2018年11月08日

エルニーニョの予測自体もまだ十.分とはいえない.。エルニーニョが起こってもその影響がどの程度現れるかについてはもっと不確実である。


「木本昌秀(東大海洋研究所教授)著:気象、この秋にもエルニーニョ発生か、暖冬なら太平洋側も大雪に注意、週刊ダイヤモンド 2018.11.03」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.2018年夏は、7月上旬、西日本を中心に220人以上の命を奪った「平成30年7月豪雨」、続いてそれ以上の熱中症死者を出したと見込まれる猛暑、そして毎秒50mに及ぶ強風と高潮で関西国際空港に浸水をもたらした台風21号、さらには同等の記録的な強風を束日本にももたらした台風24号と気象災害が相次いだ。猛暑や豪雨、台風といった極端気象は、地球温暖化の進行とともに頻度や燈度が増す傾向が加速すると予想される。これまで以上に常日頃からの心構えが必要である
2.メディアでも何度か取り上げているが、この冬には再びエルニーニョ発.生の予測がされている。気象庁の最新情報によれば秋の間にも70%の確率でエルニーニョ発.生が予測されている。ニーニョはスペイン語で男の子、定冠詞エルが付いて神の子=キリストの意で、東部赤道太平洋の海面水温が高くなって半年ないし1年以上続く現象のことをいう。エルニーニョと反対に海面水温が普段より低くなるラニーニャ(女の子)現象と数年程度の不規則な周期で繰り返すことが知られている。
3.気温が高いほど空気中の水分は多くなるので、暖かい熱帯の海水温異常は上空の雲の位置や量を大きく変える。そして、雲の大集団に伴う上昇気流は数万キロメートル以上にわたる広範囲の大気の流れを変え、世界各地に天候異常をもたらす。
4.エルニーニョは、古くから南米沿岸のペルーやエクアドルの漁師にはよく知られていた。毎年クリスマスのころに海水温が上がって漁が休みになるので親しみを込めて神の子と呼んでいた。20世紀になっていろいろと調べてゆくうちに、南米沿岸に限られる毎年の季節変化よりずっと広範囲にわたった数年規模の変動があることが分かり、気象庁では後者を区別して「エルニーニョ現象」と呼ぶ。
5.エルニーニョ現象が大気海洋柑互作用のたまものであることに最初に気付いたのは米国カリフォルニア大学のビャークネス教授で、1960年代のことである。赤道東部で海水温が上がると、普段は海水温の高い西太平洋にあ,る雲の集団が大きく東へ移動し、これに吹き込む海上の貿易風が弱まる。普段の東太平洋では、東から西へ向かう貿易風が赤道上にも束から西への海流を引き起こし、これを補うために冷たい海水が下層から湧いている(赤道湧昇という)ので西太平洋より低温になつているが、貿易風の弱まりによって湧昇が緩和され、海水温が上がる。そして上がった水温が一層貿易風を弱めて……という具合に大気と海拝の間で自己増強作用が働くためにエルニーニョが発達する。
6.大気や海洋が地図をあたかも知っているかのように赤道に沿って湧昇やエルニーニョ現象が起こるのは.地球の自転が赤道を挟んで南と北で反対向きになっているせいである〔地面に立っている人にとって北半球では反時計回り、南半球では時計回り)。貿易風が厳
密に東から西に吹いていたとしても、引きずられる海水の運動は、赤道から少し離れた北半球で北向き、南半球では南向きの、赤道から離れる向きの海流を生じるため、これを補う下層からの湧昇が起こるの。
7.エルニーニョとラニーニャの間の周期性についても、重くて慣性の大きい海水の運動が貿易風の変化に遅れて起こるためであることが分かってきた。
8.仕組みが分かってきたとはいえ、実際の赤道大気海洋の観測データが手に入らないと予測は行えない。83年、嵐によって米国サンタモニカの桟橋が流されてしまったが、当時起こっていたエルニーニョとの関連に気付く関係者はいなかった。この反省から国際研究計画が立てられ、赤道海洋を規則的に覆う自動観測網が設置された。海底に係留されたこれらのブイが時々刻々気象海洋データを届けてくれるので、コンピュータモデルによる予測が90年代から可能になった。
9.今では半年くらい先のエルニーニョ予測ならけっこう目信がある、と業界の誰もが思っていた。ところが、14年には久しぶりのエルニーニョ発生が予測されていたにもかかわらず翌年にずれ、肩透かしを食った。赤道海洋の水温の様子を見ると、前回のエルニーニョ、ラニーニャ時の水温の高低は明瞭だが、本稿の執筆時点では監視領域の水温上昇はまだはっきりしない。
10.このように、エルニーニョの予測自体もまだ十.分とはいえないが、仮にエルニーニョが起こったとしてもその影響がどこにどの程度現れるかについてはもっと不確実性が大.きい。世界各地の天候の変動はエルニーニョだけが原因で生じるわけではないためである。
11.日本についてはエルニーニョ年の冬は暖冬傾向になることが知られている。今年の春以来、地球全体で中緯度の気温が高い状態が続いていることもあり、気象庁の寒候期予報も暖冬傾向と言っている。厳しい寒さよりは、暖冬傾阿の方が歓迎されるのではないかと思うが、関東地方など太平洋側では暖冬年には大鴬が多いので注意が必要である。普段雪の少ない首都圏などではたった5cmの積雪でも交通機関への影響が大きく、慣れない都会の人たちは転んでけがをする人が続出する。
12.14年2月には甲府市の国道でたくさんの車が大雪のため立ち往生した。暖冬時には、冬型の気圧.配置が緩むことで、北の寒気と南の暖湿気塊の間の前線が日本の南岸付近まで上がることが多く、台湾や東シナ海から急速に発達しながら日本の南海上を東に抜ける「南岸低気圧.」が太平洋側に大雪をもたらす。
13.南岸低気圧は、勘と経験がものを言った天気予報の時代には、「低気圧中心が八丈島の北を通れば雨、南なら雪と習った。低気圧.が南にある方が関東地方の上空の気温は低いからである。今はコンピューダ予測がそうした機微も表現してくれる。直近の気象情報に注意が必要である。


yuji5327 at 06:44 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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 春興賞の受賞:2回
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