2013年02月26日

人件費の安い中国やインドネシアに太刀打ちできない。スイスやドイツのように、高付加価値で他の国には真似のできない領域に特化した工業国家モデルを目指さなければならない。

クオリティ国家という戦略 これが日本の生きる道
クオリティ国家という戦略 これが日本の生きる道 [単行本]
「大前研一著:クオリティ国家という戦略、小学館、2013年1月」の「序章中途半端な国になってしまった日本」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.加工貿易立国という国家モデルが機能しなくなったならば、それに代わる新たな国家モデルに移行しなければならない。ドイツは依然として加工貿易立国モデルで、しかもドイツからの輸出で国が成り立っている。自動車の米国現地生産はごくわずかである。
2.製造業が衰退したアメリカは、工業国モデルを放棄して「サービス産業国モデル」へと、すでにシフトしている。1980年代のレーガン革命で規制撤廃を断行し、ボーダレス経済において基幹的な「金融」「通信」「運輸」の領域で強い産業を作るという方向に舵を切った。その成果として、シリコンバレーをはじめとする新たなソフト産業が次々に開花した。
3.日本ではアメリカのようなパラダイム転換がまだ起きていない。政府の国家戦略会議が策定した「日本再生戦略」を見ても、これから日本がどんな国家モデルを目指し、どんな産業を強化していくのか、というビジョンが全く見えない。2020年までの目標として「木材自給率を50%以上に」などという、支離滅裂なことばかり羅列している。
4.日本は加工貿易立国モデルのまま勢いを失い、日本企業は熾烈なグローバル競争の中で生き残るため、好むと好まざるとにかかわらず「脱・日本」の動きを加速している。このままでは、国の富は失われる一方である。
5.日本は加工貿易立国モデルでボリューム国家を目指してきて大成功を収め、曲がりなりにも世界第2位の経済大国になった。少子高齢化で人口が減少していく日本が引き続きボリューム国家を目指しても、人口が2倍以上のアメリカ、10倍の中国やインドにかなうはずがない。現在の延長線上に「解」がないのは明らかである。
6.日本が加工貿易立国モデルのままで行くなら、現在の1人当たりGDPを維持するためには、非常に高い付加価値を付けなければならない。コモディティの工業国家モデルでは、人件費の安い中国やインドネシアに太刀打ちできるはずがない。たとえばスイスの精密機械やドイツの産業機械のように、付加価値が高くて他の国には真似のできない領域に特化した専門的な工業国家モデルを目指さなければならない。
7.日本は、半導体および半導体製造装置、医療電子機器、工作機械などの分野では、世界で非常に強かったが、今や見る影もない。たとえば、1990年代半ばまで一世を風靡した日本の半導体製造装置の世界シェアは、ピーク時の10分の1くらいに下がっている。
8.日本が半導体製造装置、工作機器、医療用機器といった付加価値の高い領域を国策として絶対に守る、という意志があれば、それはさほど難しくはない。日本政府がコモディティの工業国家モデルと決別し、ドイツのようにハイエンドの工作機械や医療電子機器の世界シェアを獲得するというモデルにシフトすることは十分可能である。すでに基礎技術は全部持っているし、それらの領域はR&Dやイノベーションに時間と手間暇がかかるため、韓国や中国は自力でやりたくないからである。
9.そういう方向に日本は移行しようとしていない。移行するためには教育改革や税制の優遇措置、投資の傾斜配分などが必要となるが、日本の政府は何もやっていない。エルピーダやルネサスの救済に見られるように、コモディティ化して衰退した工業国家時代の製造業を生き長らえさせようとしているだけである。
10.今や日本のメーカーにM&A戦略で変革する余力はない。収益が出ない状態が10年以上続いたため、株式時価総額が下がってしまったからである。大半のメーカーはPBRが1倍を切っている。一般にPBRが1倍である時、株価が解散価値と等しいとされ、それ以下だと割安株として扱われる。1倍以下の水準では会社が保有する純資産の額より株式時価総額のほうが安い。よって、継続的に事業を行なうよりも解散したほうが株主の利益になる。
11.日本はかつて加工貿易立国という国家モデルで大成功した。大成功したので、加工貿易立国モデルが破綻したにもかかわらず、その成功モデルから抜け出せていない。だから株式市場はPBRがl以下、つまり、解散したほうがいい、という判定を下している。日本は早急に加工貿易立国とは異なる新たな国家モデルに移行しなければならない。それが今、日本に必要とされている国家戦略のパラダイム転換なのである。


yuji5327 at 07:43 
新技術 | 共通テーマ
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード