2018年02月18日

人類は氷河期に誕生して、現.在より4〜8℃も低い低温期や気温変化と戦って生きのびてぎた。2℃という数字が示され、これを意味づけるような論文が次々に現れた。

「深井有著:
地球はもう温暖化していない、科学と政治の大転換へ、平凡社、2015年」は参考になる。CO22削減の国家プロジェクトに参画した自分にとって共感できる記述も多い。「第1章:CO2温暖化論が破綻するまで」の「6.俗説を排すために」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.世界政治に対して、科学がこれほど強いインパクトを与えたことはない。今は、すべての国が2℃目標を認識している。2009年の国連コペンハーゲン会議(COP15)に先立ってドイツの環境相ロットゲンは「2℃目標を超えてしまったら、地上の生命活動はもはや不可能になるだろう」と述べた。
2.2℃目標の生みの親、ポツダム気候影響研究所長のシェルンフーバー自身は「2℃は別に魔法の数字ではない。単なる政治目標だ。地球は温暖化が激しくなってもただちに終末を迎えることはないし、逆に温暖化が激しくなければ安全というわけでもない。現実は、当然のこと、もっと複雑なのだ」と言う。
3.2℃目標を言い出したことで、首相の主任科学アドバイザーという地位に上ることになった。ドイツ政府かち気候保全の指針についての諮問を受けた科学者たちは、シェルンフーバーの主導の下で検討した結果、極めて簡単な考え方に到達した。それは「地上にホモ・サピエンスが現れて以来の気候の歴史を見ると、過去13万年の間、気温が産業革命以前の値より2℃以ヒ高くなったことはなかった。気温は人類が進化の過程で経験した範囲に止めておくのが安全だろう。さもないと未踏の地に踏み込むことになる」というものである。
4.これはごまかしである。人類は氷河期に誕生して、現.在より4〜8℃も低い低温期や気温変化と戦って生きのびてぎた。その中で寒冷期こそが最悪の時期だった。いったん2℃という大まかな数字が示されると、これに「意味づけ」を与える論文が次々に現れた。
5.サンゴ礁は1.5℃の水温上昇で打撃を受けるかもしれないが、農業生産は2.5℃の上昇でむしろ増大して世界人口の増加にとっての朗報となる。今後、気温がどれほど上昇するかを予測するのは困難だし、その影響は想像の域を出ない。そのような不確かな予測をすることは意味がない。
6.シェルンフーバーは、「確かに気候影響の予測はそれほど信頼の置けるものではない。膨大な数の論文を政策決定者の机上に積んでも無駄である。これらを煮詰めて実行可能なシナリオとして提供してやらなくてはならない」。このような考え方に対して批判的な学者も多い。ハンブルク大学のフォン・ストルヒは「2℃目標は真の科学とは全く関係ない。気候影響の研究者たちは政治的助言を売り物にし過ぎている、彼らは政治活動をしていて、その成果を見せたがっている。結果として、科学への信頼を落とし、さらにクライメートゲート事件に見られたようなIPCCの堕落の遠因になっている」と言っている
7.気候変動は一夜にして起こるものではないので、対応するための時問は十分にある。われわれはもっと冷静でなくてはならない。恐怖を煽るようなやり方は問違っている。
ベルリンで「気候問題とその影響」と題するパネル討論会が開かれた。討論に参加した5人の気候学者は気候へのCO2の寄与の程度については意見が分かれたが、2℃目標については全員一致でこれを拒否し、このような形で科学が政治に関わることで、科学者たちが取り込まれようとしていることに強い懸念を示した。
8.2℃目標は今でも生きていて、これを達成するためには今世紀末までに100兆円を超える対策費が必要であり、狂気の沙汰である。ドイツ発の「2℃」という標語が、ドイツ国内だけでなく、全世界で喧伝されていることに背筋が寒くなる。2℃目標は俗説である。
9.「ネイチャー」誌で「2℃目標は止めにしよう」という記事が目を引いた。何しろ「ネイチャ…」誌はCO2温暖化脅威論の牙城なので、記事の題名を見て、これは何事かと驚いた。読んでみたら「近年CO2が増加して温暖化が進行しているはずなのに気温が土昇していないのは、平均気温が地球温暖化を測る尺度として不適当であることを示している。2℃目標は止め、他の尺度を用いて温暖化を測定し、対策を講じなくてはならない」と書いてあった。
10.平均気温が上がらない「温暖化」とば何なのか?この記事に対して批判が殺到した。大方の意見は「予測に反して気温上昇が止まってしまったので、このままでは2℃目標が役に立たなくなるので、ボロが出ない目標に切り替える。ゴールポストをずらす狡いやり方だ」である。
11.これらの俗説を世に広めたのは、元米副大統領ゴアとIPCC、彼らにお墨付きを与えたノーベル平和賞で、その宣伝に努めたマスコミである。その結果、世界で100兆円を超える人類の資産が浪費されようとしている。俗説はもっともらしく聞こえるが、たやすく信じるのは止め、受け売りは止めるべきである。



yuji5327 at 06:43 
環境 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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