2019年04月03日

日本や米国がファーウェイを5G構築から排除すれば、中国などファーウェイが浸透しているアフリカ諸国よりも日米の方が通信インフラ後進国となる。


「田代秀敏(シグマ・キャピタルチーフエコノミスト)著:ファーウエイの実像、米国追随はリスクあり、5G通信の圧倒的実力、エコノミスト、2019.3.19」は参考になる。
1.「技術を考えれば本音ではファーウエイを使いたい」、昨年12月、中国企業ファーウェイ(華為技術)の製品を使わないことを決めたソフトバンクの宮川潤一副社長がこう語るほど、ファーウェイは通信インフラの分野で圧倒的に巨人な存在となっている。
2.安全保障上のリスクがあるとして米国が通信インフラからのファーウェイ製品の排除を決めると、米国の安全保障上の追随国〔ジュニア・パートナー)である日本は12月10日、豪州と同様に排除方針を決めた。
3.ファーウエイは2017年に世界の通信基地局〔ルータ−〕の市場の27・9%を占める世界最大手で、世界人口の約3分の1〔約24億人)の通信環境に関与している。そのため世界中でファーウェイ製品のリスクを巡って蜂の巣をつついたように騒然となっているが、1次資料に当たってファーウェイの実像を伝える報道は少ない。
4.ファーウェイは,人民解放軍の建築部門を人員整理で除隊させられ、転職先の国有企業で失敗し中国共産党内でも処分され「食うに困った」任正非氏(現・総裁)を中心とする6人が資木金約35万円を共同出資し、1987年9月15日に広東省深圳市で「民間科学技術企業」として登録され.翌年から営業を開始した。5.創業時に14人だった従業貝数は、17年に世界全体で18万人を超え、そのうち8万人が研究開発に従事している。出身国は160力国を超え,約70%は現地採用である。創業時に数万元だった売上高は、18年に約12兆円、前年比21%増に達したと見込まれている。
6.88年に香港の電話交換機メーカー、康力公司の輸入代理店となり、同社製晶を農村部で販売するようになった。89年から構内用アナログ交換機を自主開発するようになり、93年に電話局用デジタル交換機の自主開発に成功、販路を都市部に伸ばした。それ以来、売上高の10%以上を自主技術開発に投資することを至上命題とした。98年にパケット交換方式の通信交換機器であるルーターの製造販売に転じて販路を外国に広げた。
7.ファーウェイの急成長に脅威を感じた米シスコシステムズから03年に知的財産侵害で提訴されたが、1年後に和解が成立した。これを転機に、低価格だけでなく高度な自主技術をも武器とするようになった。04年に携帯端末市場に参入し消費者市場に販路を広げた。また同年、半導体設計企業ハイシリコンを100%子会社として設立し、中核部品の自主開発を開始した。
8.ファーウェイは、ルーターの分野で、世界シェアが26・6%のエリクソン(スウェーデン)、23・3%のノキア〔フィンランド〕、13・0%の中興通訊〔ZTE、中国)がライバルである。3・2%のサムスン電子(韓国)、1・4%のNEC、0.9%の富士通など歯牙にも掛けない。
9.スマートフォンの出荷台数は、18年10―12月期に前年同期比37・6%増の6041万台で、世界シェアは同4・0ポイント上昇の14.8%の第3位。首位のサムスンが台数で4・4%減、シェアで0・9%下落し、2位のアップルが11・8%減と2・1ポイント下落であるのと対照的に、驚異的な成長を遂げている。
10.ハイシリコンは、ルーダーやスマホの「頭脳」である中央演算処理装置(CPU)の「キリン」を開発しており、人工知能(AI〕性能などで、ライバルである米クアルコムの.「スナップドラゴン」と世界最高性能を競い含っている。こうしてファーウェイは、ルーター、スマホ、CPUの3分野どれでも世界的な巨人であるという、他に類のないスーパー企業となっている。
11.その原動力となってきたのは、デジタル通信の本質を踏まえソフトウエア生睦に適合した研究開発体制の構築と、技術を自主開発するための業界最高水準よりも高い平均年収による一流人材の獲得である。「技術を考えれば本音ではファーウェイを使いたい」という冒頭の宮川ソフトバンク副社長の言葉は、こうした経営方針の帰結である。
12、日本では、インターネット通信の第4世代(4G〕でも、上りと下りとでは異なる周波数を用いる「周波数分割双方向通信方式」(FDD)方式が主流である。それに対して中国では第3世代(3G)から、一つの周波数を時間を分けて、上りに使ったり、下リに使ったりする「時間分割双方向通信方式」〔TDD)を使ってきた。
13.FDDは、上りと下りとが下渉せず、基地局間の同期は不要だが、上りが空いて下りが混んでも、上りを下りに転用することはできない。それに対しTDDは、一つの周波数を上りに振り当てる時聞を減らし、下りに振り当てる時間を増やすことで効率的に通信を高速化できる。
14.現行の4Gより通信速度が100倍以上、容量が1000倍以上の第5世代(5G)を実現するにはTDDが圧倒的に有利。そのTDDを10年以上も研究開発してきたのがファーウェイとZTEである。TDDは効率的な上に回路の小型化が可能だが、すべての基地局の同期が必要である。これが極めて高いハードルとなっており、中国以外の国のメーカーがTDD開発でファーウェイに追い付くことは非常に難しい。
15.3Gから4Gへ移行してダウンロード速度は260倍になった。4Gから5Gへ移行するとさらに100〜1000倍に加速すると推測される。膨大な情報を超高速で処理する必要がある自動運転、AI、モノのインターネット〔loT)などを実現するためには、TDDを用いる通信インフラが必須である。ファーウェイは17年に売上高の14・9%に当たる約1・5兆円を研究開発に投資し、インテル、マイクロソフト、アップルを凌駕した。過去10年間の累計投資額は約6・5兆円に達しており、7万4307件の特許を保有している。
ファーウェイの特許国際出願件数は、世界知的所有権機関(WIPO)によれば、17年に前年比9・0%増の4024件で世1位、2位のZTEの2965件、3位のインテルの2637件、4位の三菱電機の2521件、5値のクアルコムの2163件を圧倒している。コスト、性能そして信頼性のどの面でも、ファーウェイが支える5Gが、ファーウェイを排除した5Gを凌駕することは明らかである。
16.フアーウェイ排除を宣言しているのは米国に豪州、ニユージーランド、日本など一部の国だけで、世界の多くの国々はファーウェイを排除していない。ファーウエイ製品に、どのような安全保障ヒの脅威があるのかを具体的に示す技術的な証拠が提示されたことは一度もない。もし日本や米国がファーウェイを5G構築から排除すれば、中国はもちろんのことファーウェイがスマホ決済サービスなどを通じて浸透しているアフリカ諸国よりも日米の方が通信インフラ後進国となるリスクは大いにある。


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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