラマウント、ユニバーサルなど映画会社の創業者もユダヤ人である。彼らの多くは東欧で迫害され、アメリカに移民してきたユダヤ人である。
8.ウォール街に代表される金融業にも成功しているユダヤ人が多い。ヨーロッパで迫害されていたユダヤ人たちが、当時は卑しい職業とされた金融業についたのが始まりである。金貸しとして成功をおさめるほど嫌われ、ユダヤ系の金融業者としては、ゴールドマン・サックス、あるいは、「リーマンショック」の引き金となったリーマン・ブラザーズがいる。
9.リーマン・ブラザーズの前身であるシフ商会は、日露戦争のとき、まだ貧乏国だった日本が戦費を調達しようと、巨額の国債を発行したとき、それを売りさばいてくれた。当時、ロシアでユダヤ人に対する迫害が続いていたが、それを止めるために日本がロシアをやっつけてくれればいいと考え、ユダヤ人が応援してくれたわけである。
2013年08月17日
靖国が外交問題
戦地で、シベリア抑留で、空襲で、原爆で
様々な形で戦争に巻き込まれ
お亡くなりになったすべての方々に
心からの哀悼、追悼の気持ちで一杯。
靖国神社は国のために戦い、
犠牲となられて亡くなられた尊い英霊をお祀りしているところ
戦争で戦って命を亡くしていないA級戦犯を合祀ごうししてから問題化
1978年、靖国神社はA級戦犯とされる28人のうち、
14人を何を基準にしたのか「昭和殉難者」として合祀ごうしした。
A級戦犯を合祀ごうしする前は昭和天皇陛下もお参りされている。
内閣総理大臣がお参りしても近隣諸国は何も言わなかった。
何時の時点から近隣諸国が反発して来たか
原点に返ってしっかり議論するべき。
(8月16日ムネオ日記より)
なんとかならぬか
国会議員がみんなで参拝する
醜いパフォーマンス。
TV映像の顔ぶれの議員たちは
日本の恥である。
一人でひそかにお参りすればよい。
様々な形で戦争に巻き込まれ
お亡くなりになったすべての方々に
心からの哀悼、追悼の気持ちで一杯。
靖国神社は国のために戦い、
犠牲となられて亡くなられた尊い英霊をお祀りしているところ
戦争で戦って命を亡くしていないA級戦犯を合祀ごうししてから問題化
1978年、靖国神社はA級戦犯とされる28人のうち、
14人を何を基準にしたのか「昭和殉難者」として合祀ごうしした。
A級戦犯を合祀ごうしする前は昭和天皇陛下もお参りされている。
内閣総理大臣がお参りしても近隣諸国は何も言わなかった。
何時の時点から近隣諸国が反発して来たか
原点に返ってしっかり議論するべき。
(8月16日ムネオ日記より)
なんとかならぬか
国会議員がみんなで参拝する
醜いパフォーマンス。
TV映像の顔ぶれの議員たちは
日本の恥である。
一人でひそかにお参りすればよい。
日本全体の人口が減っていく中、地方のオフィス空室率は高まる一方。今のままでは存続できない市町村が多く出てくる。デトロイト市が、日本の地方都市の明日の姿になる。
8月16日付の大前研一さんの『 ニュースの視点 』(発行部数175,553部)は『 東南アジア自動車市場とフォード・モーター〜見直されるフォードの経営哲学 』と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.東南アジア主要6カ国の1〜6月の新車販売台数は、前年同期に比べ15%増の182万332台。2013年通年では過去最高だった昨年と同水準となる見込みで、日本車のシェアは80%を突破した。
2.日本車(トヨタ)の生産台数の全体で見れば、未だに米国が強いが、タイが大きく伸びて2位になっている。また中国市場、欧州市場が伸び悩む中、インドネシア市場が欧州を抜く日も近い。タイ、インドネシアといった東南アジアの持つウエートが重要になってきている。
3.スズキは2014年を目処にインドネシアに乗用車工場を新設すると発表した。投資額は約1000億円と言われているが、これも東南アジア重視の流れである。現在、インドネシア市場におけるシェアは、トヨタ、ダイハツ、三菱、スズキの順だが、今回の投資によってスズキが2位に上がってくると思われる。
4.日本の自動車メーカーの目が東南アジアへ向き始めている中、先日、日経新聞は「日本とフォード、すれ違いの歴史」と題する記事を掲載した。最近、日本とフォード・モーターには不協和音が多いとし、トヨタ自動車との提携を2年で解消することや、TPP交渉への日本の参加を反対していることを紹介している。
5.フォードのアラン・ムラーリー最高経営責任者(CEO)は、トヨタ生産方式を導入するなど親日派で知られることから、フォード創業家一族の影響力が働いていると分析しています。ちょうどヘンリー・フォード生誕150周年ということもあって、米国ではノスタルジックな雰囲気が強くなっています。今こそ、ヘンリー・フォードの時代に戻るべきじゃないか、という論調が強まっている。
6.ヘンリー・フォードはT型フォードを大量生産し、同時に従業員に「高賃金」を支払うことを何回も演説したことで有名である。従業員が高い給料を手にすれば消費が拡大し、 国全体が豊かになるという考えである。当時においても、他の搾取的な資本主義者とは違う「経営者の鑑」だと言われていた。
7.米国の労働分配率を見ると、ヘンリー・フォードの時代から悪化の一途を辿っている。 ヘンリー・フォードの時代には、資本家と労働者の分配率の差は、今よりも小さかったが、両社の格差は段々拡大し、現在では資本家に傾いている。
