2009年10月29日

「目から鱗が落ちる」カイロスがその人の人生を輝かせる 3

「日野原重明著:いのちのメッセージ、三笠書房、2009」は100歳間近の著者の最近の著書であるが、10年以上前の著書と比べても新鮮である。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「健康」とは十分な睡眠や朝食をとるといった決まった形ではなく「順応上手」であることである。うたた寝をして風邪をひくことはあっても、裸で寒稽古しても風邪をひかない、ことを医学的に説明すれば、精神力でホルモンの分泌を促進しからだに強い抵抗力ができるからである。
2.生物学者ルネ・デユポスの「人間であるために」という著書にある「人間は、周囲の環境に対する自分の意思の決定を積み重ねていくことにより、将来を形づくることができる」
3.若い時代には「ひと夏」というのは長かったものだが、今は、夏が来たと思ったら、もう秋の風が吹いていると、感じるようになっている。夢は遠くに置きながら、今日何をするか、今日の現実に足をとどめることが大切だと思っている。
4.文芸評論家の小林秀雄の「人間はいくら知識があっても、学問があっても、やさしいこころがなければ立派な人間とはいえない。優しいこころとは感じることである」という言葉が気に入っている。どうすれば感性を培うことができるのかと考えると、著者は「人との出会い、邂逅」と思っている。「あの人と出会わなかったら、今の私はない」という気持ちである。
5.ギリシャ語には、時間を表す言葉が二つある。ひとつは「クロノス」であり、もうひとつは「カイロス」である。クロノスは1秒1秒を刻む時計の示す時間、カイロスは、歴史の中や自分の中で決定的な瞬間を示す言葉である。「目から鱗が落ちる」という表現があるが、これまでのものの見方が根本的に変わるとき、それをカイロスという。
6.300年前に、レオナルド・ダ・ビンチが若い人に贈った言葉「老年の欠乏をおぎなうに足るものを青年時代に獲得しておけ」というのは、最後まで輝いて生きるために備えるということである。



いのちのメッセージ―今日また「新しい人生」がはじまる…
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
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