2019年06月08日

国際プロジェクト「ヒトゲノム計画」により、約30億のヒトゲノムの塩基配列が全て解読されたのは、2000年代初頭のことだった。これによって、ようやく本格的なゲノム研究が始まった。

「岡田随象(大阪大学教授)著:遺伝統計学で迫る日本人集団の適応進化、學士会会報No.936(2019-)」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ゲノムとは、生物の設計図である。私たちの体がどのような特徴を持っているかは、ゲノムによってある程度決まっている。生物のゲノム情報は、A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)という4種類の塩基からなる塩基配列として、DNAの中に保存されている。
2.DNAは2本のヌクレオチド(リン酸+糖+塩基)の鎖が2重らせん構造を形成したものである。2本の鎖は、らせんの内側で塩基が結合している。この時必ずAはTと、GはCと結合するため、片方の鎖の塩基が判れば、対の塩基も判る。そのため、DNAの塩基配列は1行の文字列で表すことができる。ヒトゲノムは約30億の塩基配列で構成されている。
3.それらは細かく折りたたまれ、細胞の核の中にある23対(46本)の染色体に分割して収められている。23対のうちの1対は性染色体(XXないしXY)で、残りの22対(44本)は常染色体と呼ばれ、長い順に1〜22番の番号が付いている。
4.染色体の本数や塩基配列の数は生物種によって異なるが、染色体が多いほど(塩基配列が長いほど)高等な種、という訳ではない。ビールの材料の大麦は染色体が14本、パンの材料の小麦は42本で、3倍も違う。ショウジョウバエは8本、猫は38本、金魚はなんと104本である。
5.DNAのゲノム塩基配列は、生物の設計図なだけに、非常に安定している。大昔のヒトや生物の化石からDNAを検出できるのはそのお蔭である。それでも細胞分裂の際や、子に受け継がれる際、変異が生じることがある。その結果、種問や個人間でゲノム配列に違いが生じた。例えば、ヒトの常染色体は44だが、類人猿(チンパンジー・ゴリラ・オラウータン)は46本である。
6.「共通祖先からヒトに進化する過程で、2つの染色体が1つに融合した」と考えられる。44本という数はヒトがヒトであるために非常に重要である。染色体数や塩基配列は、進化の過程でその生物に最適な形に決まったと考えられる。
6.国際プロジェクト「ヒトゲノム計画」により、約30億のヒトゲノムの塩基配列が全て解読されたのは、2000年代初頭のことだった。これによって、ようやく本格的なゲノム研究が始まった。ヒトゲノムヒの塩基配列は、個人間や個人内で少しずつ異なる。この差を「多型」と言う。代表例が、塩基が1つだけ置き変わった「一塩基多型」(SNP)である。塩基が1つ増えたり滅きな問題でなかったのでったりすることに比べれば、塩基が1つ置き換わっても、生物にはそこまで大きな問題でなかった。
7.SNPは、最初は一人のヒトの中で起きた突然変異である。それが、あるものは子孫に引き継がれて集団内に拡散し、あるものは子孫に伝わらず消失した。様々な研究の結果、―乎墜發膿靴燭棒犬犬SNPと消失するSNPは、結果としてほぼ同数である(集団内に存在するSNPの数はほぼ一定)、頻度の低いSNPほど数多く存在する、ゲノム配列上でSNPの起きる場所と置き換わる塩基の種類の組み合わせは、各集団において少しずつ違った分布をとる、ぅ劵箸陵諭垢雰措舛魑定するのはの組み合わせである、と分かってきた。
8.ヒトゲノムの塩基配列が同一だと、外見もそっくりになる(一卵性双生児)。配列が少し似ると、外見も少し似る(親子、兄弟姉妹)。人種、髪や皮膚の色などは、SNPの組み合わせで規定されている。ヒトの外見がゲノム配列にここまで影響されるのは、つい数千年〜数百年前までヒトは苛酷な自然環境に常に晒され、寿命も短かったからである。体の外側(外見)の違いが生死に直結していたからである。ゲノム配列が似ていると、外見だけでなく、病気の罹りやすさや薬の効きやすさも似ることが分かっている。現在、ゲノム多型の情報に基づく疾病や創薬の研究が始まっている。
9.2003年、「国際パップマップ計画」の成果が報告された。病気の罹りやすさ、薬の効きやすさと、SNPの関連を調べる国際プロジェクトである。これにより、欧米人、アジア人、アフリカ人計270名のヒトゲノム多型の概要が解読された。これは非常に画期的な研究だった。一定以上の頻度を持つ2百万〜3百万のSNPが明らかになり、それまで手探りで行なっていたヒトの疾患の感受性遺伝子の同定を、網羅的に行えるようになった。データ提供などの面で、この国際プロジェクトに最も貢献をしたのは日本である。そのお蔭で、日本人集団から得たデータがその後のゲノム研究の基準データの一部となった。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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