8.これは株式市場の優勢により、配当を行い、貯めた資産を海外に移すという流れがあり、労働者が重視されていないことが原因である。フォードと日本の不協和音という意味を考える時には、米国の自動車産業の「聖地」とも言える「デトロイト」という街のことを念頭に置いておく必要がある。
9.フォードのアラン・ムラーリー最高経営責任者(CEO)は評判が良く、優秀な経営者である。そのムラーリー氏が考えていることの1つは、「デトロイトを守る」ということである。ゆえに、TPPに対する日本の農業のごとく、デトロイトを守るために「ハンディキャップ」を獲得しようと画策しているのだと思われる。
10.先日デトロイト市は財政破綻しました。その結果、今のデトロイト市は、1日のうちに10数件の放火や犯罪がある。街灯も40%しか行き届いておらず、ますます犯罪が増えるという悪循環に陥っている。
11.米経済誌フォーブス電子版が今年2月に発表した「惨めな米都市番付」でも、暴力犯罪の多さや高い失業率、人口の減少や金融危機の影響などにより、デトロイトがワースト1位になっている。日本はこれを他人事だと思っている余裕はない。
12.代表的な例は、夕張市である。今日、同市の人口は最盛期と比較すると、10分の1以下に減少した。夕張市だけでなく、一昔前には「3割自治」と言われた日本の地方財政はさらに悪化しており、国の補助がなければ「1割自治」のレベルに落ちているところもある。 このような地域では、当然のことながら人口は減り、サービスレベルも下がっていく。
13.日本全体の人口が減っていく中、地方のオフィス空室率は高まる一方である。今のままでは存続できない市町村が多く出てくる。デトロイト市の事例が、まさに日本の地方都市の明日の姿になる。
1.東南アジア主要6カ国の1〜6月の新車販売台数は、前年同期に比べ15%増の182万332台。2013年通年では過去最高だった昨年と同水準となる見込みで、日本車のシェアは80%を突破した。
2.日本車(トヨタ)の生産台数の全体で見れば、未だに米国が強いが、タイが大きく伸びて2位になっている。また中国市場、欧州市場が伸び悩む中、インドネシア市場が欧州を抜く日も近い。タイ、インドネシアといった東南アジアの持つウエートが重要になってきている。
3.スズキは2014年を目処にインドネシアに乗用車工場を新設すると発表した。投資額は約1000億円と言われているが、これも東南アジア重視の流れである。現在、インドネシア市場におけるシェアは、トヨタ、ダイハツ、三菱、スズキの順だが、今回の投資によってスズキが2位に上がってくると思われる。
4.日本の自動車メーカーの目が東南アジアへ向き始めている中、先日、日経新聞は「日本とフォード、すれ違いの歴史」と題する記事を掲載した。最近、日本とフォード・モーターには不協和音が多いとし、トヨタ自動車との提携を2年で解消することや、TPP交渉への日本の参加を反対していることを紹介している。
5.フォードのアラン・ムラーリー最高経営責任者(CEO)は、トヨタ生産方式を導入するなど親日派で知られることから、フォード創業家一族の影響力が働いていると分析しています。ちょうどヘンリー・フォード生誕150周年ということもあって、米国ではノスタルジックな雰囲気が強くなっています。今こそ、ヘンリー・フォードの時代に戻るべきじゃないか、という論調が強まっている。
6.ヘンリー・フォードはT型フォードを大量生産し、同時に従業員に「高賃金」を支払うことを何回も演説したことで有名である。従業員が高い給料を手にすれば消費が拡大し、 国全体が豊かになるという考えである。当時においても、他の搾取的な資本主義者とは違う「経営者の鑑」だと言われていた。
7.米国の労働分配率を見ると、ヘンリー・フォードの時代から悪化の一途を辿っている。 ヘンリー・フォードの時代には、資本家と労働者の分配率の差は、今よりも小さかったが、両社の格差は段々拡大し、現在では資本家に傾いている。
8.これは株式市場の優勢により、配当を行い、貯めた資産を海外に移すという流れがあり、労働者が重視されていないことが原因である。フォードと日本の不協和音という意味を考える時には、米国の自動車産業の「聖地」とも言える「デトロイト」という街のことを念頭に置いておく必要がある。
9.フォードのアラン・ムラーリー最高経営責任者(CEO)は評判が良く、優秀な経営者である。そのムラーリー氏が考えていることの1つは、「デトロイトを守る」ということである。ゆえに、TPPに対する日本の農業のごとく、デトロイトを守るために「ハンディキャップ」を獲得しようと画策しているのだと思われる。
10.先日デトロイト市は財政破綻しました。その結果、今のデトロイト市は、1日のうちに10数件の放火や犯罪がある。街灯も40%しか行き届いておらず、ますます犯罪が増えるという悪循環に陥っている。
11.米経済誌フォーブス電子版が今年2月に発表した「惨めな米都市番付」でも、暴力犯罪の多さや高い失業率、人口の減少や金融危機の影響などにより、デトロイトがワースト1位になっている。日本はこれを他人事だと思っている余裕はない。
12.代表的な例は、夕張市である。今日、同市の人口は最盛期と比較すると、10分の1以下に減少した。夕張市だけでなく、一昔前には「3割自治」と言われた日本の地方財政はさらに悪化しており、国の補助がなければ「1割自治」のレベルに落ちているところもある。 このような地域では、当然のことながら人口は減り、サービスレベルも下がっていく。
13.日本全体の人口が減っていく中、地方のオフィス空室率は高まる一方である。今のままでは存続できない市町村が多く出てくる。デトロイト市の事例が、まさに日本の地方都市の明日の姿になる。