2019年06月01日

ビツグデータは、多くの場合にプラットフォーム企茱のサービスの提供と見返りで.無料で収集される。これらのサービスが高い経済価値を持つことは間違いない。


野口悠紀雄著:GDPは無料サービスでどれだけ増えたか、週刊ダイヤモンド、2019.4.27」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1. ビツグデータは、多くの場合にプラットフォーム企茱のサービスの提供と見返りで.無料で収集される。これらのサービスが高い経済価値を持つことは間違いない。そして、このようなサービスの役割がますます増大して、経済活動を大きく変えつつあることも間違いない。
2.こうしたサービスは無料であるために、GDPの計算で評価されていない、という考えがある。従って、GDP統計は、新しい経済の姿を適切に捉えていないという考えは正しいだろうか?
3.市場で明確な対価の支払いなしに行われている経済活動は昔からあることに注意が必要である。これらがGDPの計算においてどのように扱われているかは、最初に.農家の自家消費や、持ち家の帰属家賃がある。これは、市場価格で売買が行われたと見なして、GDPに計上されている。
4.消防や警察などの公共サービスは、GDP統計は、あたかも市場でサービスの売買が行われたと見なして計上している。公共サービスの価値は、そのサービスを生産するために必要とされた公務員の給与によって評価される。
5.これが、GDP計算の支出側で政府最終消費支出として計上され、生産側では公務員の給与が計上される。これらのサービスの供給には、労働だけでなく、資本も用いている。原材料費もある。そうだとすれば、そのサービスの価値はもっと高いと考えることができる。
6.情報提供サービス〔出版、映.画、ラジオ放送やテレビ放送など〕では、昔からの情祓供給者である出版社や映画会社は、有料で情報を提供している。すなわち、読者や観客に書籍や映画という形で情報を売り、購人料や入場料という形で収人を得て、ビジネスを成り立たせている。GDP統計の生産側では、出版社や映画会杜は.情鞭の生産者として捉えられる。そして、その付加価値がGDP計算の生産側でカウントされる。GDP計算の支出側では、購人費や入場料が消費としてカウントされる。NHKのような有料のテレビ放送も同じである。
7.20世紀になって、ラジオやテレビなどで無料の放送が行われるようになった。これらが民間企業のビジネスとして成り立つのは、放送の中に広告を入れて、広告料を広告の出し手である企業から得ているからだ。つまり収入を、情報の受け手からもらうのではなく広告の出し手からもらっている。
8.これらの企業は、GDP統計の生産側では、広告サービスの生産者として捉えられので、.その付加価値がGDP計算の生産側でカウントされる。こうした経済活動は、GDPの支出側ではどこに表れるのかは、理解しにくいところである。
9.無料の放送サービスなどは、GDP計算の支出側で消費としてカウントされるわけではない。この点で、消防や警察などの公共サービスとは異なる扱いがされる。無料放送の価値が生産側で計上されているのに、支出側で計上されていないとなれば、三面等価の原則「GDPは、支出、生産、所得のいずれで見ても同じ値になる」という原則)が侵されているように思えるが、そうではないことは次のように考えれば分かる。
10.企業が広告を出すのは、それによって商品の売り上げが伸びると期待されるからである。売り上げが伸びれば、最終的には消費が増える。場合によっては、住宅投資や企業の設備投資が伸びる。それが、支出側でカウントされることになる。このようにして、無料のテレビ放送の存在がGDPの計算でカウントされる。なお実際には、広告を出したにもかかわらず、企業の売り上げが伸びないとか、広告を出した企業の売り上げは伸びるが、出さなかった企業の売り上げが落ち込む、などの理出によって、支出の総額が増えない場合もある。その場合には、売り上げが伸びない企業の利益が減少して、その企業の付加価値が減少する。
11.インターネットにおいてプラットフォーム企業が提供しているサービスも、無料のラジオやテレビの放送と同じことである。これらの企業は、一方において検索やSNS、メールなどのサービスを無料で提供し、他方でそれらを利用した広告を行い、広告収入を得ているので、GDPの計算でも民間のラジオ局やテレビ局と同様に処理されている。
12.先進国のGDPがプラットフォーム企業の成長で拡大したことは、すでにGDP統計に表れている。プラットフォーム企業の付加価値は、どのくらいの規模かの正確な計算は難しいが、おおよその見当を付けられる。グーグルの2018年の売り上げは1368億ドルである。これは、18年のアメリカのGDP、20兆4129億ドルの0・67%に当たる。他方、税引き前所得は349億ドルで、GDPの0・17%である。付加価値は、税引き前所得+人件費だから、グーグルの付加価値は、GDPの0・17〜0・67%ということになる。
13.人件費の額は分からないが、18年の従業員数は9・9万人なので、1人当たり10万ドルとすれば100億ドルである。これを税引き前所得に加えれば449億ドルとなって、GDPの0・39%になる。なお、18年のアメリカの総就業者数は、1億6282万人である。グーグルの従業員数は、この0・06%にすぎない。従業員比率が0・06%で付加価値比率が0・39%なら、グーグルの従業員の1人当たり付加価値は、全米平均よりかなり大きい。
14.国際収支上の問題もある。プラットフォーム企業による無料のサービス提供は、主としてアメリカや中国の企業によって行われている。このため、それらの国の生産活動が増える。その結果、日本とこれらの国のGDPの差がさらに広がる。グーグルの広告システムを用いて、日本の利用者向けの広告を日本企業が行う場合には、広告を出した日本の企業は、その料金をグーグルに送金する。これは、日本企栗が外国の船や飛行機を使った場合の運賃の支払いと同じことで、広告サービスがアメリカから輸出され、日本がそれを輸入したことになり、日本のサービス収支の赤字を拡大させる。
15.GDP統計では、日本の輸入が増えて、消費が増える。輸入増と消費増は同額なので、日本のGDPは不変にとどまる。アメリカのサービス収支の黒字は、増加傾向にある1つの原因は、アメリカにおけるプラットフォーム企業の成長だと考えることができる。


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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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