2006年05月06日
発電コストの計算の方法(2)
原子力発電所の導入を推進する方向に世界は動きはじめていることをこのブログでも述べたが、安全のためのコストをどこまで抑えることができるかにかかっている。米国の原子力発電所の操業率が80%を超えていること、地球温暖化などの環境問題、中国のエネルギー消費量の急上昇もその要因である。以前に発電コストについて述べた以下の内容も見直す必要がでてきた。
「発電コストの公表が電力会社ではなくて資源エネルギー庁からなされていることを不審に思う人が多い。kWhあたりの発電単価は、1999年までは「原子力:9円、石炭火力:10円、石油・ガス火力:11円、水力発電:13円」とされていたが、1999年以降、「原子力:5.9円、ガス火力:6.4円、石炭火力:6.5円、石油火力:10.2円、水力発電:13.6円」に変わっている。電気という商品を考えるとき、生産者の発電部門が卸業者の送電部門に販売する価格を発電コストと考えるのが分かりやすい。日本の電力会社は発電・送電・配電の3部門を統合していたために発電コストの計算方法が不明瞭になっていた。実際問題として、それぞれの発電所が上記の単価で電気を販売すると、原子力発電事業者は直ちに倒産し、水力発電所は儲かりすぎということになるらしい。電力会社が他の電力会社から電気を買うときの単価は、水力発電所の単価は4円から10円の幅があるとのことである。その価格の決定の根拠は「余剰電力」であるかどうかである。発電設備が買い取る電力会社専用のものであれば高く、それ以外の余剰電力は安く買い取られる。本来、商品の価格は需要と供給のバランスで決まるものであるが、電力の場合、夏場の日中に需要が高まり、中間期のよるは需要が下がるが原子力発電は24時間ほぼ一定の出力で発電するので、需給バランスで考えると即座に倒産すると言われる。真の発電単価は設備コスト、ランニングコスト、需要と供給の時間変化で計算できるはずである。単純に計算すると、風況の良い大型風力発電が3.7円で最も安くなる。小規模水力、バイオマスは10円程度、太陽光発電は55円である。厳密に計算するためには、太陽光発電は需要と供給のピークが比較的合致するので蓄電池などが不要になるが、風力や水力は供給能力を需要ピークに合わせる設備が必要になり、そのコストを考慮する必要がある。」
「発電コストの公表が電力会社ではなくて資源エネルギー庁からなされていることを不審に思う人が多い。kWhあたりの発電単価は、1999年までは「原子力:9円、石炭火力:10円、石油・ガス火力:11円、水力発電:13円」とされていたが、1999年以降、「原子力:5.9円、ガス火力:6.4円、石炭火力:6.5円、石油火力:10.2円、水力発電:13.6円」に変わっている。電気という商品を考えるとき、生産者の発電部門が卸業者の送電部門に販売する価格を発電コストと考えるのが分かりやすい。日本の電力会社は発電・送電・配電の3部門を統合していたために発電コストの計算方法が不明瞭になっていた。実際問題として、それぞれの発電所が上記の単価で電気を販売すると、原子力発電事業者は直ちに倒産し、水力発電所は儲かりすぎということになるらしい。電力会社が他の電力会社から電気を買うときの単価は、水力発電所の単価は4円から10円の幅があるとのことである。その価格の決定の根拠は「余剰電力」であるかどうかである。発電設備が買い取る電力会社専用のものであれば高く、それ以外の余剰電力は安く買い取られる。本来、商品の価格は需要と供給のバランスで決まるものであるが、電力の場合、夏場の日中に需要が高まり、中間期のよるは需要が下がるが原子力発電は24時間ほぼ一定の出力で発電するので、需給バランスで考えると即座に倒産すると言われる。真の発電単価は設備コスト、ランニングコスト、需要と供給の時間変化で計算できるはずである。単純に計算すると、風況の良い大型風力発電が3.7円で最も安くなる。小規模水力、バイオマスは10円程度、太陽光発電は55円である。厳密に計算するためには、太陽光発電は需要と供給のピークが比較的合致するので蓄電池などが不要になるが、風力や水力は供給能力を需要ピークに合わせる設備が必要になり、そのコストを考慮する必要がある。」