2014年01月28日

在宅の訪問診療では、90歳を超えたお年寄りがたくさんいる。介護士たちは、血圧測定や食事療法に一生懸命だが、意味がわからない。95歳の正常血圧なんてわからない。

「渥美和彦、細谷亮太、村上智彦談、患者よ、医師と病院に依存するな、文藝春秋、2013.8
」「入院によって死亡や認知症のリスクは高まる。最新医療や薬に期待しすぎてはいけない」
は、参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.いまの日本人は、医師や病院に対して期待しすぎる。テレビや雑誌で名医や先端医療の紹介の影響もある。いい医者を探せば必ず治るとか、現代の医療なら何でも治せるとか、過剰な期待がある。実際に医療ができることなんて限られているから、そういう錯覚は早く改めたほうが患者のためになる。
2.人間の力で治せない病気はたくさんある。以前は、小児がんの患者は全員亡くなっていた。医学の進歩で治るようになった病気として、小児がんは、数少ない例外の一つである。抗がん剤の進歩のおかげで8−9割が治るようになった。
3.昔の医者は、病気が治るか治らないかを見極めるのが仕事だった。もともと治る病気なら、その辺に生えてる草でも煎じて飲ませて「大丈夫、大丈夫」と励ましていれば治った。
4.医者なら治せるはずなのに、なぜ治せないのかと怒りはじめる患者もいる。患者が自分は病気だと決めつけて病院に来る。調子を崩して入院したことがきっかけで、認知症で動けなくなり、その後亡くなることがある。本人は基本的に元気だったわけだから、もったいない。
5.高齢者が入院すると、認知機能の低下が2.4倍も加速し、死亡のリスクが高まる。現代人は、自分が病気なのか、健康なのか、わからなくなっている人が多い。
6.患者と医者の関係について、ドイツの医者が「日本の医者は、患者の言うことを聞きすぎる。それは過剰サービスで、過保護だ」と指摘した。ドイツの医者は、苦しい治療や生活改善の指導でも、断固として「これは苦しくてもやりなさい」と命じる。日本では患者に選択させ、結果的に最も安易な方法を取らせている。
7.タ張市が財政破綻したあと、公設民営化になったタ張市立診療所の所長になって驚いた。外来診療で患者から「あの薬をくれ」「注射してくれ」と言われる。「治療=投薬」ではないのに、勘違いしている人が多い。風邪薬などは3食×30日分が欲しいという人がたくさんいた。日本人の風邪は平均1週間ほどでまず治る。だから「そんなに飲み続けないでしょ?」と尋ねたら、「近所に配る」というのでまた驚いた。薬を出さないと「あの新しい医者は風邪薬も出さん」と悪い評判が立った。
8.皆保険制度という世界に誇るべきシステムがあるのに、自分たちで首を絞めている。保険制度が崩壊してから悔やんでも手遅れである。タ張市が破綻した理由のひとつに、こうした市民の「たかり体質」があった。
9.無駄な検査も多い。MRIやCTも撮りすぎである。本当に患者のために必要なのではなく、研究データの収集か、医療過誤で訴えられたときのための訴訟対策でやっている。調剤薬局のゴミ箱を覗くと、患者さんが捨てた薬が山ほど溜まっている。複数の病院にかかっていると、胃薬などは「あっちでも同じのをもらっているから」と患者が勝手に捨ててしまう。
10.ひどいムダ遣いである。日本の薬剤費は年間8兆円以上あるが、捨てられる薬は数兆円分ある。医者がもっと精査して必要最小限の薬を出せば、ずいぶん薬剤費は減るはずであえう。
11.風邪薬はやたらと宣伝されるから、みんな薬が必要だと思い込んでいる。たしかに薬を飲めば症状はちょっと止まるけれど、風邪そのものは時間がたたないと治らない。お風呂に入って玉子酒を飲んで寝ればいいんです。
11.医療への期待感が高まっていることの裏返しとして、いまの日本では、死を受け入れることが難しくなっている。医療の側は仕事だからと「死までのプロセス」を一手に引き受けてきた。死という現実から遠ざかった社会が、さらに死に耐えられない社会を作っている。
12.医者だけでなく、お坊さんも同じようなものである。いまのお坊さんは死んだあとのケアはするが、死のプロセスにはあまり立ち会わない。日本人は死生観を持たないまま大人になってしまうのは、諸外国と比べても特殊である。欧米人。小さいころから死生観を学んでいる。外国では、牧師や神父が病院に来ると平気でどんどん通すが、日本では坊さんが病院に来たら、怖がって入れてくれない。
13.「死」のことを考えない社会はかえって怖い。医療者のほうから社会へ出て行って、もっと死について語ればいい。現代の日本で、人間の死を一番多く見ているのは、やはり医者と看護師である。医学部教育ではまだまだ「死は医療の敗北」という意識が強い。医者にも「死を受け入れる」教育が必要である。
14.在宅の訪問診療に出かけると、90歳を超えたお年寄りがたくさんいる。介護士たちは、血圧を測ったり食事療法したりと一生懸命だが、どこまで意味があるのか、わからない。95歳の正常血圧がわかる人なんていない。50代なら、「将来的に脳卒中や心筋梗塞のリスクがある」とアドバイスできるが、90歳の人にそのまま当てはまらない。
15.平均寿命が初めて男女とも1位になった長野県に行ってみると、なぜこの人たちが長生きなのかわかる。80過ぎても畑仕事をしている高齢者が大勢いる。故・若月俊一先生は「ぴんぴんころり」を目指し農村を回って人々の意識改革を進めた。いまでは最後まで元気で、ある日パタッと死ぬのがいちばん幸せだと多くの人が理解している。長生きしても病院のベッドで管につながれて、治療費を何百万円もかけて生きたいと思う人はいない。


yuji5327 at 06:46 
健康 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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