2006年08月24日

電気自動車の本格的普及に向けて 3

「経済産業省が8月23日、電気自動車の本格的普及に向けて充電式自動車用電池を産学官共同で研究開発する」という記事が8月24日付読売新聞で報道されている。燃料電池自動車などに比べて力の入れ方が足りないことに国も漸く気がついたらしい。その内容は3段階あり、第1段階では現時点での最高性能のリチウム電池の価格を半分に下げる、第2段階で電池の性能を1.5倍、価格を7分の1にする、第3段階でリチウムイオン電池に代わる革新的電池として性能を7倍、価格を40分の1にする、というものである。第2段階でも軽自動車クラスなら充分実用化できる。自転車ですでに実用化している。集合住宅でもカセット式の電池部分を取り外して夜間自宅の充電器にセットしておけば翌日1日分の充分は可能である。
本ブログでもこれまで、下記の記事で充電式電気自動車は燃料電池自動車より有望という提案をしている。
・電気自動車の燃費はガソリン車の10分の1以下
原油を一次エネルギーとする場合、ガソリンエンジン自動車の総合効率は定速時は14%、加速時9%に対して、電気自動車の場合は、定速時は21%、加速時は16%となる。比率にして約1.5倍の効率である。ガソリンエンジンの場合、原油をガソリンに精製し輸送するときに10%のエネルギーを損失し90%になり、ガソリンエンジンの効率は定速時、15%、全体で0.9×0.15=0.14となる。電気自動車の場合、原油で火力発電所で発電するときの効率は39%、それを送電するときに95%、充電するときに70%、駆動モータの効率は80%であり、全体で0.39×0.95×0.7×0.8=0.21となる。燃料費を比較するとガソリンエンジン車では約100円/L÷10km/L=10円/km、すなわち1km走行するのに10円掛かる。電気自動車の場合、深夜電力で充電するとして、約6円/kWh÷7km/kWh=0.9円/km、すなわち、1km走行するのに1円掛からず、0.9円で済み、ガソリンエンジンの10分の1以下となる。
ガソリン1リットル(L)の価格100円、電気代1kWh15円として、走行距離100km当たりの燃費を金額で比較するとガソリンエンジン車では100km÷8km/L×100円/L=1250円、電気自動車では100km÷7km/kWh×15円/kWh=214円、すなわち、電気自動車の燃費は1250円÷214円=47km/L(ガソリン換算)になる。
船瀬俊介:疾れ!電気自動車、築地書館、2004年、

疾(はし)れ!電気自動車―電気自動車〈EV〉vs燃料電池車〈FCV〉


yuji5327 at 06:30 
新技術 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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・一般:火曜日、水曜日



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