2018年05月24日

単独死、あるいは孤独死を、社会の歪みとして悲観的に考えるばかりではなく、本来、人間とはそういうものということを、振り返ってみる必要がある。

五木寛之著:
百歳人生を生きるヒント (日経プレミアシリーズ)
五木 寛之
日本経済新聞出版社
2017-12-21

百歳人生を生きるヒント、日本経済新聞出版社、2018年1月17日」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。「第5章」「80代こそ嫌われる勇気をもつ」「死の影を恐れない覚悟」などは以下の通りである。
1.80代の壁が目の前に迫ってくると、心身ともに大きな不調を抱える方が多い。いよいよ、80代に突入する。2016年から17年にかけて、世界的に「○○ファースト」という言葉が流行した。トランプ大統領の「アメリカファースト」、小池百合子氏
の「都民ファースト」などである。80代になったら、「自分ファースト」でいい。
2.これまで80年間の人生で人間関係には気を使い、他人の顔色をうかがいなが
ら、心を擦り減らし生きてきた。80代になったら、それをやめてよい。自分の直感にしたがい、世間の思惑の中で行動しないようにする。それが、80代の「自分ファースト」という生き方である。
3.80代の「自分ファースト」を生きる覚悟として、参考になる標語は「嫌われる勇気」である。人は好んで他者から嫌われようとは思ってはいない。80代だからといって、隠居して、社会から離れて隠遁生活をするわけではない。
4.『ライフシフト』の著者、リンダ・グラットンは、資本主義社会がいきづまって、こ
れまでの社会保障制度の見直しを迫られた結果、80代の老人までが、何らかの形でお金を稼いで、自分の生活を支える必要に迫られると言っている。優雅に隠居生活などしていられない社会になってくる。これも、百歳人生で覚悟をしなければならないことである。
5.グラットンによれば、社会で、経済活動をするということは、老人も同世代とだけでなく、もっと若い世代とも関わりをもって働くということが求められる。心身の衰えを自覚しつつ、若い世代のあいだにはいって働き、お金を稼ぐということは、並大抵のことではない。頭の回転、運動機能など、大きな差があり、ペースが合わない。
6.老人世代は尊敬されるどころか、若い世代からは嫌われる存在になってしまう。加齢臭という言葉がテレビのCMで、平気で流れるということ自体、嫌老社会の一端をあらわしている。嫌われる勇気をもつということは、孤立を恐れない自覚である。
7.同世代に対しては、慣れ合い的な世間付きあいを遠慮する。出席したい、行きたいと望まないかぎり、冠婚葬祭からも身を引く。群れの中に身を置きつつ、周囲や群れの掟に迎合しないで、自分に忠実に生きる。これこそ、人生の秋の、最高の楽しさのひとつである。
8.ホリスティック医療では、86歳を超えて足腰が元気だと、その後の90代も、介護なしで行ける人が多い。自分が孤独死、単独死する可能性があると思うかという問いに対して、30数%の人が、その可能性があると答えた。百歳人生の時代では、子供や配偶者がいても、3割もの人が、単独死する怯えを抱いている。いままでにない不安の感覚で、日本社会のコミュニティの崩壊が、家族関係にまでおよんでいる。
9.家族の中での孤立、群衆の中の孤独んお百歳人生という、個人の長寿と引き換えに、私たちは、とんでもない地獄を生きなければならない。独居老人と言われる人ばかりでなく、家族の中で支えられて、一見、何不自由なく暮らしているように見える人が、だれにも見守られず、死ぬときは独り、とを考えている。
10.私たちは、単独死、あるいは孤独死を、社会の歪みとして悲観的に考えるばかりではなく、本来、人間とはそういうものということを、振り返ってみる必要がある。トルストイは晩年になって、家族とも別れ、家出をして旅先の駅舎で死んだ。永井荷風は、晩年、市川の荒屋で独居生活をし、胃潰瘍でも医者にも行かず、近くの蕎麦屋にカツ丼を食べに通う日々を重ね、最期は吐血性心臓麻痺で寂しい孤独死を迎えた。
11.そういう死に方が稀有で、特別な、寂しい死に方ではなく、これからは、家族、親、兄妹、子供たちがいながら、単独死するのもおおいにあり得る。敗戦後の70年間の、マイホーム主義の時代の死のあり方が、稀な、儀式としての死のあり方だった。


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
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(於:稲毛ギャラリー)
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○公募展の受賞、入選
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