2016年11月12日

IHIは、他の会社でもできることをやる意味もない。他社に売れるものは売ってしまい、自分たちが集中すべき領域を見極めて集中していくことが大切である。

11月11日付けの大前研一さんのニュースの視点は「シャープ・IHI・三菱重工業 〜三菱重工が、GEやシーメンスに追いつくにはどうすればいいか? 」と題する記事で、参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.中国の家電大手、海信集団(ハイセンス)は27日、シャープから受けた米州でのブランド使用権の買い戻し提案を拒否したと明らかにした。シャープは昨年7月、ハイセンスにメキシコのテレビ工場を売却し、北米など米州で「シャープ」ブランドの使用権を供与する契約を交わしていた。
2.台湾・鴻海精密工業が親会社となり、鴻海の意向でハイセンスに「シャープ」ブランドを買い戻したいと提案していた。これは鴻海にしては非常に悔しい事態である。米国という中核を担う市場で、シャープブランドは決して悪くはない。パナソニックなどに比肩するブランドを築いてきた。
3.米国市場において、鴻海は関連会社に出資することで「VIZIO(ビジオ)」ブランドを展開しているが、「シャープ」というメインブランドは欲しい。また今回の提案で、鴻海が本気で「シャープ」ブランドを世界的に強化しようという意気込みも感じる。しかし残念ながら、海信集団は値段に関係なく、シャープブランドを売却するつもりはない。
4.数年前、シャープは困窮の極みにあり、メキシコの生産拠点の売却にあたって、北米・中南米地域(ブラジルを除く)におけるテレビブランドの使用権も含めてしまった。シャープとしては、そこまで会社が混乱していた。これは非常に高く付いた。苦い思い出にしかならない。
5.シャープ再建にあたり、シャープの戴正呉社長が社員に向けた頻繁なメッセージ配信でインサイダー情報に該当する内容を発表するなど、広報や社長室の担当者を慌てさせている。会社のカルチャーを変えるためのコミュニケーションの一環とのことだが、1日17時間働き、有言実行を宣言する戴正呉社長の流儀でシャープに独創精神を取り戻せるか注目されるとしている。戴正呉社長は中間管理職を排除し、ピラミッド型ではなく、直接社員一人ひとりに考え方を徹底する方針を選んでいる。社長就任時の挨拶にもあったが、「創業の精神に立ち戻る(Be Original)」という強い姿勢を示している。
6.1日17時間労働も、自ら先頭に立って実践している。この戴正呉社長の姿勢についていければ、それなりに効果は出てくるかも知れない。ただし、これから1年〜2年はまだ効果は見えてこない。カルロス・ゴーン氏が実践した日産リバイバルプランも、成果が出てくるまで数年かかった。その数年間は「信用されない時期」でもある。シャープは今まさに、その時期・フェーズを通過している最中である。
7.日刊工業新聞の情報サイトは先月30日、「IHIの海洋構造物、存続か撤退かの瀬戸際に」と題する記事を掲載した。IHIが複数案件で大幅なコスト増が発生し、2016年度の通期業績見通しを下方修正した。
8.光岡次郎社長はV字回復につなげる決意を表明し、原点であるモノづくり力の再興で信頼回復につなげる考えを示しており、ボイラー事業の再建へ向けて品質や工程管理体制を整え始めた。
9.大前氏なら、徹底的に撤退・売却する事業を決めて、集中する事業を絞り込むとのこと。ボイラー事業についても、大きな特徴がないのであれば、撤退・売却で良いと。その一方で、約500億円の投資を決めたターボチャージャー事業は世界一だから、徹底的に強化する。航空機事業も日本でトップだから集中するべきである。
10.IHIは、他の会社でもできることをやる意味もない。他社に売れるものは売ってしまい、自分たちが集中すべき領域を見極めて集中していくことが大切である。
11.三菱重工業の宮永俊一社長兼CEOは、先月31日、事業再編を加速し、2017年4月に社内の事業部門を「パワー」「インダストリー&環境・社会システム」「航空・防衛・宇宙」の3つに集約する考えを示した。
12.これにより既存事業の連携や効率化を促し、宮永社長兼CEOは「GE、シーメンスと徹底的に戦えるようにする」と意気込みを示した。「パワー」が電力事業を示すことは明確だが、全体的に3つの集中する事業が具体的にわかりにくい。
13.「インダストリー&環境・社会システム」「航空・防衛・宇宙」と言われても、内部の人にはわかっても、一般の人はわからないで。三菱重工業は、主として工場・事業所ごとに事業が別れている。例えば飛行機は名古屋ですし、船は横浜・神戸・長崎、産業機械は三原、高砂となっている。こうした実態とは別に、上から「別のくくり方」を見せたところで、一般の人にもちろんのこと、事業に携わっている人自身もピンとこない。勝てる事業分野が3つと言うならば、それを具体的に示すことが重要である。こうした「別のくくり方」は社長が交代するとまた変わる。
14.三菱重工や日立はこんなことを繰り返している。ほとんどお遊びに近い。GE、シーメンスに追いつくということは、今の利益を倍増させる必要がある。事業を「別のくくり方」に変えて見せるだけでは実現しない。株主にわかりやすいレベルで発表すべきである。
15.三菱重工の組織の問題点については、J-CASTニュースが報じた「三菱重工の「四重苦」「六重苦」 」と題する記事が興味深い。その中で、三菱重工業が大型客船事業からの事実上の撤退を発表したことを紹介している。
16.巨額損失の原因を調査する社内評価委員会からは、「プロジェクト運営の能力不足」や「本社のリスク管理の不十分さ」などを厳しく指摘され、ジェット旅客機「MRJ」の納期の遅れや日立との共同出資会社が抱える受注トラブルなど各所から火の手が上がっているとしている。
17.事業所の持つ強さが三菱重工の強さでもあったが、プロジェクトが大きくなってしまい、事業所のマネジメント力を超えてしまったのが問題である。さらに、この点を指摘している三菱重工本社にも、プロジェクトに対する「トータルマネジメント力」が不足しているから、こういう事態を招く。購買のこと、エンジニアリングのこと、別の会社との提携など、様々なことをトータルでマネジメントする必要がある。
18.能力的にモノが作れるからと言って受注すると、現場で大きな混乱、問題が起こす。事業所制がいいのか、あるいは別の組織体制に変えるべきなのか。三菱重工としては組織の動かし方について、今一度ゼロベースで考える必要がある。



yuji5327 at 06:24 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
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