2008年01月29日

知識と知恵のギャップについて 3

「サイモン・クリッチリー著、佐藤透訳:ヨーロッパ大陸の哲学、岩波書店、2004年」を2008年01月25日に「イギリス人のヨロッパ(大陸)の好き嫌い」と題して紹介した。本書の1章「知識と知恵のギャップ」にも引き込まれた。
概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.哲学とは「知恵を愛すること」である。自分が知恵を愛しているならば、哲学はおそらく学ぶべきテーマであろう。
2.哲学が教える知恵とは、ソクラテスやその後の古代の哲学者たちにとって、哲学が教える知恵とは「良き人生を送るとはどういうことか」に関わることである。
そして、良き人生とは幸福な人生でもあるということを自明なこととしていた。
3.このことを決定的にしたのは、アリストテレスであり、ストア派のヘレニズム学派によっても、当然のこととされた。
4. 結果的に、哲学は最高の幸福の達成は「清廉な観想の生活ももたらし、反省的な生活。吟味的な生活であり、吟味されない生活は生きるに値しない」とされていrた。
5.哲学は人間形成が目的になり、単に人間に知的情報(知識)を与えるものではない。
6.古代人にとっての哲学は、日常的な社会生活とはかけ離れていなかった。すなわち、端的には政治的生活の公共領域に生じるもので、実践的活動であった。
7.17世紀以降に、哲学が理論的になり哲学者が生まれ、専門職業的哲学者が生まれてしまい、知識が知恵の上位に居座るようになった。

多少、自分の主観の入った表現になった。入社して間もない頃、重役の一人に、なぜか、その言動が自分の波長に合うなと感じていた人がいたが、その重役が、「諸君には知識があるのかもしれないが知恵の方が大事だぞ」と言われたことを思い出す。
1冊でわかるヨーロッパ大陸の哲学 (1冊でわかる)


yuji5327 at 07:22 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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