2016年09月30日

ヨーロッパでもアジアでも、中国が世界中の企業を受け入れ、企業は安い労働力を使い、グローバルなコストダウンでデフレ圧力が生じた。冷戦の終結は、経済のし組みも変えた。

「池上彰著:
世界から戦争がなくならない本当の理由・戦後70年の教訓、祥伝社、平成27年8月」の「第3章東西冷戦実は今まで続いていた」「アメリカ大統領は2期目に動く」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ソ連が崩壊すると、キューバも苦境に立たさ、ソ連崩壊を受けて成立したロシアはあまり余裕がないので、石油は国際価格で買わなければならず、砂糖も買ってもらえない。キューバの財政はひじょうに厳しくなった。石油が手に入らないので戦車などは動かせない。兵士たちがみんな自転車に乗って行進していた。
2.キューバとアメリカが国交回復に向けて動き出した背景には、3つの要因が考えられる。
1つは、キューバの苦境である。ソ連崩壊後も、キューバはベネズエラの支援を受けていた。産油国のベネズエラがキューバに石油を送り、医療体制の充実しているキューバは医師や看護師をベネズエラに送るという協力関係ができていた。
3.2013年以降にアメリカやカナダで、シェール革命が起きたことで、石油の国際価格が暴落した。それによって、ベネズエラは国家が破綻する寸前まで追い詰められ、キューバを支援する余裕がなくなった。
4.第2の要因は、アメリカのオバマ大統領が2期目を迎えたことである。2期目の米大統領は、もう再選がないので、歴史に名を残すような業績を求めるのが常である。ブッシュ大統領は、「北朝鮮を平和な国にした」という結果を残したくて、核開発を止めさせようと北朝鮮に対するテロ支援国家の指定を外したが、大失敗だった。オバマ大統領はキューバとの関係改善を「遺産」にしようと考えたが、うまくいけば歴史的な偉業である。
5.もうひとつの追い風は、バチカンのフランシスコ法王がアメリカとキューバの仲介に乗り出したことである。キューバは宗教と距離を置く社会主義国だが、もともとスペインの植民地だったので、基本的にはカトリックの国である。南米アルゼンチン出身の法王にとっては、放っておけない存在である。オバマ大統領としても、法王に「そろそろ仲直りをしたらいかがですか」と声をかけられれば、その立場を尊重する。国交回復を進める口実のひとつとして、たいへん都合がよかった。
6.東西冷戦は、1985年にミハイル・ゴルバチョフがソ連共産党書記長に就任し、「ペレストロイカ」という言葉を掲げて大きな改革に着手し、終結に向かい始めました。1989年には、ポーランド、ハンガリー、チェコスロバキア、ルーマニアなどの東欧諸国で社会主義政権が相次いで倒れ、ドイツでは冷戦のシンボルだったベルリンの壁が崩壊。その年の12月には、ゴルバチョフとブッシュ米大統領がマルタ島で冷戦の終結を宣言した。その後もアメリカとキューバの間には大きな溝が横たわっていたが、ここが国交回復を果たせば、本当の意味で「冷戦が終わった」と言えるかもしれない。
7.米ソの「恐怖の均衡」による緊張状態がなくなり、現在の世界に別の歪みももたらした。両大国のタガが外れて、中東をはじめとする地域紛争が噴出したことだけではなく、アメリカでは、それまでミサイル防衛などの研究に携わっていた物理学者や数学者が大量に仕事を失った。その優秀な頭脳の受け皿になったのが金融界である。もともと金融工学は、優秀な科学者を集めて原爆を製造したマンハッタン計画から派生したと言われ、両者は相性がよい。
8.彼らの手によって、金融派生商品の価格づけに関わる複雑な理論を駆使したシステムが作られ、スケールの大きいマネーゲームが展開された。その結果、2008年には投資銀行のリーマン・ブラザーズが破綻し、それを引き金に世界的な金融危機が続発した。
9.中央のコンピュータがソ連の攻撃で破壊され、ネットワーク全体がダメージを受けるリスクを軽減するために、米軍は個々のコンピュータが網の目のようにつながるシステムを築いた。これがインターネットの原型である。
10.私たちの利便性を高めたが、急激なグローバリゼーションを後押しすることで、さまざまな弊害を生んでいる。インターネットによるグローバリゼーションは、金融機関をはじめ、巨大企業をボーダーレスな存在にし、労働者も、国境を越えて流動化するようになった。
11.影響が大きいのは、社会主義国の労働者たちが資本主義社会に流入したことである。東欧の社会主義国は、教育水準は高いけれど賃金は安い。ヨーロッパの国々は、低賃金で質の高い労働力を確保できるようになった。そのため全体の賃金水準が下がった。
12.ヨーロッパだけでなく、アジアでも、中国が改革開放路線で世界中の企業を受け入れるようになり、やはり企業は安い労働力を使えるようになった。こうしてグローバルなコストダウン競争が起こり、デフレ圧力が生じた。冷戦の終結は、安全保障のあり方だけでなく、経済の枠組みをも大きく変えた。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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