2017年09月28日
アベノミクスは、安倍晋三首相はじめ政府首脳が高度経済成長の成功体験をひきずり、頑張れば成長できると信じ込んでおり、時代錯誤である
「水野和夫(法政大学教授)著:米国のトランプ現象は茶番劇、既成秩序が崩れる危機の時代、
エコノミスト、2017.1.10」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.歴史の危機で一つの秩序が終わり、次の秩序へと向かうには、人々の世代交代を待つ必要がある。旧秩序の時代に築いた遺産で生活する代がいなくならない限り、新しい時代の担い手は出てこない。日本はすでに新世代が登場する時期に差し掛かっている。90年代以降に生まれた世代は、物欲が薄く、物質心主義の世代とは価値観が異なる。彼らが時代を担うようになれば、政策も変わっていくだろう。
2.日本は世界に先駆けて穏便に新しい秩序を構築できる恵まれた立ち位置にある。経済学者ケインズは、ゼロ金利は「利子生活音の安楽死」をもたらし、革命を経ずに大きな社会改革が可能と指摘した。現代の日本とドイツがそうした状態にある。社会のすみずみに資本がいきわたりゼロ金利の状態であり、分配による社会改革が可能な状態にある。
3.資本が希少性を保っている間は、人々は資本の奪い合いをしなければならず、エスタブリッシユメントへの反抗や弾劾、そして革命を経なければ新秩序への移行は難しいが、日独は状況が異なる。
4.経済成長を追い求め続ける近代資本主義の延長線上でしか思考できないのは残念である。アベノミクスは、安倍晋三首相はじめ政府首脳が高度経済成長の成功体験をひきずり、頑張れば成長できると信じ込んでおり、時代錯誤であることに早く気づくべきである。政府よりも市場の方がより効率的な資本配分ができるという市場原理主義に根ざす新自由主義も茶番でしかない。
エコノミスト、2017.1.10」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.歴史の危機で一つの秩序が終わり、次の秩序へと向かうには、人々の世代交代を待つ必要がある。旧秩序の時代に築いた遺産で生活する代がいなくならない限り、新しい時代の担い手は出てこない。日本はすでに新世代が登場する時期に差し掛かっている。90年代以降に生まれた世代は、物欲が薄く、物質心主義の世代とは価値観が異なる。彼らが時代を担うようになれば、政策も変わっていくだろう。
2.日本は世界に先駆けて穏便に新しい秩序を構築できる恵まれた立ち位置にある。経済学者ケインズは、ゼロ金利は「利子生活音の安楽死」をもたらし、革命を経ずに大きな社会改革が可能と指摘した。現代の日本とドイツがそうした状態にある。社会のすみずみに資本がいきわたりゼロ金利の状態であり、分配による社会改革が可能な状態にある。
3.資本が希少性を保っている間は、人々は資本の奪い合いをしなければならず、エスタブリッシユメントへの反抗や弾劾、そして革命を経なければ新秩序への移行は難しいが、日独は状況が異なる。
4.経済成長を追い求め続ける近代資本主義の延長線上でしか思考できないのは残念である。アベノミクスは、安倍晋三首相はじめ政府首脳が高度経済成長の成功体験をひきずり、頑張れば成長できると信じ込んでおり、時代錯誤であることに早く気づくべきである。政府よりも市場の方がより効率的な資本配分ができるという市場原理主義に根ざす新自由主義も茶番でしかない。