2017年09月08日

政策は将来に向けた選択であるが、現在と未来の条件は同じではない。未来から逆算して今取り組むべき課題を解決することが必要で、医療政策で重要なのは人口構造である。

「島崎謙治著:人口構造の変容と医療政策の課題、學士會会報No.921(2016-VI)」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.政策は制約条件下での将来に向けた選択であるが、現在と未来の与件は同じではない。このため未来から逆算して今取り組むべき課題を措定することが必要になる。とりわけ医療政策を論じる上で重要なのは人口構造の変容である。
2.ポイントは次の4つである。第1は、総人口の減少である。今後半世紀の間に日本の総人口は約3分の2まで減少する。また、2010年の死亡者数は120万人、出生数は107万人(差引13万人)であるが、2035年から2060年の減少数を25五年で割ると約100万人となる。毎年100百万人も人口が減少するのは、高齢化に伴う死亡者数の増加と出生数の減少の2つの要因による。たとえば、2040年の死亡者数は167万人、出生数は67万人であり、総人口は差し引き100人減少する。死亡者数はこの前後にピークアウトし2060年には154万人になるが、同年の出生数は48万人であるので総人口は106万人減ることになる。
3.第2は、高齢化の進展である。老年人口は2042年頃まで増加し、その後減少傾向に転じるが、総人口が減少するため2060年には10人に4人が高齢者という時代を迎える。また、老年人口のなかでも75歳以上の後期高齢者の伸びが大きいことが注目される。これは、1947年から1949年に生まれた「団塊の世代」が2025年にはすべて後期高齢者の仲間入りをすることが主因である。100歳以上の者も急増し、1963年にはわずか153人であったのが、2015年には62000人となり、2035年には34万人、ピーク時の2051年には70万人を超すと見込まれる。
4.第3は、生産年齢人口および年少人口の激減である。生産年齢人口は今後半世紀の間にほぼ半減する。労働参加率が同じであれば、労働力人口は生産年齢人口に比例するため、生産年齢人口の激減は経済成長の減速要因となる。また、年少人口は2060年には今の半減以下となる。留意すべきことは、出生数が大幅に減少するのは出生率の低下が今後更に進むと仮定しているからではないことである。実際、「日本の将来推計人口」の出生率中位の仮定値は現在の出生率とほぼ同じであるが、それにもかかわらず出生数は激減する。これは、1970年代の半ば以降、長期にわたり出生率が減少し続けたことにより、母数となる出産年齢人口(子どもを産む親の人口)がいわば「やせ細ってしまっている」からである。
5.第4は、老年人口の生産年齢人口に対する比率(老年従属人口指数)の急騰である。老年従属人口指数の逆数をとると、高齢者1人を生産年齢人口(現役)何人で支えるかを表す指標が得られる。その推移をみると、2010年は現役2.8人で一人の高齢者を支えていたのが、2035年には1.7人で1人を、2060年には1.3人で1人を支える社会となる。
6.高齢化が医療費に及ぼす影響をみるために、2013年度の年齢階級別の1人当たり国民医療費(保険給付費のほか患者負担等を含む総医療費。以下単に「医療費」という)を固定し、それに2025年度の年齢階級別人口を乗じ同年度の医療費を推計すると、2013年度から2025年度にかけて総人口は減少するが、高齢化の影響により医療費は年平均0.7%増加し、1人当たり医療費では年平均1.1%増加する。
7.この推計では人口変化要因しか考慮していないが、医療の進歩も高齢化に匹敵する医療費増加要因である。たとえば、免疫の働きを利用する新しいタイプの抗がん剤であるオプジーボ(一般名ニボルマブ)が保険適用されたが、その費用は1人当たり年間約3500万円にのぼる。このため、超高額薬剤の適正使用指針の策定の検討が進められているほか、医療技術の費用対効果の議論等も行われているが、こうした医療の進歩を加味した「自然体」では、1人当たり医療費は毎年2%ないし2.5%程度増加すると考えられる。



yuji5327 at 06:36 
健康 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
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