2019年05月13日

オペレーターがパソコン上で、工事を再現しながら、現場のロボットに資材の運搬を指示したり、複数の現場を同時に担当する。エレクトロニクス分野と建設分野の橋渡し役になる。


「松野友美(本誌)紹介:ものつくるひと、西野高明(竹中工務店、技術研究所):IOT分電盤、週刊ダイヤモンド、2019.04.13.」は面白い。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1. 工事現場は携帯電話がつな工がりにくい。山の中やトンネルの現場を思い浮かべるかもしれないが、街中にあるビルの高層階や地下も例外ではない。地表に近い場所では電波が通じても、コンクリート製の床や壁が重なる場所では携帯の電波を受信しにくい。建物の外側は完成したように見えても、内部の工事は終わっていない。携帯会社がアンテナを設置して通信環境を整えるのは工事の最終段階である。
2.2015年に竹中工務店に中途入社した西野高明は、そこに目を付けた。西野は大学でロボットを研究し、新卒で電機メーカーに就職。電波や電磁の研究といったエレクトロニクス領域でキャリアを積んできた。海外メーカーが台頭し価格競争が激化する電機業界に見切りをつけた西野は、専門知識を生かせる新たな場を探した。そして建設業界に目を向けた。
3.建設業界は深刻な人手不足に対処するため、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT化を急いでいた。竹中工務店に転職して問もない16年のある日、西野は30階建ての高層ビルの建設現場で携帯がつながらないことに気付いた。この業界はIoTやICT(情報通信技術)化を急ぐが、そもそもエレクトロニクスの導入が進んでいない。
4.工事現場には仮設電源が整備されている。建設機械の操作や、照明用に電気が必要である。電気が通っているならば、「高速電力線搬送通信設備(PLC)が使える、とひらめいた。PLCは普通の電力線に高速のデータを乗せて送る技術である。電気を流すために使う電源線にPLCのアダプターを取り付けると、通信用にも使える。
5.現場の仮設電源は、本設電源と違って配線や分岐が少なく、構造が単純であるのでPLCと相性はいいと予想し、現場と研究所を往復して実験する日々が始まった。すぐに現場ならではの課題が見つかった。現場には電動工具がたくさんあり、電気を使うと、工具類からPLC通信を邪魔するノイズが生じる。工具をコンセントにつなげるほどに、ノイズが増える。これではPLCを導入しても、工事が集中する昼間は通信速度が落ちて効率が悪い。6.この問題を解消すべく、コンピューター上に仮設の分電盤を配置して解折し、ノイズを遮断するフィルターをどこに付ければいいのかを解析する技術(シミュレーションシステム)を開発した。物理的にノイズを軽減するフィルターも開発し、解析を基に現場で機器やコンセントが連なるプレーカーと仮設の電源線の間に取り付けた。工事現場に通っては、測定を繰り返した。データを見ると、狙い通りフィルターなしのときよりもノイズが減り、1・5〜6倍の通信速度が出せるようになった。PDFの図面データも難なく送受信できる。7.「これははやる」と手応えを得た。実は、建設業界では10年ほど前にPLCの導入を検討していた。しかし、ノイズ対策がうまくいかなかった。西野がそこに再度挑んだ。技術の課題はクリアしたように見えたが、新たな課題ができた。「何でこんな所で作業するの?・この箱は何?・邪魔だよ」と職人が不満を漏らした。現場の電源線にフィルターやWiFiのアクセスポイントの機器を取り付けるのは職人にとって、機能がよく分からず、面倒なだけの作業である。職人に負担を掛けないためにどうしたらいいか。「全部まとめてみよう」と考え、フィルターごと分電盤に収納した「IoT分電盤」を開発。機器を後付けする手間が省けた。
8.フィルター技術の横想に半年、開発に1年。昨年5月ごろにIoT分電盤のプロトタイプを開発し、こつこつと改良を重ねてこの4月に現場導入を果たした。
他社の現場では、棒状のアンテナをクレーンで屋上からぶら下げてWiFiスポットを設置したり、工事の進捗に合わせて、アクセス拠点を移し替えている。IoT分電盤を設置すると、こうした手間がかからない。
9.思わぬ副産物も得られた。現場では、若手作業員が作業後に各階の電源を消して回っていた。高層建築ともなると、結構な手間がかかる。分電盤をインターネットにつなぐことにより遠隔操作で電源のオンオフができるようになった。
10.通信環境が整えば、現場のIoT活用は進む。都内複合施設の、工事では、IoT分電盤と天井付近にネットワークカメラを取り付けて遠隔地から現場の映像をリアルタイムで見られるようになった。設計通りに施工しているかどうか記録できるので、品質保証にもつながる。大量のデータを通信できる第5世代通信規格(5G)回線の利用が始まっても、IoT分電盤は活躍できる。
11.通信容量は5Gにかなわなくとも、5Gは従来の4GやLTEよりも電波が届く範囲に隙間ができる。その隙間では従来の通信回線を使つため、今ある通信環境での改善が必要である。将来、通信技術が進歩し、人工衛星を使って気軽にインターネットにつなげるようになったとしても、IoT分電盤は地下工事で活用できる。「ゆくゆくはIoTのベースとして活用したい」と言う。
12.オペレーターがパソコン上で、工事を再現しながら、現場のロボットに資材の運搬を指示したり、現場監督が複数の現場を同時に担当したりする。そんな未来を実現すべく、「エレクトロニクス分野と建設分野の橋渡し役になる」と.西野氏は意気込む。



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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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