2017年09月24日
酵素入り○○というサプリメントは、体内ではアミノ酸にまで分解されるため、サプリメントの酵素が体内で作用することはないが、酵素で作られた成分が人間に作用することはある。
「池上彰、岩崎博司、田口英樹著:
池上彰が聞いてわかった生命のしくみ、東工大で生命科学を学ぶ、朝日新聞出版、2016年9月」は面白い。「第2章:細胞の中では何が起きているのですか?」の「タンパク質はどんな形をしているのか」「コラーゲンを食べるとお肌がぶるぶるになるのは本当ですか」「遺伝子組換え食品が有害把というのは思い込み?」「良質なタンパク質や必須アミノ酸とは何ですか」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.タンパク質のなかで、有名なのはコラーゲンである。コラーゲンを食べると、お肌がぷるぷるになるといわれるが、食べたタンパク質がそのまま体内で使われることはあり得ない。コラーゲンは三重らせん構造で、三重らせん構造をとることで、コラーゲンは固いファイバーの役割を果たす。ファイバーがびっしりとあることで、皮膚などで強度や弾力性が生まれるの。
2.コラーゲンは牛や豚など、いろいろな生物でファイバーとして機能している。それを食べると、一度アミノ酸にまで完全に分解され、そのアミノ酸が材料となって人間のタンパク質が作られる。直接同じコラーゲンが使われたり、コラーゲン合成のためだけに使われたりしない。
3.コラーゲンを含めたすべてのタンパク質のパーツとして使われる。コラーゲンの場合、グリシンやプロリンなど、特定のアミノ酸が多く使われているので、そのアミノ酸を多く摂取するという意味ぐらいはある。食べたコラーゲンがそのまま体内で使われるわけではない。
4.同じことは酵素にも当てはまる。「酵素入り○○」というサプリメントが販売されているが、タンパク質である酵素も体内ではアミノ酸にまで分解されるため、サプリメントの酵素そのものが体内で作用することはあり得ない。ただし、製品の中で酵素によって作られた有効成分が人間の体に作用することはあり得る。
5.コラーゲンを食べても全部アミノ酸に分解されるというのなら、遺伝子組換え食品も同じことがいえる。食べたものは、遺伝子組換え食品であろうがなかろうが、生体内では区別されずに分解される。遺伝子組換え食品は人間の体に有害かどうかは、食べて、タンパク質を分解するしくみを考えれば問題ない。遺伝子組換え食品を食べても、どんなタンパク質もアミノ酸に分解されるだけだから、別に害のあるものではない。
6.私はそう思います。ある特定の遺伝子を組み込んで、ある特定のタンパク質を作るようにしたたけてあって、製品のパッケージにある「遺伝子組換え大豆は使用していません」などの表示は、生命科学の立場からすると意味がない。食べものを消化するときに限れば、問題ない。そのほうが売れてしまうという現状があり、科学的根拠とは離れたところの議論になっている。
7.遺伝子組換え食品で問題があるとするなら、食品の安全性とは別のところ、すなわち、生態系への影響である。遺伝子組換え大豆だけが生き延び、それ以外の植物は生えてこないなら、害虫や微生物を含めた、その土地の生態系が変わる可能性はある。
8.「良質なタンパク質」の、良質なとは、「必須アミノ酸」がバランスよく入っている食品のことである。必須アミノ酸というのは、何が必須なのですか。生命を維持するのに必須のアミノ酸とは、20種類のアミノ酸はどの生命にも必要です。アミノ酸のうち、自分の体内で作ることができるものもあれば、できないものもある。自分で作れないものを必須アミノ酸と呼んでいる。ヒトでは20種類のアミノ酸中9種類が必須アミノ酸となる。
9.「バランスよく」とは、コラーゲンの場合、一部のアミノ酸だけが大量に使われている。グリシンというアミノ酸だけで30パーセント以上、プロリンとそれに似たもので20パーセント、アラニンで10パーセントを占めている。コラーゲンはアミノ酸バランスの悪いタンパク質である。
10.必須アミノ酸は生物種によって異なる。ヒトの場合は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フエニルアラニン、トレオニン、トリプトフアン、バリンの9種類。大人のラットは、ヒトの9種類の必須アミノ酸にアルギニンを加えた10種類が必須アミノ酸となる。
