2019年04月22日

電力会社に余剰電力を買い取ってもらっていた世帯が、19年11月より10年間の買い取り期間の満了を迎える。


「廣町公則(エネルギージャーナリスト)著:「卒FIT」で商機53万件、住宅・電機・自動軍など名乗り、エコノミスト、2019.4.2」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.住宅用太陽光発電を取り巻く環境が大きく変わろうとしている。2009年に始まった「余剰電力買い取り制度」によって、電力会社に余剰電力(太陽光で発電した電力のうち家庭で使いきれずに余った電力)を買い取ってもらっていた世帯が、19年11月より順次、10年間の買い取り期間の満了を迎える。
2.同制度は12年に開始された「再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)」に引き継がれ、その後も太陽光発電の普及拡大を支えている。買い取り期間満了案件は、19年だけでも約53万件。20年以降も確実に増え続け、23年までには約165万件が満了となる見通しである。買い取り期間満了案件は、総称して「卒FIT」案件と呼ばれ、近年、多方面から関心を寄せられてきた。今年に入り、いよいよ卒FITの到来が目前に迫り、新たなビジネスチャンスを求める機運が高まっている。
3.太陽光パネルは、国の買い取り保証期間である10年を過ぎても、さらに10年、20年と発電し続ける。上述の165万件は、発電設備容量でみると合計約670万kWで、原発7基分にも相当する。その量は、以降もどんどん伸び続ける。しかも、卒FIT発電設備は文字どおりFITから卒業しているので、国民が電力料金の一部として負担している再エネルギー賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金.、FITの原資)を要しない。
4、住宅用太陽光発電が、最安値の再生可能エネルギーに生まれ変わる。この電源を巡る各社のアブローチには、これまでの電力・太陽光関連ビジネスを超えた動きをみることができる。卒FIT世帯の選択肢を整理すると、買い取り期間が終了した電源については、法律に基づく電力会社の買い取り義務はなくなるが、 崛蠡弌自由契約によって余剰電力を売電する」ことができる。この場合、これまでと同じ電力会社に売電してもよいし、新電力(旧来の大手電力会社以外の小売り電気事業者)を含むさまざまな選択肢の中から売電先を選ぶこともできる。あるいは、◆峅板輙冀濺澱咾覆匹鯑蛙佑靴董太陽光で発電した電力を可能なかぎり自宅で使う(自家消費)」という選択肢もある。もっとも、家庭用蓄電池があっても充電しきれない余剰電力は生じるので、,鉢△料箸濆腓錣察△發靴は当面 崘篥邸廚里澆箸いΕ院璽垢多い。
5.各社の取り組みも、卒FIT世帯の選択肢に対応する。まず、余剰電力の買い取りに関しては、新電力に加えて、太陽光バネルメーカー、住宅メーカー、商社、流通など、幅広い業種の企業が参入を表明している。顧客を奪われる形となる大手電力も、他社との協業を含め対抗策を強化する。
6.自家消費に関しては、総合家電メーカーによる蓄電池とエネルギーマネジメントを組み合わせる提案や、電気自動車を住宅用の蓄電池として活用する提案などが注目される。ブロックチェーン技術を活用した卒FIT電力のP2P(Peer to Peer)取引など、まったく新しい取り組みも進められている。卒FIT電力を、どの会社がいくらで買い取ってくれるのか卒FIT世帯が最初に頭を悩ます問題である。
7.太陽光で発電した電力を1kWh当たり48円で買い取ってもらっていた。今後は、買い取り制度による補助がなくなるので、大幅に減額されることは間違いない。しかし10年を経て、既に投資回収が終わっている発電設備なので、これからの売電収入はそのまま家計のプラスになる。買取り事業者としては、そのメリットをアピールしたい。現時点では、ベンチマークとなる大手電力の買い取り価格が公表されておらず、新電力も大半が価格の発表を見合わせている。経済蘂省は大手電力に対し、6月末までに買い取り価格を示すよう求めており、その発表を待って新電力各杜の価格も出そろう。
8.19年2月28]、昭和シェル石油(4月1日より出光興範)と太陽光バネルのソーラーフロンティアは、大手電力に先立って買い取り価格を発表し、余剰電力買い取リサービスの事前登録受け付けを開始した。その価格は、九州エリアで1kWh当たり7・5円、その他のエリア(沖縄を除く)で同8・5円である。これは卸電力市場の取引価格と照らしても、合理的な金額といえる。昭和シェル石油としては、電力供給サービスとセットでの契約を促すことで、卒FIT世帯の取り込みを図っていきたい。同社では、卒FIT太陽光から調達した電力を活用する「CO2低排出電カプラン」を新たに提供する考えも示している。なお、初年度の買い取り価格は19年11月から20年12月のものであり、翌年以降は1年ごとに見直しが図られる。
