2017年11月28日

日本に入ってくると、キリスト教でも、仏教でも、儒教でも、もととは似ても似つかないものに変容する。みんな日本教の分派になる。

「山本七平、小室直樹著:
日本教の社会学
小室 直樹
ビジネス社
2016-11-25

日本教の社会学、ビジネス社、2017年2月」は面白い。第4章:日本教の教義」の「日本人を理解するために」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.日本に入ってくると、キリスト教でも、仏教でも、儒教でも、もととは似ても似つかないものに変容する。みんな日本教の分派になる。日本教とは、日本人の行動様式であり、何教を信じようと、どんなイテオロキーを持とうと、日本人はみんな日本教徒である。日本教を理解することは、日本を理解し、日本人を理解することである。
2.日本教を社会科学的にとらえ直す必要がある。キリスト教の場合は、教義、救済儀礼、神義論などが決定的な役割を演じる。キリスト教の本質を理解するうえで最も適切なのが基本主義である。日本教には、本来、教義も救済儀礼も神義論もないのが、日本教の特徴である。原則のないところが日本教の日本教たるゆえんである。
3.日本教に教義と同じ機能をするものはないかと探ってゆくと、「空気」に突き当たる。正に「空気」である。キリスト教が日本に入ってくると、その宗教本来の意味が骨抜きになる。
4.日本に来ると、徹底的な原則があるがゆえに、その原則に反するものは全部骨を抜かれてしまう。その原則を「空気」と定義した。「空気」は、なんらの原則を有しないという意味で、組織神学的には教義から遠いものである。キリスト教的な教義と正反対である。構造神学的にいえば、「空気」は規範的に絶対で、「それが空気だ」ということになると誰も反対はできない。
5.教義の社会学的意味は、集団加入のための判定条件である。宗教、社会学的にいえば教団に加入するための判定条件である。これを満たせば加入できるし、満たさなければ加入できない。教義が一つのシステムでなければならないというの、は日本人が一番嫌う。たとえば、浅見綱斎と内村鑑三との似た点である。内村鑑三は絶対に組織神学を排除する。絶対神があって、個人の規範しかない。あいだを組織でつなぐという発想がない。だから無教会で教会はなくてもいい。
浅見綱斎にも同じで、一方の極に天皇の絶対制があり、他方の極に個人の絶対的規範があって、このあいだをつなぐ組織はない。天皇が絶対だということと、これと個人の規範の間に組織的連関がない。本来はこの中間を契約で埋める。契約というのは一種の教義で、これがないことが日本である。
6.戦後、自己の行動規範がわからないので完全に「空気」だけになる。二極を無理につくる。たとえば日中復交のとき、新聞の論調は。向こうの中国は絶対善に対して、日本軍という絶対悪を置く、この二極の真ん中に各人を拘束するものがなくちゃいけないが、それが「空気」になる。
7.西南戦争のときも、官軍と西郷軍で、西郷軍は絶対の悪、それから官軍は絶対の善とする。たとえ嘘でも西郷軍がこんな残虐なことをやった。→方、官軍のほうは博愛社をつくって西郷軍をも救済したと。戦前の場合には両極というのは固定して一方は天皇で、それに規定された個人規範があった。戦後の場合はその起点となる二つの焦点がないから、もう戦前以上に「空気」の流動性が増大する。「空気」は一つの霧みたいになって、視界零に近い状態になる。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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 青山賞、春興賞の受賞:2回
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