2011年10月01日

財務省寄りでない復興財源と国内産業支援の施策が大切 3

9月30日付けの大前研一さんのニュースの視点は『復興財源と国内産業支援〜財務省寄りの考えを改め適切な策を打つべき』と題する記事で、流石に的確である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.民主党税制調査会の藤井会長は9月18日、東日本大震災からの復興財源に充てる臨時増税について、政府税制調査会がまとめた増税案の税目以外も検討する考えを示した。先に野田首相が消費税増税案を外すよう指示したことを受けたもので、所得税などの増税幅を圧縮したい考えである。
2.野田首相は、「消費税は社会保障と税の一体改革の際に考える税目であり、復興財源とは別にした方がよい」と言っているが、この判断は財務省の意向を反映したものであり疑問ですある。
3.現在の国民感情からすると、消費税だけ早めに増税という形をとっても国民の納得を得ることができる。早いタイミングから消費税の増税を開始し、その分を早く復興財源に充てたほうが得策である。その上で2015年からは消費税を10%にするということで、全体としての数字も辻褄が合う。
4.たばこ税と相続税と法人税と所得税で対処するとの姿勢を見せているが、法人税の税率を40%から35%に変更するのは「数年後から」というのは理解に苦しむ。これらの決定は、野田首相が財務省の代弁者であることを表すもので、一国の首相が示す姿勢としてはマイナスの印象を与える。
5.野田首相は9月19日、円高に苦しむ企業の国内投資を後押しするため、2011年度第3次補正予算案に、3000億円規模の雇用創出産業立地補助金を盛り込む考えを明らかにした。また首相は同日、日産自動車工場や東京都大田区の自動車部品関連工場を視察し、中小企業向け支援を強化する方針を示していた。野田首相は工場の視察を終えた後、「現場を目の当たりにし、小説よりはるかにリアリティを持って、こういう人たちの仕事を支えていかなければならないと実感した」と述べた。首相になる前に100カ所くらい工場に足を運んで現場を見ておいてほしかった。
6.かつてパナソニックの工場を見学したことがあるが、やはり現場を見ていると感じるものがある。テレビの組立工場を見学した時、工場のラインで働いているスタッフが、普通なら片手で1つずつ処理するところを、両手に工具を持って次々と処理していく様を見て、私も驚愕した。
7.2011年度第3次補正予算について、野田首相は日産のカルロス・ゴーン社長らと意見交換した後、「日産の電気自動車のモーター開発は補助金によって支えられたということだったので、2010年度予算で計上した1400億円の倍以上積み上げるくらいの措置を取らなければいけない」と述べた。カルロス・ゴーン社長に上手く利用されたという感が拭えない。
8.中国の工場に行くと、入り口には過去にその工場を訪れた要人の写真が飾ってある。それだけ政治家も足を運んでいるということである。これは他の代議士に対しても言えることですが、産業政策を押し進める立場にあるなら、現場を知ることは非常に重要である。議員になってからでも遅くは無いので、是非現場に直接赴き、実感してもらいたい。



yuji5327 at 06:39トラックバック(0) 
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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