2019年03月26日

業務命令でもなく、自分の所属する会社や組織のためでも、副業でもなく、自らの強烈な問題意識を共有する仲間が集まることで、真っさらな気持ちで産業を注視することができた。


「校條浩著:シリコンバレーの流儀、有志4人組が教えてくれたこと、週刊ダイヤモンド、2019.3.16」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1. 今、シリコンバレーには日本の自動車業界とIT業界から熱い視線を集める4人組がいる。彼らは「シリコンバレーDI―Lab」(以下、D-Lab)。これまでに彼らが発表した3つの報告書は、両業界の幹部が舐めるように読んだといわれる。
2. 2017年に発表された最初の報告書「モビリティ業界に起こる変革とチャンス」は、シリコンバレーの識者に聞き取り調査を行い、まとめられた。自動車とIT業界が「モビリティサービス」という、モノからサービスへの大変革を迫られていることを、丹念かつ強烈に語ったもので、100ページを超えるが、17万ダウンロードを記録した。
3. D-Labは会社でもNPOでもない。シリコンバレー在住の有志グループである。ジェトロサンフランシスコの下田裕和氏、在サンフランシスコ総領事館(当時)の井上友貴氏、パナソニックの森俊彦氏、トーマツベンチャーサポートの木村将之氏である。それぞれの仕事を持ちながら、週末などに集まつて調査や議論を重ねてきた。
4. 最初の報告書は、電気自動車や自動運転、インターネットに接続された自動車、自動車共有サービスなどが中小企業にどのようなインパクトを与えるかという問題意識で書かれた。続いて2回目の報告書では大企業における新規事業開発に注目。3回目の最新報告書は「シリコンバレーから見えてきたMaaSの世界」と題され、自動運転などの個々の技術革新が、モビリティというサービスに統合されていく最新の流れに焦点を当てている。
5. これらの報告書で貫かれているのは、日本の既存産業にとって喫緊の課題に真正面から切り込み、強烈な危機感を伝える姿勢である。このような大きな課題に真正面から取り組み、インパクトのある報告書が生み出されたのは、D-Labが有志のグループだったからである。業務命令でもなく、自分の所属する会社や組織のためでも、副業でもなく、自らの強烈な問題意識を共有する仲間が集まることで、真っさらな気持ちで産業を注視することができた。
6. 「活動の主語は日本であり、自社ではない」という彼らの目線の高さが、企業の壁を越えたビジョンの考察を可能にした。また、多くの専門家が核心に迫る話を共有してくれたのも、D-Labが有志グループだったことが大きい。シリコンバレーのトヨタ自動車の戦略部隊、トヨタ・リサーチ・インスティテユートを率いるギル・プラット氏という大物が、快く面会に応じてくれたのはいい例である。パナソニックの森氏によれば、高度成長期の電機産業では競業企業の従業員同士.が会うことすら許されなかったという。
7.4人が抱いていたのは、「ここで起きているような激変に対して日本は危機感がなく、このままでは早晩大変なことになる」という思いである。有志グループは利害関係がない分、よほど強い共通の志や危機感、問題意識がなければ活動は続かない。4人の場合は切迫した危機感が共通していたからこそ、本業で多忙を極める中でも、週末をつぶして議論し続けることができた。4人に聞くと、この共通項が共鳴し合い、次第に活動が面白くて仕方なくなり、活動はスパイラル状に高まっていったという。危機感を抱いたきっかけは、4人それぞれの実体験がベースだ。木村氏は日本でベンチャー関連のコンサルティングを本業にしていたため、シリコンバレーに関する知識は持っていた。だが、実際に来てみると、自分の知っている世界とはまった≦遅ったという。既存の産業を破壊するようなベンチャー企業がひしめき合っている様子に衝撃を受けたのである。
8.森氏もまた、同じように衝撃を受けていた。森氏は、パナソニックで長くビデオカメラの事業部に属していた。同社の製品は世界最高の性能を持ち、カメラの中にあらゆる機能が詰まっていた。ところが、「GoPro」という小型で安価なビデオカメラが登場すると、あっという間に市場をひつくり返されてしまった。これは、コンピューターの圧倒的な進化により、ビデオのような扱いの難しいコンテンツを大量に保存し、簡単に編集・再生できるようになったことと、インターネットの普及によりビデオコンテンツを多くの人が共有できるようになったことに起因していた。ビデオカメラというハードウエアから、コンテンツを扱うソフトウエアとネットワークへ主戦場が移ったのである。日本のビデオカメラメーカー各社はこのパラダイム転換に気付くのが遅れ、敗退してしまった。
9.森氏はシリコンバレーに来て、「自動車業界も自分が見たビデオカメラ事業での転換失敗の風景と同じだ」と感じた。経済産業省から出向している下田氏と井上氏の2人の活躍も、D-Labには欠かせない。役人は予算を持って民間企業を巻き込み、トツプダウンで施策を実行する。だが、それは現状の延長線上のものになる。だが2人は予算や前例から離れ、役人の"よろい"を脱いだことで、D-Labというこれまでどこにもなかった取り組みが生まれた。4者4様の実体験から得た危機感は、日本の産業界がつい陥ってしまう悪弊を吹き飛ばそうとしている。悪弊とは、目の前で起きていることを直視せず、産業転換の兆しから目をそらす態度である。4人の危機感は「イノベーションのジレンマ」を克服する鍵だともいえる。イノベーションのジレンマとは、既存の事業領域が大きく、自社の立場が強固であるほど、新しい動きには鈍感となること。多くの日本企業が、このジレンマに陥っている。日本企業の間では今、シリコンバレー進出がブームだ。しかし、拠点をつくっても、目の前で起きている激変をひとごとのように思い「見ようとしない」。DILabの報告書に共感するだけでなく行動したい。


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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