2018年11月28日

目利き力を養えといわれても、一朝一夕には難しい。スタートアップを厳選して投資するプロであるベンチャーキャピタル(VC)でさえも、成功の確率は低い。

校條浩著:シリコンバレーの流儀、急がばフォロー・ザ・マネー、週刊ダイヤモンド、2018.11.24」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.「イノベーション」は、ITやエレクトロニクス企業などの技術系企業ばかりではなく、金融から農業まで全ての業種に求められている。「ITけん引社会」への産業転換が始まつている。そうした時代の要請から、日本企業のシリコンバレー進出が活況を呈している。日本企業関係者の視察は急増し、日本企業を対象としたセミナーも目立つようになつてきた。米国のスタートアップと接することができると評判の、既存企業向けの共同オフィスも大繁盛である。
2.30年間にわたって日本企業の事業変革を唱え、支援してきた身からすると、この流れはうれしいことである。日本企業がシリコンバレーにある最先端の事業のタネを洞察し、自社の新事業につながるようなスタートアップを探し出して新しい事業を生むには、ハードルがまだまだある。目利き力を養えといわれても、一朝一夕には難しい。スタートアップを厳選して投資するプロであるベンチャーキャピタル(VC)でさえも、成功の確率は低い。
3.新事業創造で犯してしまう典型的な間違いは、今までのやり方を踏襲することである。社内ヒアリングや市場調査を行い、観察した顧客ニーズを経験や勘に照らし合わせて、社内の納得感を得る方法である。だが、企業の知る顧客二ーズや経験、勘は過去のものである。「イノベーションのジレンマ」に陥ってしまう。
4.このジレンマを克服するには、顧客自身が気付いていない潜在ニーズやまだ見ぬ新しい顧客ニーズ(未来ニーズ)を見つけるしかない。ただ、言うはやすしで、いくら社内ヒアリングや市場調査をしても未来二ーズはつかめない。そこで意味があるのがシリコンバレーにひしめくスタートアップの観察である。
5.スタートアップの中身を読み解く経験が少なく、目利き力もない中で、どうやって未来ニーズにたどり着けるようなスタートアップを探し出す有効な方法が、「フォロー・ザ・マネー」で、プロの投資家であるVCからの投資資金の流れを追うことで、成功しつつあるスタートアップをいち早く見いだす方法である。
6.毎年数千社というスタートアップが生まれるが、最初はどこが主流となるかは誰も分からない。新しい市場の流れをつくるスタートアップは、最初は誰の目にも留まらない端の方に、何の脈絡もなく偏在している。そしてその多くが消えていくが、人間の根源的な欲求や未来ニーズに合致したものは生き延び、成長していく。VCはそれに呼応して出資を重ねていく存在である。
7.そのようなVCの投資活動を追えば、新しい市場の誕生を察知することができる。例えば、世界最大の動画共有サーービス、米ユーチューブが産声を上げた2005年ごろ、200社以上の有象無象の動画共有サイトがあったといわれている。どこが生き残るか分からない中で、世界最強のVCの一つである米セコイアキャピタルは、ユーザーを多く獲得し始めていたユーチューブに投資し、同社の成長が加速された。それから2年もたたないうちに、ユーチューブは同じくセコイアキャビタルの投資先であった米グーグルに、約1800億円で買収され、新たな事業モデルが確立した。
8.VCは、ほとんどの投資が失敗する前提で多くの企業に投資する。スタートアップは成長の節目節目で、シリコンバレーにあまたあるVCから出資を受けるチャンスを得られることを意味するが、こういう習わしになっているのには深い理由がある。それは、スタ
ートアップというリスクの高い営みに対してなるべく細かくチェックポイントを設け、別のVCの新しい目で常に評価を繰り返し、より成功しそうなスタートアップにより多くの出資が集まるような仕組みなのである。これは、失敗の芽は早めに摘み取り、成功の端緒にあるものに支援が集まることにつながる。
9.こうしたシリコンバレーの法則が分かれば、どのスタートアップが主流になっていくのかを占うのに、投資資金の流れを追う、つまり「フォロー・ザ・マネー」が大いに役に立つ。
10.VCの米ブルペンキャピタルは、犬を飼い主の代わりに散歩させてくれる人を紹介するサービス、米ワグに投資している。ワグは「犬のウーバー」といわれているが、ライドシェアのウーバーとは違い、誰が考えても取るに足りないニッチ事業だと思う。ところがブルペンキャピタルはこのサービスを丹念に調べ、飼い主が喜んでお金を出すこと、顧客
は気に入った散歩請負者を繰り返し雇うことなどを知って、出資を決めた。すると、その投資資金の流れを知った他のVCが続いて投資し、ワグは急成長。現時点で700億円規模の企業価値になっている。
11.新事業創造のきっかけとなるような成長するスタートアップを見つけるには、VCの投資資金の流れをよく理解し、研究を続けることが鍵となる。もしかしたら、既存企業にとっては"多産多死"を前提として投資を続けるVCの動きは理解が難しいものかもしれない。その上、最近は老舗VCが大型化し、小型の新興VCがたくさん生まれており、さらに専門分野に絞ったVCやCVCといわれる企業のVCなどが加わって、理解のハードルが
いっそう高くなっている。
12.そのハードルを越えなければ、日本企業がシリコンバレーでイノベーションの端緒を得ることはできな。多様なVCとそのエコシステムに関する理解は必須の知識である。


yuji5327 at 06:51 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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