2015年12月30日

アメリカン・デモクラシーも、どの国にも通用する最良手段ではない。アメリカン・デモクラシーを導人しても、中国はうまくいかない。党独裁は、中国にとって最良手段である。

「丹羽宇一郎著:グローバリゼーションと日本の将来、U7、vol.60,March 2015」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「国の核心」は日本国の繁栄であり、国民の幸せで、これを実現するための政策を考えるのが政治家の仕事である。政策はその時々の国際情勢などに大きな影響を受ける。「これをすれば全て解決する」という妙薬もない。
2.アメリカン・デモクラシーも、どの国にも通用する最良手段ではない。アメリカン・デモクラシーを導人しても、中国はうまくいかない。党独裁は、中国にとって最良手段である。中国の全国人民代表会議には3000人の議員がいる。
3.中国に相応しい政治体制について、ある中国高官は次のように言った。「中国が国家の諸問題に取り組む際、欧米諸国の経験は多少の参考になっても、そのまま当てはめることはできない。中国のように巨大な国土と人口を持つ資本主義は、人類は未経験である。中国は今、過去に例のない大実験を始めている。修正を繰り返しながら、ベターな方向を模索するしかない」。.真っ当な意見で、著者も賛成した。日本の将来について考える際も同じである。欧米諸国の。後をただ追うのではなく、日本国家の歴史的背景や置かれている状況に応じて考える必要がある。
4.日本の将来を考える時、最も考慮すべきはグローバリゼーションである。日本の鎖国時代はグローバリゼーション・ゼロだった、という点に異論はない。鎖国のように人為的強制をしない限り、世界が発展すれば、グローバリゼーションは避けられない。グローバリゼーションが大加速したきっかけは人口の増加である。世界の人口は、1600年に約3億人、1700年に6億人、1800年に9億人、1900年に16億人、2000年に64億人、現在72億人と、劇的に増加した。それに伴って貿易と市場が世界規模で拡大した。
5.世界の人口の爆発的増加を可能にしたのは、緑の革命による食糧増産である。世界の穀物生産は、1970年に11億トンでしたが、その後、作付面積はほとんど増えていないのに、現在22.5億トンにまで増加した。ただし、このままいくと世界の人口は21世紀末までに100億人を突破すると考えられるが、それに必要な食糧増産は困難と予測されている。日本の人口は、奈良時代に450万〜600万人、室町時代に1000万人、徳川幕府成立時に2000万人、明治になって3000万人、大正になって5000万人と増えた。食糧、水、エネルギーを調達できなくなると、明治時代にはハワイとブラジルへ、昭和初期には満州へと開拓移民が進んだ。
6.中国の人口は、北宋時代(960〜1127)に1億人を超えたが、国内紛争の頻発などで、清朝初期(1650年頃)までは1億人前後で推移した。しかし、1790年代には3億人、アヘン戦争直前の1830年代には4億人を突破したと推定さる。そして現在、約13億7000万人である。中国近現代史は国内におけるグローバリゼーション(民族と民族の交流)だったと言える。清朝隆盛は、女真族が周囲の諸民族を支配して拡大していく過程だった。
7.清朝末期から日本軍の侵略時代には、「滅満興漢」「五族協和」などのスローガンが掲げられ、様々な民族が時に抗争し、時に共存を図った。漢民族が中華人民共和国を成立させた後は、周辺の55の少数民族を支配した。しかし、今もチベットやウイグルなどでは民族紛争が絶えない。現在、55の少数民族の総人口は1億2000万人、日本の人口とほぼ同じである。100万人以上の人口を持つ少数民族は18民族、10万人〜100万人は15民族、1万人〜10万人は15民族、1万人以下は7民族である。一番多いのが広東省の西にある広西チワン族で、1600万人いる。
8.ウイグル族は約1200万人である。ちなみに、新彊ウイグル自治区の総人口は約2200万人だが、そのうち約42%は漢民族である。50年前、同自治区に住む漢民族は僅か50万人だったが、今や920万人にも増加した。少数民族の人々は日常の生活では祖父母や父母から教わった言語で会話するが、学校教育は漢語で受けている。明文化された文法と文字を持つ少数民族はほんの僅かである。こうした状況に少数民族の側から反発があるが、彼らとて漢語を話せなければ、漢民族国家の中で仕事を得られない。
9.日本の25倍以上の国土と10倍以上の人口を持ち、複雑な民族事情までも抱える中国が、どのように国内を統治していくかは非常に難しい問題である。しかも中国は、食糧、水、エネルギーを自給自足できていない。中国は「爆食」と言われるほど食糧を輸入し、中東からの石油輸入量は増加する一方である。シェール革命により、アメリカの石油生産がサウジアラビアを抜いて世界一になりそうな現在、中東の石油の輸出先はアメリカから中国へ大きくシフトする。それに伴い、中東から中国へ、「エネルギーの新シルクロード」が生まれた。中国は食糧・水・エネルギーを確保するために、今後もグローバリゼーションを推進するしか道はない。




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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
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 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
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