2019年05月10日

ポンドはエリザベス女王の肖像画、スコットランドポンドにはアダム・スミスも描かれている。イギリスは別々の国がひとつになったので、住んでいる人には、自分たちの歴史がある。


「池上彰と増田ユリヤ著:合意なき離脱を防げ、PRESIDENT、2019.4.29」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1. アイルランドに多いカトリック教徒が住む地区と、イギリス国教会のプロテスタント教徒が住む地区には、間を隔てる壁がある。昼間は自由に行き来できるが、夜になると自動的にゲートが閉まる。「平和の壁」と呼ばれるが、カトリック側の壁や家屋には、IRA〔アイルランド共和軍〕など北アイルランド独立のために闘った人たちの肖像画が描かれていた。プロテスタント地区し側は反対に、IRAに殺されたイギリス軍兵士などが描かれている。ここへ連れて行ってくれたタクシーの運転手さんは、1985年生まれのプロテスタントの方だったが、高校に通う途中で、マスクをした3人組に人が殺される場面を見たそうである。16歳のときだった。
2.「ベルファスト合意」で和平が成立したのは98年だから、そのあとの話である。そんな事件が頻発していて、北アイルランド紛争はなかなか収まらなかった。言葉の端々から、プロテスタント側の人だと伝わってきた。自分の体験や思いは、消しょうがないようである。72年に、北アイルランド2番日の都市ロンドンデリーで、非武装のデモ隊にイギリス軍兵士が発砲して14人が亡くなる「血の日曜日事件」が起こった。今年3月になって、兵士のうちの一人が殺人罪で訴追された。
3.47年もたってからだが、紛争の痕跡は「平和の壁」だけでなく、人々の記憶にも刻まれている。イギリスのEU離脱交渉における最大の懸案が、アイルランドとイギリス領である北アイルランドの国境問題である。北アイルランド紛争を再燃させないために、離脱後も厳しい国境管理はしないという点で、イギリスとEUは合意している。
4.離脱後は国境を越えて物が移動すると関税がかかる。税関や検問所を作らず、物流を滞らせないという問題の解決策が見つからない。2018年11月にメイ首相とEUは、「当分イギリスがEUの関税同盟に残って、国境は開放しておく。北アイルランドだけは、製品の規格などをEUのルールに合わせる」という協足案で合意した。これなら、国境で税関手続きをしなくてすむ。ところがイギリス国内で「それでは、今後もEUの言いなりだ。離脱にならない」と反発する声が上がった。
5.昨年末の世論調査では、この協定案を支持する国民は15%くらいしかいない。議会でも、1月15日、3月12日の2度にわたって否決された。議会の反対派には、メイ首相が党首を務める保守党の議員も多かった。「主権回復」を訴える、強硬離脱派と呼ばれる人たちである。メイ首相は保守党の中で、実はEU残留派だった。3月の議会演説では声がかすれていて、可哀そうだった。
6.世論調査で、「この協定案には反対だが、保守党の代わりに労働党が政権を取っても、いい案が出るとは思わない」と考える人も多い。イギリス国民も、どうすばいいかわからない。「あの国民投票は間違いだったかどうか」という世論調査では、「聞違いだった」という回答のほうが多かった。イギリスのEU離脱を意味するブレグジットは、後悔(レグレット)を組み合わせてブレグレットの造語だになり流行した。離脱に賛成票を投じたことを後悔する国民は、ますます増えるかもしれない。
7.イギリス議会は3月27日に、首相の協定案に代わる8つの議員案への投票を行なった、その中には「2度目の国民投票を行う」という案もあったが、どれも賛成が過半数に届かず否決された。メイ首相はこれを受けて、議会で2度否決されているEUと合意した離脱協定案が、3度目の採決で可決されれば辞任すると表明。自らの退陣を切り札に、不退転の覚悟で望んだが、29日に行われた3度目の投票では再び否決されてしまった。
8.これにより、4月12日が離脱の期限となり、それまでに代替案となる具体的な方針をEUに示せなければ,「合意なき離脱」になるおそれがある。もしも合意できないまま離脱してしまうと、北アイルランドに住むカトリックの人たちが怒って、独立運動や紛争が再燃するおそれがある。北アイルランドがアイルランドと再合併という事態まではないでしょうが、独立の動きはスコットランド独立の動きを刺激する。
9.スコットランドの人に話を聞くと、「タイミングはいまじゃないけど、いつか絶対に」と言っていた。自分たちはスコットランド人だという自負がある。公用語は英語とゲール語だし、スコットランド銀行は独自に紙幣を発行している。イングランド銀行が出しているポンドはエリザベス女王の肖像画だけど、スコットランドポンドにはアダム・スミスも描かれている。イギリスはもともと別々の国がひとつになったので、住んでいる人には、自分たちの歴史がある。


yuji5327 at 06:32 
共通テーマ 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード