2009年09月30日

電気自動車に充電する電気は化石燃料に依存しなくてもよい

8月13日の当ブログで「平井晴己・松尾雄司・宇野宏・永富悠共著:自動車用燃料としての電気エネルギーの現状と今後の動向について、エネルギー経済、(財)日本エネルギー経済研究所、2009年6月号」を紹介した。これから普及するであろう電気自動車が化石燃料を焚く火力発電所の電力を使わずに、原子力発電と再生可能エネルギー(太陽光発電、風力発電)での充電で賄いきれるのかという問いに答える趣旨の内容にするつもりであったが、説明が不十分であったので、再度、取り上げたい。概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2050年の原子力・再生可能エネルギーの供給可能量を資源エネルギー庁が試算すると約15兆kWh/年になる。内訳は原子力:6兆、風力発電:5兆、太陽光発電:4兆である。同じ試算をIEEJでは6兆kWh/年としている
2.2050年に自動車が全部、電気自動車に置換わるとして、それが充電する電力が原子力・再生可能エネルギーで賄えるとすると、現在、高速道路の無料化はCO2による地球温暖化問題への対策に逆行するという心配も無用になる。
3.電気自動車の燃費(消費電力)は110Wh/km程度であり、年間の1台あたりの平均走行距離が約1万kmとするとして試算する。世界の乗用車の保有台数を20億台(80億人の世界の人口の4人に1台)とすると、100%が電気自動車に置換わるとすると、必要な電力量は2.2兆kWh/年となる。1.で述べた数値と比較すると、原子力はもとより風力発電でも太陽光発電でも単独で賄えることになる。
4.但し、自動車用の電力は、原子力は80%、風力発電は20%、太陽光発電は12%の稼働率で発電し、発電された電力は100%、自動車用電源として供給されると仮定している。実際には、夜間充電を前提にすれば、原子力発電はベースロードのうち夜間の8時間分のみが供給され、太陽光発電は昼間に発電した電力で蓄電池を経由して充電することになる。
5.LCA(ライフサイクルアセスメント)による電源別のCO2排出量も考慮しなければならない。すなわち、原子力発電でも、風力発電でも太陽光発電でも、その設備を作る材料を製造するときや運搬するときに化石燃料を使えば、そこでCO2が発生する。ちなみに、各種発電設備の発電量当たり(送電端)CO2排出量を比較すると以下のようになる。
\价魂侘枠電所:980g-CO2/kWh
∪侈火力発電所:780g-CO2/kWh
LNG火力発電所:630g-CO2/kWh
LNG複合火力発電所:520g-CO2/kWh
ジ胸厠枠電所:19g-CO2/kWh
β斥杆発電:10g-CO2/kWh
地熱発電所:10g-CO2/kWh
風力発電:8 g-CO2/kWh
水力発電:2 g-CO2/kWh
(石炭火力発電は太陽光発電や風力発電の約100倍のCO2を排出していることになる。)



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
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