2011年02月25日

ジャーナリズムも学界も自国の行なった残虐行為については詳しく調査しない 3

「鶴見俊輔監修 Noam Chomsky ノーム・チョムスキー リトル・モア社、2002年」のノーム・チョムスキーはMITの教授でアメリカの真実を語る数少ない有識人である。メディアには煙たがれており、大メディアに取り上げられることが比較的少ない。
2002年3月21日にカリフォル一一ア州バークレー、バークレー・コミュニティシアターで行われた講演会では、アメリカの実質的なテロ行為について暴露している。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.1980年頃、アメリカの対外軍事援助をもっとも多く受けていたエルサルバドルでは、ものすごい残虐行為が行われていた。SOA(ラテンアメリカ人兵士と警察官の養成機関、現在のWHISC)の資料に記されている。アメリカ軍は、1960年代後半からカトリック教会の一部の聖職者が起こした、貧しい民衆の立場からキリスト教をとらえ直そうとした運動を抑圧した。
2.アメリカのテロとの戦いの主な標的の一つがカトリック教会である。エルサルバドルがその事例である。エルサルバドルでは、1980年代の大司教の殺害で弾圧が始まり、有力なイエズス会神父6人の殺害で幕を閉じた。誰もこの事実を知らないことが、アメリカ社会の知識人文化の奇妙なところである。殺された人たちの名前も著作も読まれていたと思うが、
3.中東がアメリカのテロとの戦いの第2の焦点である。国が支援したテロによる残虐行為が多かったことは確かである。最悪の例は、1982年のイスラエルによるレバノン侵攻であり、2万人が犠牲になった。これは国際テロである。アメリカがゴーサインを出し、武器を供与し、国連の安全保障理事会での、戦闘を中止し軍隊を撤退させる決議に拒否権を行使したような外交的なサポートで実現し、レバノン侵攻は大成功で終わった。
4.侵攻はイスラエルでは「占領地域のための戦い」と呼ばれていた。PLOが執拗に話し合いによる紛争の解決を求めたが、イスラエルは話し合いによる解決は望まなかった。そしてPLOの破壊と追い出しに大成功した。これは国際テロのお手本ともいえる。アメリカ政府はテロの定義を「政治的、宗教的、もしくは他の目的で、脅迫や恐怖を誘発するために、民間人に対して脅しや暴力を行使する」としている。アメリカが決定的な役割を果たした国際テロである。
5.これは国際テロよりもはるかに悪質な侵略だと呼ぶ人もいる。もし侵略であれば、アメリカとイスラエルの指導部はニュールンベルグ裁判にかけられるべきである。単なる国際テロとしておくことで、それが避けられた。アメリカは、この戦争の理由を20年間偽ってきた。さすがに『ニューヨーク・タイムズ』が実態を明らかにした。つまりあの戦争は政治目的のためだけに戦われた。ヨルダン川西岸のための戦争で、パレスチナ側からの話し合いという「脅威」を排除するためだった。
6.この20年間、アメリカ国民だけが知らされなかった。やっと真実を述べた文章が存在することがわかった。それらが『ニューヨーク・タイムズ』から引用できるようになったのは、まずは改善である。
7.中東におけるテロは他にもある。中東でのテロのピークは1985年であった。中東で起きた最悪のテロ行為は3つ挙げられる。
1)ベイルートで車に爆弾が仕掛けられた事件です。モスクの外に仕掛けられ、モスクから人々が立ち去る時間にタイマーが合わせられて狙い通り80名が亡くなり、250名が負傷した。この事件は元をたどればCIAやイギリスの諜報部にたどり着くが、メディアは取り上げなかった。
2)その数カ月後のイスラエルによるチュニス爆撃である。チュニジア人およびパレスチナ人75名が亡くなった。イスラエルではヘブライ語新聞の記者によって生々しく伝えられたが、アメリカではあまり大きくは報道されなかった。これもアメリカが深く関与した国際テロであった。この爆撃についてシュルツ国務長官はイスラエルの外相に電話で祝辞を述べたが、国連の安保理がイスラエルを武力侵略のかどで糾弾した後、シュルツ長官はこの虐殺への賛辞を撤回した。アメリカが、その決議を棄権したのは自国の非を認めたと同然である。これも武力侵略とはせずに国際テロと呼ぶことにしている。
3)1985年3月にペレス首相がレバノン南部に対して行なったアイアンフィスト作戦である。イスラエル軍の最高司令部がテロリスト村であるとみなした村を攻撃し、大規模な虐殺や残虐行為に及んだ。イスラエル軍によって多くの村民が殺された。また多くの人々がイスラエルに連行されて尋問され拷問され投獄された。
8.ジャーナリズムも学界も自国の行なった残虐行為については調査研究は行わないのが通例になっている。例えば、ベトナム戦争も、何百万の人々が犠牲になっているが、それ以上くわしくはわからない。南ベトナムにおけるアメリカの化学兵器で何十万人が亡くなったかをわざわざ数えたいと思う人はアメリカにはいない。アメリカ以外では大まかな推定の試みはあるが、アメリカでは論評しない。



Noam Chomskyノーム・チョムスキー
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yuji5327 at 06:44トラックバック(0) 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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