2017年10月16日

入国問題について日本が強く言えないのは、移民や外国人労働者の受け入れについて、極めて制限的である。正論を吐けば、難民・移民を引き受けよという圧力が日本に加わる。

「野口悠紀雄著:日本は言うべきことを主張していない、
週刊ダイヤモンド2017/02/25、」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
日本は、ドナルド・トランプ米大統領のご機嫌取りをする半面で、言うべきことを主張していない。日本はトランプ氏の手下になったのだろうか?
1.安倍晋三総理大臣は、トランプ氏の雇用創出計.画について、日本はアメリカでのインフラ投資に対して資金協刀するというが、こんな奇妙な政策はない。そもそも、これでアメリカは納得しない。
2.この提案は、日本がこれまで何度もやってきた総合経済対策と同じである。いろいろな事業をかき集めて規模を大きく見せて、日本国民をだませるかもしれないが、同じことをアメリカにしたところで、効果はない。アメリカのインフラ投資に協力したところで、アメリカの自動車産業の.雇用が増えるわけではない。新幹線の売り込みと見なされてしまう。
3.最大の問題は、相手が理不尽なことを言ってきたから、カネで解決しよう、という考えである。示談金と同じ発想である。1985年のプラザ合意も、ドル高によってアメリカの自動車産業の危機的状況に対応するために行われた。このときに行われたのは、為替レートをドル安に導くために協調介入し、日独が財政支出を増加させた。アメリカ国内の雇用を増やすための具体的プログラムを作ったわけではない。
4.日本政府は、主張すべきことは主張していない。トヨタ自動車は、名指しで工場立地を批判された唯一の外国企業だが、理不尽な批判に対して、日本政府は強く抗議すべきだが、日本政府は抗議していない。
5.アメリカの内政問題だいうが、これはれつきとした国際問題である。こうした状況でゴルフなどしたら、入国制限強化を認めたことになる。トヨタ自動車の工場立地批判についても、認めたことになる。
6.入国問題について日本が強く言えないのは、事情があるからである。日本は、移民や外国人労働者の受け入れについて、極めて制限的である。正論を吐けば、難民・移民を引き受けよという圧力が日本に加わることを懸念してい。
7.問題を持っているから強く主張できないのは、日本経済にとって最大の懸念である円安政策批判についても同じである。日本政府は、為替市場への介入していないから、円安政策を取っていない、としている。しかし、円安政策とは、直接的な介入だけではない。最も重要なのは金融政策である。
8.金融緩和は日本国内の政策であり、物価上昇率を引き上げるために行っているので、為替レートとは関係がない、という説明は通用しない。2月3日の為替レートは日本銀行の国債買い入れに応じて変動した。長期金利の急上昇に反応して1ドル=112円台になったが、日銀の行動で長期金利が大きく低下すると円安になった。結果的に日銀の行動が為替レートを大きく動かした。
9.日銀は、金融政策の目標は、物価上昇率2%の達成だが、金利を抑えれば円安になり、輸入物価が上がって、消費者物価も上がるということである。トランプ氏が指摘する通り、日本は円安のために金.融政策を行っていることになる。
10.円安政策の停止は、アメリカのためではなく、日本の消費者のために必要なことである。金融緩和をやめれば、円高になり、日本の輸入物価は下落し、外国のものを安く買えるようになる。そして消費が増えて、日本経済が活性化する。しかし、円高になれば企業利益が減少して株価が下がるから、政府としてはそうした状況を阻止したい。



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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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