2008年09月29日
創造性を阻むものは何か?
「ジェイムス・L・アダムス著、大前研一訳:メンタル・ブロックバスター、プレジデント社、1999年」には、われわれの独創力を拒んでいるメンタルな壁を認識させてくれる本である。「第4章:文化と環境の壁」の第1の創造性、第2の創造性の考え方も面白い。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.第1の創造性とは、無意識から生じる創造性で、今存在するものから全く新しい発見を見出すこと。第2の創造性とは、創造的でない人が多くの人々と共に作業し、それまで歩んできた人々の実績に基づき、注意深く、創造したり発見したりすること、としている。
2.ジェイムス・P・ワトソンのDNAの2重らせん構造は、人間的な左利きのプロセスにより発見された、第1の創造性によるものと主張している。
3.1960年代のアポロ宇宙船の開発は第2の創造性と見る向きもあるが、実は第1の創造性も大活躍している。宇宙船をデザインするにも高度な芸術性が関与している。論理的には前例がなかったためである。
4.第1の創造性は予測も困難で安定していない。そのための活動資金を集めるのも難しい。特に人文科学的分野でそれが言える。
5.多くの画家志望者は、今の安い給料の長時間の仕事のために、好きな絵を描くことができないとして嘆くが、自分は技術者として生活できるのだから、絵を描く時間もエネルギーもあるという見方もできる。
6.誰もが伝統ばかり重んじるようになると、ある特定の分野で変化が必要な場合にもそれを見過ごしてしまう。根っからの保守主義者はこの部類である。古きよき時代に育ち、昔の生活ばかり追い求めている人には創造的発想者になろうという気すらおきない。変化ばかり求めているひとは危ないかもしれないが、創造的発想と単なる変化とは異なり、創造的発想には希望がある。メンタル・ブロックバスター―自由な発想を妨げる6つの壁をぶち破れ
1.第1の創造性とは、無意識から生じる創造性で、今存在するものから全く新しい発見を見出すこと。第2の創造性とは、創造的でない人が多くの人々と共に作業し、それまで歩んできた人々の実績に基づき、注意深く、創造したり発見したりすること、としている。
2.ジェイムス・P・ワトソンのDNAの2重らせん構造は、人間的な左利きのプロセスにより発見された、第1の創造性によるものと主張している。
3.1960年代のアポロ宇宙船の開発は第2の創造性と見る向きもあるが、実は第1の創造性も大活躍している。宇宙船をデザインするにも高度な芸術性が関与している。論理的には前例がなかったためである。
4.第1の創造性は予測も困難で安定していない。そのための活動資金を集めるのも難しい。特に人文科学的分野でそれが言える。
5.多くの画家志望者は、今の安い給料の長時間の仕事のために、好きな絵を描くことができないとして嘆くが、自分は技術者として生活できるのだから、絵を描く時間もエネルギーもあるという見方もできる。
6.誰もが伝統ばかり重んじるようになると、ある特定の分野で変化が必要な場合にもそれを見過ごしてしまう。根っからの保守主義者はこの部類である。古きよき時代に育ち、昔の生活ばかり追い求めている人には創造的発想者になろうという気すらおきない。変化ばかり求めているひとは危ないかもしれないが、創造的発想と単なる変化とは異なり、創造的発想には希望がある。メンタル・ブロックバスター―自由な発想を妨げる6つの壁をぶち破れ