2010年05月30日

ドイツ人の考え方の背景 3

5月26日付の「魚の目」の佐藤優氏の記事が面白い。特に、ドイツ人の考え方を述べた部分は共感する部分も多い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ヨーロッパにおいて、特に、ドイツ語の文化圏において本屋さんというのは特別な意味を持っている。ドイツ連邦共和国は特殊な規則を持っている。家系がドイツ人であることが証明されれば、誰であってもドイツ連邦共和国のパスポートを渡す。東ドイツの人たちが西ドイツに入ると、その瞬間に西ドイツのパスポートを発行してもらえる。ベルリンの壁が崩壊した時には、その前にハンガリー経由で大量の東ドイツ人の流出があった。西ドイツにドイツ人を持ってこようとした。
2.別のドイツ人問題というのは、ボルガ・ドイツ人をはじめとする旧ソ連領の問題である。帝政ロシアの時代、ロシア人貴族はサンクトペテルブルクやモスクワに住んでいて、ロシア語をしゃべれない。ふだんはフランス語で話をしている。イギリスやフランスに簡単に遊びに行き、生活をしている。不在地主では農場の面倒はドイツ人を雇って任せた。ロシア人に任せると、金をくすねたりするし、マネージメントをきちんとしない。それに農民をいじめすぎるから反乱が起きたりする。
3. 16世紀の終わり以降、多くのドイツ人がロシアに流入した。理由は宗教的な理由である。ドイツで宗教改革があってカトリックとプロテスタントに分かれた。そのあと、プロテスタントの側で、宗教改革急進派というグループが出てきた。再洗礼派とか、メノナイトという人たちである。汝殺すことなかれというイエス様の山上の垂訓を守るため、国家の徴兵には参加せず軍事行為には従事しなかった。
4.プロテスタントの主流派は、鳥籠にこの人たちを入れて、木からぶら下げてカラスがつつけるくらいの隙間が空けて、見せしめにもかかわらず、宗教改革急進派の人たちは信仰を捨てなかった。そこに目をつけたのがロシアで、兵役にとらないから、農民をマネジメントするためロシアに来てくださいと呼び込んだために、16世紀から17世紀にかけてロシアのボルガ川沿岸にドイツ人が移住した。
5.第2次世界大戦が始まる前に、現在のボルゴグラード、当時のスターリングラード付近に住んでいたドイツ人がナチスと一緒になるのではないかとスターリンは恐れた。そのためドイツ人をカザフスタンやウズベキスタンの砂漠に強制追放した。
6.その時期にもうひとつ、極東から強制追放された民族が朝鮮人である。ハバロフスクの南からウラジオストックにかけて多くの朝鮮人が住んでいた、スターリンは朝鮮人が日本のスパイになると疑い、大量の朝鮮人をカザフスタンやウズベキスタンにを追放した。
7.このドイツ人たちは16世紀、17世紀を中心に移住したドイツ人で、現在のドイツ人と違うドイツ語を使うので、そのドイツ人たちのために、ドイツ語の新聞で「ノイエス・レーベン(Neues Leben)」という新聞をソ連時代に出している。こういう通じへんなドイツ語を使うドイツ人たちの生活様式は現在もロシア人に近くなっている。
8.この人たちがドイツに帰ってくると、パスポートを与えなければならない。ところがドイツの中で大変な問題を引き起こしてしまう。全く生活習慣も違うし、宗教的な伝統も違う。だからこのドイツ人たちに極力帰らないでくれという取引をソ連政府とウラで、当時の西ドイツ政府はやっていた。大量のお金をカザフ周辺に入れて、ドイツの文化センターをつくり、現地で合弁企業をつくり、そのドイツ人が旧ソ連の中で生活ができるようにした。こういうバラバラなドイツ人が自らをドイツ人と意識するようになるには、18世紀の終わりから19世紀の頭にかけてである。
9.ルターが聖書をドイツ語に翻訳して、それに合わせて、その文字に書かれたドイツ語に合わせて話すようになった。あちこちで読書会が行われた。それを通じてドイツ人だという意識が生まれた。活字離れをしている今の日本の場合も、日本の標準語が東京の山の手の方言をベースに作られたといのは間違いで、まずは書き言葉ができて、それに合わせて話すようになって、日本人という意識ができてきた。
10.言語と民族意識は非常に関係している。日本でマックス・ウェーバーの影響が大きいのは、社会主義の影響が非常に強くなって、インテリたちがマルクス主義に強く関心を持っている時に、どうもそれは違うんだと考える学生たちが勉強会をして、ウェーバーに講義を依頼したためである。 


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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