9.新電力と太陽光関連事業者とのバートナーシップでは、エネットとNTTスマイルエナジーの取り組みも興味深い。太陽光発電の遠隔監硯サービスを展開するNTTスマイルエナジーが、同社の監視システムを設置している顧客から卒FIT電力を調達し、新電力のエネットにまとめて供給する。エネットが、その電力を環境負荷の低いグリーンメニユーとして、RE100〔事業運営を100%再エネで行うことを目指す企業の国際イニシアチブ)加盟企業などに販売するというスキームである。
10.住宅メーカーからは、積水ハウスが卒FIT電力の買い取りを表明した。同社も既に買い取り価格を発表し、19年3月1日より事前受け付けを行っている。買い取った卒FIT電力は、外部に販売するのではなく、再エネ導入目標の実現に向けた自社事業用電力として使用する。買い取り価格は.現時点では最も高い1kWh当たり11円である。買い取り対象を積水ハウスオーナーの太陽光発電に限定することで、この価格を実現した。
11.こうした多様な動きに抗し、大手電力も新たなパートナー企業を見つけ、これまでにないサービスを打ち出している。例えば、中部電力はイオンと提携し、卒FIT電力をイオンの「WAONポイント」と交換できるサービスを提供する。イオンは中部電力から卒FIT電力の提供を受け、店舗運営のCO2排出削減・再エネ導入目標実現に生かしていく。
12.余剰電力を買い取る電力会社をターゲットにしたビジネスも芽吹き始めている。日本気象協会は18年12月、卒FIT電刀買い取りに関するコンサルティングサービスを開始した。卒FIT世帯の余剰電力は、太陽光発電量から自家消費量を差し引くことで算出され、気温や日射量などの気象要素の影響を受けて大きく変動する。そこで同協会では、従来からサービス提供している「日射量・太陽光発電出力予測」と「電力需要予測」の技術を組み合わせ、余剰電力の審給管理最適化を支援していくという。
13.卒FIT電力の買い取り価格(ユーザーからみれば売電価格)が1kWh当たり7〜11円程度だとすると、ユーザーにとっては、売電よりも自家消費の方が得になる。電力会社から供給される電力量料金(同20〜30円程度)の方が明らかに高いので、売電収入よ暑電気代削減額の方が大きくなるからである。しかし、太陽光発電設備のみでは、日中だけしか自家消費できない。ここで求められるのが、家庭用蓄電池などの蓄電システムである。いままでは導人コストがネックとなり普及が進まなかったが、電気代削減メリットが大きければ、ある程度の投資をしても回収のめどは立つ。卒FITは、蓄電池市場の活況につながるものと期待されている。19年度には、家庭用蓄電池に対する国の補助金も新設され、これを後押しする。
14.こうした状況にあって、シャープは卒FITユーザーに向けて「クラウド蓄電池システム」を提案する。太陽光発電設備と蓄電池を一体的にコントロールでき、クラウドで気象情報とも連携。気象警報が発令されると、蓄電池を満充電し、電動窓シャッターの開閉など住宅設備家電も制御する。同様のソリューションは、パナソニックの「創蓄連携システム」などにもみられる。太陽光発電事業を手掛ける総合家電メーカーが、しのぎを削る領域だである。東京電力ホールディングス傘下のTRENDEは、伊藤忠商事をパートナーに、蓄電池と電力供給のセットブランを発表した。AIを駆便した総合サービスで家電各社の攻勢に対抗する。15、蓄電システムとしては、電気自動車(EV)の存在も忘れてはならない。EVに搭載された大容量バッテリーは蓄電池そのものであり、V2H(Vehicle to Home)機器を導入すれば、住宅用としても活用することができる。日産自動車では、卒FITユーザー向けにEV「リーフ」の蓄電池利用を提唱。18年11月には、リーフと連携するモデルハウスを公開した。同車のバッテリー容量は40〜62kWhであり、一般的な家庭用蓄電池の容量(4〜12kWh程度)を凌駕する。
16.太陽光で発電・蓄電する時間帯はクルマに乗らないなど、ライフスタイルが合う家庭には有効な選択肢である。三菱自動車と三菱電機も、この市場の開拓に意欲的である。蓄電池大手のニチコンは、家庭用蓄電池とEVを併用する「トライブリッド蓄電システム」で、フレキシブルな自家消費をアピールする。
17.蓄電システムの導入による自家消費の提案は、目の前の卒FITユーザーにアプローチするためだけのものではない。ポストFITビジネスの創出に向けた試金石となる。一方で、卒FIT電刀は、自由に取引できる環境価値のある再エネとして、新たなビジネスを生もうとしている。そこには、FITという導入促進策に依存することなく、太陽光発電事業を自立的に発展させていくためのヒントがある。卒FIT元年・再生可能エネルギーを巡るビジネスは、着実に次のフェーズに移っていく。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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