2012年11月23日

トルコのエルドアン首相は市長時代に行政手腕を発揮し、行政経験を通じて、中道穏健主義者となり、トルコに安定と繁栄をもたらした。

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「山内昌之著:中東危機の現状、学士会会報、No.896、2012年-后廚痢屮ぅ薀職争後の中東地域のパワーパランス」の小節が参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2003年に勃発したイラク戦争は中束の勢力分布を大きく変え、その後約10年間、2つの競合する勢力の均衡が続いた。1つは、ムバーラク大統領のエジプトとアプドゥッラー国王のサウジアラビアを中心とする「アラブ穏健派」である。この一派の背後にはアメリカが存在するので、アメリカが庇護するイスラエルも絡んでくる。もう1つは、イラク戦争翌年の2004年に結ばれた、シリアとイランの「イスラム急進派同盟」である。これら二つの勢力の対立と均衡は、三つの出来事で崩さた。
2..一つは、米軍のイラク完全撤退である。中東問題はアメリカ外交の最重要課題で、オパマ大統領も、就任当初から四つのテーマを挙げ、和平構想を練っていた。四つとは.僖譽好船別簑蠅硫魴茵↓▲ぅ薀の平和的秩序の樹立、タリパンの跋扈するアフガニスタンの無政府状態の収拾、ぅぅ薀鵑粒乏発の阻止、である。しかし、これらの課題に著しい成果を残せないまま、イラク撤退などアメリカの中東離れが始まった。
3.二つ目は、「アラブの春」に見られる民主化運動の広がりと、それに対する湾岸協力会議(以下、GCC)の弾力的な反応である。GCCは、日本ではあまり注目されないが、中東において最大の影響力がある政治経済協力機構である。クウェート・カタール・アラブ首長国連邦・サウジアラビア・バーレーン・オマーンという、ペルシャ湾岸の首長制ないし王制を採る6ヶ国からなっている。
4、三つ目は、イランの凋落とトルコの台頭である。イラク戦争の最大の勝利者はアメリカではなく、イランである。アメリカの開戦動機は、大量破壊兵器の排除と民主化の実現であったが、結果としてシーア派国家のイランは一兵の犠牲も出さず、アメリカに9・11の犠牲者2982人を上回る4000人以上の犠牲を出させ、フセイン政権を打倒させた結果、イラクに成立したのはシーア派政権だった。イランとシーア派が得をするだけ、と知っていれば、アメリカはイラク戦争に踏み切らなかったかもしれない。
5.イラク戦争後、シーア派非アラブ国のイランが、スンニ派アラブ諸国の中東においてほぼ一人勝ち状態だった。最大の同盟国シリア、レバノンのシーア派テロ組織ヒズブラー、パレスチナ・ガサ地区のスンニ派テロ組織ハマス、シーア派政権のイラク、国民の多数派がシーア派である湾岸の王国バーレーンなどを通じ、地中海から湾岸にかけ、大イラン勢力圏が形成されつつあった。
6.民主革命が爆発したシリアは自国のことで手一杯で、同盟国として機能しなくなった。バーレーン騒乱に際し、イランは干渉を企てたが、GCCの横槍で失敗した。イランの覇権主義を嫌ったGCCは、ヨルダン王国の加入を認め、モロッコ王国にも加盟を申謂することで、今後、両国でバーレーンと同じ騒乱が起きても、イランの干渉を封じた。
7.アラブの春を機に、イランの地域覇権に陰りが見え始め、そこにトルコの新オスマン外交の矢が飛んできた。トルコは15世紀のオスマン帝国以来、アラブ地域のほぼ全域を支配してきたが、1922年のケマル・アタチユルクの革命によって共和国へと変化した。トルコは中東において珍しく、議会制民主主義・政権交代・複数政党政治が機能してきた国である。EUの準加盟国、かつNATOの正式加盟国という西側寄りのスタンスを維持しながら、同時にイスラム諸国会議機構(OIC)という、国連に常任代表を持つイスラム諸国の国際組織にも加盟している。
8.トルコは現在、エルドアン首相が率いる公正発展党が与党である。彼はイスタンブール市長も務めた人物で、そこで行政手腕を発揮して共和国首相に登りつめた。彼もその政党も、元はイスラム原理主義に染まっていたが、行政経験を通じて、イスラムと民主主義の共存について模索を重ねた結果、政治的リアリズムを持つ寛容な中道穏健主義者となり、トルコに今日の安定と繁栄をもたらした。
9.エルドアン首相とダウトオール外相がコンビを組む外交は、新オスマン外交と呼ばれ、近隣との紛争ゼロを目指している。このため、アラブの春以前はシリアやリビアの独裁者にも寛容で、市民の自由や人権を十分に尊重してこなかったという批判もある。しかし、チュニジアやエジプトで変化が生じると、トルコ政府は蜂起した市民の立場に接近し、リビアでもNATOの空爆に賛成した。シリア危機が始まるとデモ参加者の主張に賛成し、外相自らシリアに出向いてアサド政権に弾圧中止を要求した。EU加盟を望みながら実現がむずかしいトルコは、カスピ海から北アフリカ、バルカンからホルムズ海峡までを扱う積極外交策によって、イランの地域覇権への野望を牽制している



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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