2006年11月11日
赤ちゃんはスリッパの裏をなめても平気?
堀内勲著「赤ちゃんはスリッパの裏をなめても平気」ダイヤモンド社、2002年は、題名の意外性で引きつけられて読んでみたが、日常の生活環境での微生物との係わりを分かりやすく解説した本である。標題に関連する部分を紹介すると、以下のとおりである。
「母乳で育てられた赤ん坊のお腹の中には乳酸菌の一種であるビフィズス菌があふれている。赤ん坊は目を離すと玩具を口に含んだり、スリッパでもなめてしまう。しかし、それが原因で感染症にかかるということはほとんどない。それは、乳酸菌という細菌の酸が赤ちゃんの体内に侵入した病原菌の働きを抑制するからである。また、赤ちゃんの「よだれ」の中には殺菌性物質であるリゾチームやトランスフェリンがふくまれており、さらに抗体(免疫グロブリンというタンパク質)の一つであるIgAが沢山含まれている。赤ちゃんには病原性微生物に対するガード機能が2重、3重に備わっている」ということである。
しかし、著者は同じ著書の中で、ペットボトルを持って街を歩く若者たちのが信号待ちでキャップをひねって口を付けている場面を見ると、その飲み口の微生物が気になるとのことである。人間の皮膚の表面には約1兆個の細菌が生息しており、通常の健康な人の口は細菌の巣で、唾液1CCに1000万個、口の中には100億個あり、それがペットボトルの飲み口について繁殖しているとのことである。赤ん坊の口の中は無菌状態とは言え時間が経てばだんだん普通の人と同じになる。
この二つの話の関係が不明である。スリッパの裏とペットボトルの飲み口とどちらが危険なのだろうか?
赤ちゃんはスリッパの裏をなめても平気―あなたの周りの微生物がわかる本
「母乳で育てられた赤ん坊のお腹の中には乳酸菌の一種であるビフィズス菌があふれている。赤ん坊は目を離すと玩具を口に含んだり、スリッパでもなめてしまう。しかし、それが原因で感染症にかかるということはほとんどない。それは、乳酸菌という細菌の酸が赤ちゃんの体内に侵入した病原菌の働きを抑制するからである。また、赤ちゃんの「よだれ」の中には殺菌性物質であるリゾチームやトランスフェリンがふくまれており、さらに抗体(免疫グロブリンというタンパク質)の一つであるIgAが沢山含まれている。赤ちゃんには病原性微生物に対するガード機能が2重、3重に備わっている」ということである。
しかし、著者は同じ著書の中で、ペットボトルを持って街を歩く若者たちのが信号待ちでキャップをひねって口を付けている場面を見ると、その飲み口の微生物が気になるとのことである。人間の皮膚の表面には約1兆個の細菌が生息しており、通常の健康な人の口は細菌の巣で、唾液1CCに1000万個、口の中には100億個あり、それがペットボトルの飲み口について繁殖しているとのことである。赤ん坊の口の中は無菌状態とは言え時間が経てばだんだん普通の人と同じになる。
この二つの話の関係が不明である。スリッパの裏とペットボトルの飲み口とどちらが危険なのだろうか?
赤ちゃんはスリッパの裏をなめても平気―あなたの周りの微生物がわかる本