2014年10月30日

公的な謝罪、歴史的不正に対する共同責任、家族や同胞がたがいに負う特別な責任、仲間との連帯、村やコミュニティや国への忠誠、愛国心、自国や同胞に感じる誇りと恥。


「マイケル・サンデル著、鬼澤忍訳:これからの「正義」の話をいよう・・・いまを生き延びるための哲学、早川書房、2010年」の著者はハーバード大学教授で専門は政治哲学である。類まれなる抗議の名手として知られているわけがうなづける内容である。「第9章 たがいに負うものは何か? 忠誠のジレンマ」の「兄弟の責任1:バルジャー兄弟」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ビルとホワイティという兄弟は、団地で子供が9人いる家庭に育った。ビルは古典を学ぶ勤勉な学生で、ボストンカレッジで法律の学位を取得した。兄のホワイティは高校を中退し、街をぶらついては窃盗などの犯罪をくり返していた。
2.2人はそれぞれの世界で台頭していった。ビルは政界に入り、マサチューセッツ州上院議長を務め、それからマサチューセッツ大学学長を7年間務めた。ホワイティは銀行強盗に手を染め、連邦刑務所で刑期を務めたあと、ウィンター・ヒル・ギャングという非情な暴力団の首領にのし上がった。19件の殺人容疑で告発されたホワイティは、逮捕を避けるため逃亡した。いまだに捕まっておらず、FBIの「10大重要指名手配犯」のリストに載っている。
3.ビルは逃亡中の兄と電話で話したが、その所在は知らないと言明し、当局の捜査への協力を拒んだ。ウィリアムが大陪審で証言した際、連邦検事は兄についての情報を提供するよう求めたが、無駄だった。彼を捕まえようとする人に協力する義務は私にはないと言った。
4.論説委員や新聞記者は批判的だった。あるコラムニストは「彼は正しい道をとらずに、ギヤングの掟に従った」。兄の捜査への協力を拒んだことで世間の非難にさらされ、ビルはマサチューセッツ大学の学長職を辞した。なすべき正しいことは、殺人事件の容疑者を司法へ引き渡すための協力だが、家族の忠誠はこの義務より優先された。
5.デイヴイッドの兄テッド・カジンスキーはハーヴァード大学卒の数学者だつたが、その後、ユナボマー(爆弾テロ犯)になり隠遁生活に入り、近代産業社会を嫌悪してモンタナ州の山小屋に住んでいた。デイヴイッドはもう10年ほど、兄に会っていなかった。悩みに悩んだすえ、デイヴィッドは自分の兄ではないかとFBIに通報した。
6.連邦捜査員がの小屋を張り込み、テッドを逮捕した。死刑が求刑された。自分が兄を死に追いやるのだと考えると、胸が張り裂けそうだった。検察はテッドが有罪を認めるのと引き換えに、仮釈放なしの終身刑を言い渡した。テッドはデイヴィッドを法廷で弟と認めるのを拒み、獄内で執筆した著書用の原稿のなかで「裏切り者ユダ」と呼んだ。
7.デイヴィッドは兄を死刑から救うため尽力したあと、死刑反対運動団体のスポークスマンになった。彼は司法省からユナボマー逮捕への協力の報酬として100万ドルを受け取ったが、大部分を兄のせいで死んだり負傷したりした被害者の家族に渡した。そして、家族を代表して兄の犯した罪を謝罪した。
8.上記の2例の兄弟への対処のしかたは、家族への忠誠が、犯罪者を司直に委ねる義務より大切だった例と、逆に逃亡中の兄が脅威を与えつづけることで、道徳的な差異が生じた。結論は、彼らが直面したジレンマが道徳的ジレンマとして意味を持つのは、忠誠と連帯の要求が、犯罪者を司直の手に委ねるような道徳的要求と対比できるときだけである。
9.公的な謝罪と補償、歴史的不正に対する共同責任、家族や同胞がたがいに負う特別な責任、仲間との連帯、村やコミュニティや国への忠誠、愛国心、自国や同胞に感じる誇りと恥、兄弟や子としての忠誠。そうした事例に見られる連帯の要求は、われわれの道徳的・政治的体験によく見られる特色である。
(小渕議員の顛末がどうなるか日本版正義が試される)

yuji5327 at 06:31 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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 春興賞の受賞:2回
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