2009年09月29日

地球温暖化の要因の相当部分に人為的なもの以外に自然変動によるものがある 3

9月25日付けの日経産業オンラインニュースに配信されている「大気が打ち明ける温暖化の主犯」と題する科学技術部編集委員の吉川和輝氏の記事が目を引いた。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.20世紀後半に急速に進行したとされる地球温暖化の相当部分は、二酸化炭素(CO2)など人為的な要因とは別の自然変動として説明できる。筑波大学のグループがこんな結論につながる研究結果をまとめている。今後の気候変動を正確に予測する上でも注目される成果である。
2.筑波大学の田中博教授(大気科学)と大学院生の大橋正宏さんによる研究結果であり、9月末発行の日本気象学会機関誌「天気」に論文が掲載される。
3.田中教授らが注目したのは、北半球の気象や気候と深い関係をもつ北極振動という大気の振動現象である。北緯60度付近をはさんで、南北の気圧が、一方が平年より高いときにもう一方が低くなるというように、シーソーのように変動する。、この北極振動に伴う気温変化のパターンと、近年の地球温暖化にみられる変化パターンがとてもよく似ているのは興味深いことである。
4.20世紀の北半球の地上気温の推移と北極振動指数は高い相関があることは1998年にトンプソンとウォーレスが発表している。地球温暖化はシベリア付近で最も著しく、カナダ北部でも気温上昇は顕著である。一方でグリーンランド周辺の気温は低下している。これは北極振動の指数がプラスになったときの地上気温の変動パターンに一致している。
5.平均気温も北極振動指数が正の時に上昇し、負の時に下降するという傾向がある。1970年代からの気温上昇の時期は、ちょうど10年規模(20〜30年)の北極振動がプラスの時期に重なる。気温上昇がCO2の上昇に伴うものなのか、北極振動がこの時期偶然にプラスの側になったことに伴って、温度上昇が底上げされたものなのかという点が問題になってくる。
6.気候モデルを使い、初期条件を少しずつ変えて北極振動を再現してみた。それによると、それらの平均値は20世紀も21世紀も内部変動が大きいことが分かった。しかし、20世紀の平均値は観測値を再現していないと田中教授は指摘している。
7.田中教授らは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)報告書に使われた気候モデルによる温暖化予測に現れる北極振動を解析した。これを内部変動と、外部要因によるものに分けて調べた結果は、それがカオス的な内部変動によるものであるということを指摘した。
8.田中教授は1970年以降の平均気温の上昇について、「CO2の増加などの要因が寄与していることは否定しない」としつつ、「1970年代以降の温暖化の約半分は自然変動で説明できる」と考えている。北極振動がカオス的な内部変動だとすると「原理的に将来予測し得ない対象」であると田中教授は指摘している。気候モデルによる将来予測の信頼性の問題でもある。
(この理論が日本の25%削減の目標達成に向けた行動に影響するとは考えにくいが、数十年後、日本の鳩山イニシアティブがどれだけ貢献したかを検証するときに、実測データが予想と違うときの根拠になりうるかもしれない)



yuji5327 at 06:43トラックバック(0) 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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