2017年08月20日

欧州でインターネットによるスマホ、PCなどのニュースメディアが次々と生まれ、移行スピードは米国や日本を上回る。

「田部康喜(東日本国際大学客員教授)著;スマホ時代を先取りする北欧、英大手紙はウエブ転換に活路、
エコノミスト、2016.11.8」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.欧州で今.インターネットを軸とする新しい形態のニュースメディアが次々と生まれシェアを伸ばしている。メディアのネットへの移行スピードは米国や日本を上回る。背景には、人々がスマートフォン、タブレット、PCなどの複数のモバイル端末を使いこなす「マルチ・デバイス」時代の到来がある。特にスマホの高い普及率を追い風にデジタル化で先頭を走る北欧メディアのビジネスモデルは、業界の潮流になる可能性がある。.また、新聞社など既存のメディアもニュースのネット配信に大きくかじを切っている。中でも大手紙が相次いでウェブへと移行した英国は、業界を先取りしている。
2.英オックスフォード大学のロイター・ジャーナリズム研究所は今年6月、メディア業界の先行きを予想する調査結果を公表した。第一に、世界的に見て人々が主に使用するデジタル・デバイスの伸び率を見ると、スマートフオンとタブレットPCが増加、パソコンを逆転した、第二に、ニュース閲覧の手段として、メディア企業が提供するスマホのニュース専用アプリケーションで見る人が各国で増加している。このことは、「ニュースはスマホで読む」という人が一般化している。第三に、日本を含む先進26力国のスマホの普及率を見ると、上位7力国中、北欧が4力国(1位スウェーデン、3位ノルウェー、5位デンマーク、7位フィンランド)を占めた。米国、英国、ドイツ、フランス、日本の先進5力国は、それぞれ40〜50%の間にあり、数年後には60%台に達すると見られる。北欧諸国は、現在の主.要5力国の「未来の姿」と言える。
3.北欧諸国は新聞など旧来メディアの落ち込みでも先行している。新聞発行部数は、スウェーデンが202万部、ノルウェーが154万部で、いずれも10年前の6割程度まで落ち込んだ。スウェーデンでは昨年、創刊100年を超える老舗の新聞が部数減少を受けて廃刊になった。
4.こうした流れで、ロイター・ジャーナリズム研究所は、モバイル化・デジタル化で先を行く北欧諸国、特に普及率の高いスウェーデン、ノルウェーが、ネット時代のメディア業界の先例を生み出していると見ている。
実際,この2力国では、すでにニュース配信大手が、旧来の新聞社から.ネットを主.体とする新興メディアに取って代わっている。そのメディアとは、スウエーデンとノルウェーを中心にスマホ向けのニュース配信を手掛けるベンチャー企業「OMNI」〔オムニ)である。
5.オムニのユーザーは、スウェーデンの人口の約1000万人のうち600万人にも及んでいる。アクティブユーザーの多さから、スマホ向けのニュース配信サービスとしては、世界的にも最も成功している。
6.オムニの事例は、いまだ新聞中心の日本のニュース産業の未来を予測する意味でも重要である。オムニは自前の記者を持たないメディアで、契約している新聞社や通信社のニュースを編集・配信する「キユレーション・メディア」である。オムニのビジネスモデルはオンライン広告で、アブリ自体は無料である。.日本ならヤフーニュースなどのニュースサイトが比較的近い存在である。.
7.オムニが同国最大のニュースメディアになった要因について、創業者のマークス・グスタフソン氏は、同社の3つの目標にあると分析する。目標の第一は、ある程度の教養を持った利用者層に向けて配信すること。第二は、ニュースの動向に常に注意を払っている人を対象にすること。第三は、編集者が常に新しいニュースを更新していくスピードを持つこと、である。
8.オムニのニュースの編集・配信を行う部屋は、その目標達成のための体制を整えている。6つ並んだ机の上には2台のパソコンとモニターが置かれている。編集者から見て、右側の画曲には国内外のニュース配信会社のニュースが刻々と流れている。左側ではオムニが配信しているニュースとその閲覧数がリアルタイムで分かり、SNS上の反応も確認する。.
9.ニュース編集者はシフト制による24時間配信体制を敷き、互いにチャットを使って、どのニュースを選ぶか話し合う。配信のスピードに加え、オムニが重視するのはユーザー一人ひとりの嗜好にあった配信である。オムニのアプリは政治、経済、スポーツなどの分野ごとに、興味の強弱を設定することができる。ネットによるニュース配信の欠点は、新聞のように紙幅に限りがないために、情報過多になり読者にとって有益な情報が的確に届かない点である。
10.オムニは現在、ノルウェーの首都オスロを本拠とするシブステッド社の傘下にある。同社は、スウェーデンを含めた複数の新聞・出版業の企業を傘下に収めているトップ企業である。シブステッドは、2000年代初めからモバイル端末のニュース・アプリによる記事と広告配信にかじを切った。モバイルでニュースを読む読者のうち、50〜70%はアブリ経由で、ブラウザ経由を逆転している。
11.オムニを含むシブステッドのオンライン広告の売上高は、15年に前年比で約50%増の約714億5000万円である。シブステッドは、スウェーデン、ノルウェーの大手タブロイド紙も傘下に収めている。これに、デンマークのエクストラを加えた北欧を代表するタブロイド紙が今夏、協業する方針を明らかにした。


yuji5327 at 06:34 
共通テーマ 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

書道教室(自宅)
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日



livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード