2016年07月29日

長期的には、経済の大きさは総供給によって決る。総供給は労働者の数や、教育・スキルの水準、物的資本の規模、生産技術のレベル、市場構造である。


「ティモシー・テイラー著、池上彰監訳、高橋璃子訳、スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編」の「第6章総需要と総供給」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.総需要とは、国全体のすべての需要を合わせたもので、GDPの計算式に使われる5つの要素で説明できる。消費(C)+投資(1)+政府支出(G)+輸出(X)−輸入(M)である。もっとも大きな割合を占めるのは消費である。もっとも景気の影響を受けやすいのは投資、また政府支出は政策によってもっともコントロールしやすく、輸出と輸入はほかの国の経済によって大きく影響される。2.国全体の生産能力が変化すると、総供給も変化する。総供給を変化させる2つの要因は、技術の進歩と、生産条件の急激な変化である。生産性が上昇傾向にある国では、基本的に潜在GDPと総供給はだんだん大きくなっていく。ただし、生産の条件によっては、総供給が小さくなることもある。たとえば、1970年代に原油価格が高騰したとき、原油価格が上がると、国全体のさまざまな産業が影響を受ける。生産コストが一気に上がり、総供給の減少につながる。それまで安く手に入っていた原料が急に高くなるために、生産量が減少する。
3.「供給はそれ自身の需要を生む」という言葉がある。19世紀フランスの経済学者ジャン・バティスト・セイによる「セイの法則」である。この法則のべースとなる考え方は、商品やサービスが生産・販売されると、そこにかかわった人びとにお金が入るということである。ものが売れれば、工場やお店の労働者、管理者、企業のオーナーなどにお金が入る。彼らはそのお金で、買いものをする。マクロ経済学的に見ると、あるところに供給があれば、それと同じ程度の収入が生まれ、それによって同じ程度の需要が生まれる。
4.このような考え方を支持する立場は、新古典派経済学と呼ばれているが、セイの法則および新古典派経済学には、景気後退についてうまく説明できないという弱点がある。
5.ケインズは、不況の原因が供給側にあるのではないことを指摘し、逆に需要の落ち込みが不況を引き起こしていると説いた。経済全体で潜在的な需要が低下すると、ものが売れないので、企業は生産に対して消極的になる。世の中が不況から脱出するには、総需要を増やすことが必要であ。
6.ケインズの考え方の弱点は、総需要がマクロ経済を規定するのなら、好きなだけ経済を拡大することが可能だということに反論できないことである。政府支出を大幅に増やしたり、税金を大胆に減らしたりすれば、世の中の総需要が増えて経済は一気に拡大するはずだが、実際には、ある時点で生産できる量には明確な限界がある。
7.労働力や物的資本、生産技術のほか、市場構造や経済制度などの環境的な要因によって、生産力の上限は定められている。政策によってうまく総需要を増やしても、これらの限界を超えることはできない。
8.セイとケインズの2つの立場を組みあわせて考えると、状況が見えやすくなる。需要が供給を生むというケインズの考え方は、短期的な政策を考えるときに力を発揮する。供給が需要を生むという新古典派の主張は、長期的に見たときに意味を持つ。このように時聞軸で分ける捉え方が、最近の主流である。
9.長期的に見たとき、経済の大きさは総供給によって決定される。総供給の大きさを決めるのは労働者の数や、教育・スキルの水準、物的資本の規模、生産技術のレベル、要素全体に影響を与える市場構造である。短期的に見ると、総需要はそれ以外の要因で揺れ動く。景気の先行きに不安感が広がれば、企業は設備投資を控える。景気が持ち直してきたと感じたら、企業は様子見をしていた計画を一気に実行する。


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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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