池上彰が聞いてわかった生命のしくみ、東工大で生命科学を学ぶ、朝日新聞出版、2016年9月」は面白い。「第2章:細胞の中では何が起きているのですか?」の「タンパク質はどんな形をしているのか」「コラーゲンを食べるとお肌がぶるぶるになるのは本当ですか」「遺伝子組換え食品が有害把というのは思い込み?」「良質なタンパク質や必須アミノ酸とは何ですか」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.タンパク質のなかで、有名なのはコラーゲンである。コラーゲンを食べると、お肌がぷるぷるになるといわれるが、食べたタンパク質がそのまま体内で使われることはあり得ない。コラーゲンは三重らせん構造で、三重らせん構造をとることで、コラーゲンは固いファイバーの役割を果たす。ファイバーがびっしりとあることで、皮膚などで強度や弾力性が生まれるの。
2.コラーゲンは牛や豚など、いろいろな生物でファイバーとして機能している。それを食べると、一度アミノ酸にまで完全に分解され、そのアミノ酸が材料となって人間のタンパク質が作られる。直接同じコラーゲンが使われたり、コラーゲン合成のためだけに使われたりしない。
3.コラーゲンを含めたすべてのタンパク質のパーツとして使われる。コラーゲンの場合、グリシンやプロリンなど、特定のアミノ酸が多く使われているので、そのアミノ酸を多く摂取するという意味ぐらいはある。食べたコラーゲンがそのまま体内で使われるわけではない。
4.同じことは酵素にも当てはまる。「酵素入り○○」というサプリメントが販売されているが、タンパク質である酵素も体内ではアミノ酸にまで分解されるため、サプリメントの酵素そのものが体内で作用することはあり得ない。ただし、製品の中で酵素によって作られた有効成分が人間の体に作用することはあり得る。
5.コラーゲンを食べても全部アミノ酸に分解されるというのなら、遺伝子組換え食品も同じことがいえる。食べたものは、遺伝子組換え食品であろうがなかろうが、生体内では区別されずに分解される。遺伝子組換え食品は人間の体に有害かどうかは、食べて、タンパク質を分解するしくみを考えれば問題ない。遺伝子組換え食品を食べても、どんなタンパク質もアミノ酸に分解されるだけだから、別に害のあるものではない。
6.私はそう思います。ある特定の遺伝子を組み込んで、ある特定のタンパク質を作るようにしたたけてあって、製品のパッケージにある「遺伝子組換え大豆は使用していません」などの表示は、生命科学の立場からすると意味がない。食べものを消化するときに限れば、問題ない。そのほうが売れてしまうという現状があり、科学的根拠とは離れたところの議論になっている。
7.遺伝子組換え食品で問題があるとするなら、食品の安全性とは別のところ、すなわち、生態系への影響である。遺伝子組換え大豆だけが生き延び、それ以外の植物は生えてこないなら、害虫や微生物を含めた、その土地の生態系が変わる可能性はある。
8.「良質なタンパク質」の、良質なとは、「必須アミノ酸」がバランスよく入っている食品のことである。必須アミノ酸というのは、何が必須なのですか。生命を維持するのに必須のアミノ酸とは、20種類のアミノ酸はどの生命にも必要です。アミノ酸のうち、自分の体内で作ることができるものもあれば、できないものもある。自分で作れないものを必須アミノ酸と呼んでいる。ヒトでは20種類のアミノ酸中9種類が必須アミノ酸となる。
9.「バランスよく」とは、コラーゲンの場合、一部のアミノ酸だけが大量に使われている。グリシンというアミノ酸だけで30パーセント以上、プロリンとそれに似たもので20パーセント、アラニンで10パーセントを占めている。コラーゲンはアミノ酸バランスの悪いタンパク質である。
10.必須アミノ酸は生物種によって異なる。ヒトの場合は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フエニルアラニン、トレオニン、トリプトフアン、バリンの9種類。大人のラットは、ヒトの9種類の必須アミノ酸にアルギニンを加えた10種類が必須アミノ酸となる。