2016年07月24日

安倍首相の経済対策は、単に10兆円の無駄遣い。担当の石原伸晃氏は理解できない。都知事選でも無能をさらけだし、ネット上でも批判されている。

7月22日付けの大前研一さんのニュースの視点は「参院選・憲法改正・安倍首相・バーナンキ〜バーナンキ前FRB議長との会談は「末期的症状」」と題する記事で、参考になる。 概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.第24回参院選の投開票が7月10日行われ、安倍首相が目指す憲法改正に前向きな勢力は、非改選と合わせて改憲の発議に必要な全議席の3分の2に達した。これについて安倍首相は「自民はそもそも改憲を言っている。それを前提に票を入れてくれた」と話す一方で、改憲案はこれから憲法審査会で議論する考えを強調した。
2.選挙期間中はこのようなことは言ってなかったから、安倍首相のずるい点が出ている。しかし、選挙民もそれを理解した上で投票したというのは事実である。今回の選挙で「なぜ自民を選んだのか?」というと、野党にそもそも魅力がなかったという回答が約71%である。
3.自民党が増えてちょうど単独過半数、公明党を含めると過半数を超えた。自民・公明両党と、おおさか維新の会など、憲法改正に前向きな議員を含めると、参議院全体の3分の2の議席を占めることになった。民進党にとっては、だらしない結果に終わった。
4.改憲の手続きとしては、衆参両院で3分の2以上の賛成で可決、その後、国民投票で50%以上の賛成を得る、ということになる。国民投票のハードルは高い。安倍首相は安全保障法制の類を入れ込みたい意向のようだが、不用意にやれば国民投票で否決されて終わる。また自民党の改憲提案には、憲法96条の改正が含まれている。それは、改憲の発議条件を衆院両院の3分の2から過半数に引き下げるというものであるが、良くない。
5.「過半数」というのは何かの流れがあると、簡単に達することがある。その度に国民投票をするのでは、国民としても困る。衆参両院ではなく、どちらか片方は過半数、もう片方は3分の2とするのが現実的である。小選挙区の多い衆議院よりも、ムードで決まる可能性が高い参議院を3分の2条件にしておけばいい。
6、改憲論議が盛り上がっているが、憲法をゼロからつくり直す「創憲」論者である。今の論議では、戦争の放棄を謳う「第9条」や、災害・テロ対策のための「緊急事態条項」などが俎上に載ることが多いが、地方自治について規定する憲法8章から始めるべきである。憲法で規定された統治機構を改めることから始められる。この点については、大前研一著「君は憲法第8章を読んだか」(2016年8月発売)を読んで頂きたい。
7.安倍首相は12日、石原伸晃経済財政・再生相にデフレ脱却に向けた経済対策を月内に策定するように指示した。経済対策はリニア中央新幹線などインフラ整備、中小企業の資金繰り支援、待機児童ゼロなどをめざす「一億総活躍」の加速、防災対応の強化の4本柱。
長時間労働の抑制など働き方改革も進め、息の長い経済成長を促す考えである。
8.今、スローガンのように踊っている言葉を見ると、「2%以上の経済成長」「GDP600兆円」という経済対策には何ら関係がない。リニアのインフラを整備しても、工事の経済効果はあるが、それだけである。仮にリニアを使うことで東京-大阪間が1時間半で行けるとなっても、今2時間半かけて新幹線に乗っている客を奪うだけである。リニアのインフラが整備されたことで、より多くの人が移動するようになるとは考えにくい。
9.これらは「経済対策」にはならず、単に10兆円の無駄遣いを配分しているだけである。その担当に石原伸晃氏を任命するのは理解できない。かねてから失言も多かった同氏だが、今回の都知事選では「無能」をさらし、ネット上でも厳しく批判されている。全くお話にならない。
10.日経新聞は13日、『「空からマネー」臆測 バーナンキ氏、首相らと会談』と題する記事を掲載した。空から現金をばらまくように、政府が減税や給付金で国民にお金を届けるヘリコプター・マネー政策を日本が実施する、と紹介した。「ヘリコプター・ベン」の異名を取るバーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長が来日し、安倍首相らと会談したことが臆測を呼んだ。
11.バーナンキ氏と言えば、FRB議長在任中はそれほどおかしな言動は目立たなかったが、学者の頃は「ロッキー山脈を平らにするだけで経済効果が期待できる」など、とんでもないことを言う人だった。そんな人物だけに、「ヘリコプターからマネーがふってくる」ということで、株式市場の期待値が高まった。
12、これはは経済政策でも何でもない。日本の経済政策として重要なのは「1,700兆円の個人金融資産が安心して消費に向かうこと」である。そのためには、国を信頼してもらう必要がある。国に対する信頼度が低いから安心できずに、お金にしがみつく。いざというときでも、国が面倒を見てくれるとわかれば、残りの人生を楽しむためにお金を使う。この点に着目した政策は1つもない。今の政府がズレているのは情けない限りである。政府がお金をばらまくとか、バーナンキ氏を呼んでくるのは「末期的症状」である。



yuji5327 at 06:51 
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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