2018年09月10日

P-3Cのもう一つの役割は、災害時にいち早く飛び立って状況を把握し、情報を伝えることである。東日本大震災のときに、P-3Cで津波は確認できた。

「池上彰著:
知らないではすまされない自衛隊の本当の実力 (SB新書)
池上 彰+「池上彰緊急スペシャル!」制作チーム
SBクリエイティブ
2018-02-06

知らないではすまされない自衛隊の本当の実力、SB新書、2018年2月」は参考になる。「第1章:知らないでは済まされない国防の要、自衛隊の基礎知識」の「1.海上自衛隊」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.全国に4万人以上いる海上自衛隊の使命は、第1に、国際平利協力のための活動。そして何より大切なのが、国土の防衛と海上交通の保護である。国土の防衛とは、有事、つまり外国からの侵略などがあったとき、海や空からの脅威に備えることである。また海上交通の保護には、日本経済を支えるという意味がある。日本は海外からの輸入の9割以上を海上輸送に頼っているので、それが止まってしまったら経済は大打撃を受ける。日本に運ばれるさまざまな物資が安全、確実に届くように民間の船を警護するのも海上自衛隊の重要な使命の1つである。
2.2009年から中東・アフリカのソマリア沖で海賊対策を実施することになり、海上自衛隊の船が派遣された。ソマリア沖は日本から遠く離れたところだが、日本に関係する船だけでも年間1600隻以上が航行する。日本にとっても大事な海上交通の保護となるので、これも海上自衛隊の任務で、民間の船などを守るために派遣されたのが、護衛艦と哨戒機P-3Cである。
3.この哨戒機P-3Cの部隊は海上自衛隊八戸航空基地に配備されている。海上自衛隊なのに八戸航空基地なのは、P-3Cを運用するための維持整備を行うための基地だからである。哨戒機とは、空から潜水艦や外国の軍艦などを警戒監視したり、怪しい船がいないかどうか見たりする。自然災害が起きたときは、たとえば津波の様子を空から撮影する、あるいは、事故が起きたときに人を救助することもある。
4.レーダーが前と後ろに2つ付いており、2つを組み合わせてタイミングよく作動を合わせることで、回っているように機内では見える。潜水艦のペリスコープを、海の上から探す能力がある。赤外線のアーズと呼んでいる暗視カメラで監視する。.
5.胴体随方の下部はボンベイドアと言う爆弾倉があり、魚雷や機雷を搭載することができる。ここから不審船に対して前方に、当てるわけではなく、逃走阻止のために爆雷を投下する。能登半島沖に不審船が現れる事件が起き1999年3月、初めて「海上警備行動」が発令され、八戸から飛びったP-13Cが不審船の針路を妨害するために爆弾を投下した。
6.P-3Cは、毎日、空からの監視飛行を行っている。P-3Cは海上で見つけた船舶に接近してカメラで撮影し、どんな船舶なのかを識別する。数秒間で小さな窓から撮影し、不審な船かどうかを判断する。
7.最大の特徴は、ソノブイというもので、それに火薬をつけて、射出する。空を飛びながら海の中を航行する潜水艦を探し出せるのがP-3Cの最大の特徴である。投下され、海中に向けて出す信号で周辺にいる潜水艦を見つける。P-3Cの潜水艦を探し出す能力は世界屈指である。
8.P-3Cのもう一つの役割は、災害時にいち早く飛び立って状況を把握し、情報を伝えることである。東日本大震災のときに、津波が一気に海岸に押し寄せてくる映像が公開されたが、あれは現場の上空から海上自衛隊のP-3Cが撮影した映像だった。たまたま地震発生時に飛んでいて、連絡を受けて現場に急行した。津波は確認できた。
9.漁船か海賊か、見分けるポイントは、ソマリア沖に出没する海賊は、海賊とわかるようなマークを付けずに、漁船を装って近づいてくる。油断をしていると、タンカーや貨物船に乗り込んできてその船を制圧する。そうなる前に、空からするために、P-3Cが近づいて上空から写真を撮る。布に包まれたハシゴらしきものが見えると海賊と見極め、連絡をする。
10.P13Cが配備されている八戸航空基地には、災害時に私たちを援助してくれる陸上部隊、機動施設隊がある。2016年4月の熊本地震のとき、この部隊は、陸路で約52時間かけて現地に駆けつけ、復旧活動を行なった。
11.海上自衛隊の自衛官は、船舶や潜水艦に乗りっぱなしで、今日が何日なのか、何曜日なのか、わからなくなる。そこで週に1度、金曜日には必ずカレーライスを食べて、「今日は金曜日だ」という曜日感覚を取り戻すようにしている。「海軍カレー」といわれるもの
で、旧日本海軍からの伝統である。基地ごとにそれぞれの特徴を生かしたオリジナルのカレーがあり、「うちが一番おいしい」と競っている。
12.海上自衛隊には、ほとんど情報が公開されていない部隊、特別警備隊がある。主な任務は、武器や違法物資などを積んでいると思われる不審船に乗り込み、立入検査や武装解除をする。特別警備隊は、アメリカ海軍の精鋭部隊であるネイビーシールズやイギリス海軍のSBSを参考にしてつくられた。


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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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