2013年01月31日

社会問題を、緻密な調査報道によって当局を動かし、問題解決の一翼を担う。怒りや正義感、弱い人たちの味方になる使命感がなければ、良い記者にはなれない。

「本当のこと」を伝えない日本の新聞 (双葉新書)
「本当のこと」を伝えない日本の新聞 (双葉新書)
「マーティン・ファクラー著:本当のことを伝えない日本の新聞、双葉社、2012年」は、ずばり日本のジャーナリズムの問題点を暴いている。まず本書の「プログの登場でアメリカの新聞が抱いた危機感」「メディアの世界も競争社会」「アメリカに次いで高かった日本の貧困率」の小節の印象に残った部分の続きを補足して纏めると以下のようになる。
1.日本の記者は、総じて知識はあるが、情熱が欠けている。社会問題を目にしたときに、緻密な調査報道によって当局を動かす。その問題を解決するための一翼を担う。怒りや正義感、弱い人たちの味方になる、という使命感がなければ、良い記者にはなれない。
2.ほかの業界からジャーナリストに転身する人が多いだけでなく、反対にジャーナリストを辞めてほかの業界ヘキャリアを変えるケースも多い。PR会社や企業の広報には、ジャーナリスト出身者が大勢いる。大学教授になったり、金融関連の会社に転職する人もいる。
3.新しい情報を素早く集めてまとめたり、担当者に鋭い質問を投げかけて重要な情報を引
き出す。ジャーナリストに必要なそれらの能力は、PR会社や金融機関、大学教授の仕事でも役立つ。また、一般企業からヘッドハンティングされて、記者を辞めるケースもある。こうした転職は、メディアの世界もまた競争社会であることも関係している。ピラミッドにたとえるならば、三角形の底の部分には記者志望者がたくさんいるが、頂点に近づくほど席は限られてくる。
4.地方の小さなメディアでキャリアをスタートさせる記者の数は多いが、キャリアアップ競争のなかでどんどん脱落者が現われる。影響力のあるメディアの記者になれるのは、ほんの一握りだ。結局、ジャーナリストとしての限界を感じ、外の世界に転じる者が多くなる。
5.ジャーナリストという仕事への高い熱意と、評価されるに値する記事を書いてきた者だけが生き残っていく。アメリカのジャーナリストが全員優れているわけではないが、全体の意識の高さは胸を張って誇れる。
6.日本の新聞を読んでいて記者の情熱を感じることは少ない。なぜ日本の新聞記事が、これほどまでに熱っぽさに欠ける理由は、SPEEDIに関する報道でよくわかる。日本政府がスリーマイル島の原発事故をきっかけに多額の予算をかけて構築したSPEEDlというシステムについて紙面で徹底的に追及した記者は1人もいなかった。SPEEDIのデータをもっと早く公表すべきだった、と怒りをもって調査報道したのは朝日新聞のシリーズ「プロメテウスの罠」くらいのものだ。ただし、あまりにも時期が遅すぎた。
7.日本の新聞は、そもそも世のなかに埋もれている社会問題を積極的に取り上げることがあまりにも少なすぎる。むしろその役割はこれまで雑誌メディアが担ってきた。著者は、自民党政権時代に、日本の下流社会の問題をずっと取材していた。2年前に、日本の貧困問題についてまとまった記事を書いた。それまで、日本の貧困層の現状について厚生労働省に尋ねても、データがないと言われた。
8.日本は平等社会、総中流社会が実現した、貧困と呼べるような状態にある国民は日本にはいない」と言いたかった。2009年夏に民主党に政権交代すると、長妻昭氏が厚生労働大臣に任命された。長妻大臣が誕生すると、大臣の命令によって初めて貧困率の数字が公表された。計算しようと思えばできたのに、厚生労働省はずっと秘密にしていた。
9.長妻大臣は、OECD(経済協力開発機構)と同じ計算方法で日本の相対的貧困率、子ども(17歳以下)の相対的貧困率を計算するよう厚生労働省に指示した。相対的貧困率とは、簡単に言うと、可処分所得が平均値の半分にも満たない人の割合である。民主党政権になってから初めて発表された。
10.相対的貧困率の最新の数字は、98年:14.6%、01年:15.3%、04年:14.9%、07年:15.7%、10年:16.0%である。この数字は先進国の中でアメリカの17.12%に次いで高い。欧米のメディアは厚労省などの行政が発表するまえに独自に調査し当局を動かす。


yuji5327 at 06:25 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
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(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
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