2006年03月04日
マンネリ化した成熟産業を成長産業に変革したわけ 
大前研一氏の著書「ザ・プロフェッショナル」にマンネリ化した成熟産業を成長産業に変革した事例を紹介している。重厚長大企業OBとしても参考になる発想転換がある。重厚長大成熟産業にも新しいビジネスモデルがありそうだ。生コンクリート業界は代わり映えしない商品と競争ルールでマンネリ化した競争が繰り広げられていた。生コンクリートは品質が劣化が激しく、ミキサー車に注入し始めた瞬間から凝固し始めるため迅速に輸送して納入しなければならない。市街地の交通渋滞などで計画的な配送計画が必要であり、顧客である建設会社に劣化していない高品質の製品を届ける必要がある。メキシコの一地場企業のセメックス社のCEOに就任したロレンサ・サンプラーノ氏は同社を生コンクリート業界で世界第三位の地位に成長させた。その理由は顧客の本当に求める配当サービスに事業の主軸を移したこと、即ち、情報、ロジスティックス、配送インフラまで、納入時間帯という概念を導入したことである。
ザ・プロフェッショナル
ザ・プロフェッショナル
