2013年08月24日
熟睡できたときは、全身がみずみずしくなる。成長ホルモンのはたらきによるものである。温まってから寝ると成長ホルモンもよく分泌される。
「安保徹著:まじめをやめれば病気にならない、PHP研究所、2011年13刷」の「第3章 いつも笑顔が病気にならない秘訣」の「熟睡がからだによい理由」の小節は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ホルモンの正体は、主にたんぱく質である。分予量が大きいことが特徴で、分泌量はごく微量でも血液中に放出されると長時間存在し、体内の隅々に行き渡り、さまざまな臓器や器官に影響をおよぼす。
2.私たちの心身の反応は、瞬時に神経を伝わって起こるものと、血液中を流れる生理活性物質によって起こるものの2種類がある。ホルモンは後者の生理活性物質である。
3.このホルモンが、自律神経と密接に関係している。ストレスを受けると交感神経が刺激されて心身が緊張状態に入り、脳やからだのさまざまな臓器からホルモンが血中に放出されて変化をもたらす。逆に、リラックスしたときには副交感神経が刺激されて、同様にリラックス系のホルモンが血中に分泌される。
4.不安や怒りなどで興奮したときには交感神経がはたらくが、そのときに放出されるのは、副腎皮質ホルモンや、副腎髄質から出るアドレナリン、甲状腺ホルモンなどがある。リラックスしたときにはたらく副交感神経支配のホルモンには、成長ホルモン、性ホルモン、インスリンなどがある。交感神経に支配される興奮系のホルモンのほうが副交感神経に支配されるリラックス系のホルモンよりも種類は多い。
5.ストレスなど興奮したときに最初に出るのが副腎皮質ホルモンである。副腎皮質ホルモンのステロイドは、肝臓でたんぱく質の糖化を促進して、血液中に糖を放出するので血糖値を上昇させる。さらに、喉仏の下にある甲状腺からは甲状腺ホルモンが分泌される。甲状腺ホルモンは新陳代謝を活発にする機能があるため、脈が速くなり、やはり血圧や血糖値が上がる。
6.甲状腺ホルモンの異常放出になる病気に、バセドウ氏病がある。動悸や頻拍、汗かき、たくさん食べてもやせる、手の指が震える、疲れやすいなどの症状や、目が飛び出たようになる眼球突出などの症状が出てくる。
7.交感神経が優位になると、血流が悪くなり顔色が青ざめ、唾液が出にくくなって消化吸収が悪くなり、腸の蠕動運動が抑制されて便秘になったりする。ストレス状態が続くと便秘になったり食欲がなくなるのは、こうしたホルモンの作用のためである。
8.興奮状態が続くと、夜眠れなくなったり、疲労が蓄積されて心臓に大きな負担がかかる。糖尿病や高血圧になるリスクも高くなる。その状態が、長く続けば、狭心症、不整脈、さらに心筋梗塞、脳卒中などという重病につながる。
9.健康であれば、これらの興奮系のホルモンがある程度までは心身の活力を高める効果が期待できるが、多く出すぎると免疫力がどんどん弱まる。反対にリラックスした状態にあると、副交感神経がはたらき、血流が促進されて消化活動が活発になる。
10.リラックスしたときに出るホルモンの代表は成長ホルモンである。成長ホルモンは夜寝ているときに分泌され、夜中の1時ごろ分泌量がピークに達する。成長ホルモンは子どもの成長を促進するだけでなく、大人の細胞を活性化させる役目も果たす。
11.熟睡できたときには、肌に艶が出て全身がみずみずしくなるが、これは成長ホルモンのはたらきによるものだが、睡眠不足だと、肌がかさかさになるが、これは成長ホルモンが充分に分泌されていないことによるものである。細胞のみずみずしさを保つのは成長ホルモンです。これは、からだを温めることによって分泌が盛んになるので、風呂に人ってゆっくりと温まってから寝ると成長ホルモンもよく分泌される。