2014年01月27日

今は労働者が所得を稼ぐだけの時代ではない。老大国は、蓄積された富を用いて世界中で運用し、資産の拡大を競う時代である。


「大前研一著:大前流・心理経済学・貯めるな使え、講談社、2007年」の第1章:従来の経済学が通用しない日本経済は参考になる」の「リターンで大差がついている世界と日本」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.日本の預金金利は世界の中で飛び抜けて低いのに、ここに1500兆円の半分以上、約750兆円もの資金が貯まっているのは、理解しがたい。こうした資産構成の違いは、家計金融資産のもたらすリターンにも大きな差をもたらす。オーストラリアの過去5年間の年平均リターン11.24%である。アメリカの6.07%というのは国民全体の平均で、企業の管理職クラスでは10%を超えている。世界全体では8%前後である。日本の2.19%は際立って低い。
2.家計金融資産のリターンの差は、家計金融資産の伸び率の差にもつながる。1996年からの10年間で、フランスでは87%、イギリスでは79%、アメリカでは77%と、家計金融資産が増えているが、日本は12%しか増えていない。世界の人々が着実に資産を増やしているなかで、ひとり日本人だけが置いていかれている。
3.日本人の金融資産は世界一とか、世界トップクラスというのは正確に言えぽ、一人当たりの金融資産は(10年前までは世界一だった、あるいは預貯金などの現金資産は世界一、という言い方が正しい。理由は簡単で、1990年代の前半までは、日本でも、曲がりなりにも金利が5.5%近く付く時もあったし、郵貯の定額貯金の利回りが8%になっていた時もあった。しかし90年代の中頃から、世界は資産運用の大発展期に入り、特にアメリカは預金比率を10%前後に下げて、株式や投信、ファンドなどに傾斜していった。
4.95年には、日米の金融資産は1対1.6くらいと、人口格差1対2.2に比べてぐっと少なく、一人あたりでは日本のほうが優位にあったものが、2006年には3倍に開いてしまった。アメリカの家計部門の金融資産は85〜06年までの12年間で、実に4.2倍になっているが、日本では同じ期間で2.5倍になっているに過ぎない。絶対額で見れば、5000兆円のアメリカに対して1500兆円の日本、ということになる。
5.この10年の間に運用に力を入れた英国やカナダにも、一人当たりの金融資産では抜かれてしまった。給料が高く、せっかく貯えもたくさんあったのに、ゼロ金利の定期などに資金を眠らせていたツケが、ここにきてドッと出てきている。しかも不幸なことに、この間、不動産の著しい目減りによって個人部門の非金融資産が一貫して落ちてきた。アメリカは、サブプライムローンの混乱などによる影響が今後若干出てくると思われるが、それでもこの12年で不動産は4倍になっている。日本は1980年代の半ば頃のレベルにまで戻ってしまい、わずか1.1倍になったに過ぎない。
6.今やアメリカの非金融資産(主として不動産)は3000兆円に、日本はピーク時の1700兆円から1000兆円に落ちてしまった。金融資産と非金融資産の合計は、90年には日本が2700兆円もあったが、06年には2500兆円に減らしているのに対し、アメリカは、3500兆円から実に8000兆円にまで大きく伸ばしている。両国の全資産の絶対額は、2500対8000=1対3.2と、大きな差がついてしまった。
7.今は労働者が所得を稼ぐだけの時代ではない。老大国は皆、蓄積された富を用いて世界中で運用し、資産の拡大を競う時代である。組合の賃上げ闘争は日本の国際競争力を落とすだけである。賃金ではなく資産を殖やす時代、という認識を国民も政府も、そして組合も、持たなくてはならない。




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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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