2017年05月04日

原発再稼働の見通しが立たない以上、再生エネ比率の向上が現実的な解決策であり、エネルギー効率化はエネルギー需要増大に対してもっとも安価・容易でクリーンな対応策である。

「横山渉(ジャーナリスト)著:震災前よりも発電所48基分のエネルギー消費が減った?、
エコノミスト、2016.5.10」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.工場やオフィス、運搬や家庭で実際に消費されたエネルギーのことを「最終エネルギー消費」という。それが2011年3月11日の東日本大震災以後、大幅に減っている。経済産業省が毎年発表している「エネルギー.需給実績」によると、大震災前の10年度と14年度の最終エネルギー消費を比べると、1060PJ〔ペタジュール〕と7・2%も減少している。100万kW級発電所の年閲エネルギー消費量に換算すると48基分の数字に匹敵する。
2.原油や石炭、天然ガス等の各種エネルギーは、電気や石油製品などに形を変える発電・転換部門(発電所、石油精製工場等)を経て、最終的に消費される。発竃・転換部門で生じるロスまでを含めて国全体が必要とするすべてのエネルギーの量を「1次エネルギー供給」.最終的に消費膏に使用されるエネルギー量を「最終エネルギー消費」という。最終消費者に供給されるエネルギー量は、発電・転換部門で生じるロスの分だけ減少することになり、国内1次エネルギー供給を100とすれば、最終エネルギー消費は69程度である。
3.最終エネルギー消費の減少の意味するのは、エネルギーを使わなくなったということ、省エネが進み、エネルギー効率が改善したと言える。震災前10年度の最終エネルギー消費1万4698PJは、14年度には1万3638PJに減っている。発電所が発生させるエネルギー量は、理論値で1kWh=3.6MJ、稼働率を01〜10年の原発の設備利用率平均67.8%を参考に70%と想定する。これらを基に計算すると4年間の減少分は100万kW級で48基分に相当する。1060PJの減少の内訳は電気だけでなく車の燃費改善などさまざまであるから、単純に48基分の発電所が不要になったことになる。
4.エネルギーの消費が減ったもの、増えたものを、発電・転換部門で生じるロス分を除かない1次エネルギーでみると、1次エネルギーの国内供給は、10年度比8.5%減となった。14年度は国内すべての原子力発電所が稼働を停止したことにより、原子力の比率がゼロになっている。そのマイナス分を補ったのは20.3%増の天然ガス(LNG:液化天然ガス)と2.7%増の石炭だった。また、再生エネルギー(自然エネ+地熱)も15.3%増えている。原発停止による燃料転換が進んでいる。
5.日本は1970年代の2度の石油ショックを契機に、製造業を中心に省エネ化が進んだ。90年代は原油価格が低水準だったこともあり、エネルギー消費は増加したが、00年代には再び原油価格が上昇して、04年度をピークにエネルギー消費は減少傾向になった。日本は省エネ努力により、これ以上の省エネは難しいと言われた時代が長く続いた。73年の石油危機以降、85年あたりまでは改善が進んだが、それ以降20年あまり、ずっと停滞してきた。90年代以降は、欧米各国のエネルギー効率の改善が日本を上回っている。
6.電力供給の45.3%を自然エネルギーでまかなうなど持続可能な電源構成にすることで、30年度の年間電力需要は、10年度比で30%削減して、7725kWhにすることが可能という試算がある。熱や燃料を含むエネルギー消費全体については、日本経済研究センダーが14年11月に公表した試算で、50年度までに10年度比で40%削減できるとしている。これ以外にも、国立環境研究所なども30〜40%の大幅な削減が可能という試算をしている。
7.日本のエネルギー消費は、そのときどきの経済成長や原油価格などに左右されてきた。伝統的な考え方は、経済成長にはエネルギー消費の増加が必須というものだったが、今日では、効率化により.、経済成長とエネルギー需要の増大を切り離す「デカップリング」の考え方が国際的に主流になっている。すなわち、エネルギー消費を削減しながら経済成長の実現は可能ということである。省エネ化は新たなビジネスを生み出すので、むしろ新たな経済成長を可能にする。
8.原発再稼働の見通しが立たない以上、再生エネ比率の向上こそが現実的な解決策であり、エネルギー効率化はエネルギー需要増大に対してもっとも安価・容易でクリーンな対応策である。


yuji5327 at 16:46 
エネルギー問題 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
(平成28年度、国立新美術館にて開催)
・読売書法展(8月開催、現在理事)
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・謙慎展(3月開催、現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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